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AI活用とAEO・AIO

AIモードの使い方を初心者向けに完全解説【従来検索との違いもわかる】

2026年01月07日

最近、「AIモード 使い方」というキーワードでGoogle検索する人が明らかに増えています。これは単に「新しい機能が出たから試してみたい」という軽い関心ではありません。私は20年以上、SEOコンサルタントとしてGoogle検索の変化を現場で見続けてきましたが、AIモードの登場は、検索の小さなアップデートではなく、使われ方そのものが変わる転換点だと感じています。

これまでのGoogle検索は、「自分で調べる力」が強い人ほど有利でした。検索キーワードを工夫し、複数のページを開き、情報を取捨選択し、頭の中で整理して結論を出す。
この一連の作業ができる人ほど、良い答えにたどり着けたのです。しかしAIモードでは、その前提が崩れ始めています。


「AIモードって結局なに?」と感じた人が最初に知るべき前提


AIモードを理解するうえで、最初に押さえておくべきことがあります。それは、従来のGoogle検索と「役割分担」が変わったという点です。

たとえば、これまであなたが「AI検索とは?」と調べたとしましょう。

すると、
・AI検索の解説記事
・ニュースサイト
・企業ブログ

がずらっと並びます。

そこから2〜3ページを開き、「だいたいこういうことか」と自分でまとめる必要がありました。AIモードでは、この「まとめる前段階」をAIが引き受けます。

ユーザーは、「AI検索って結局どういうもの?」と聞くだけ。

するとAIが、複数の情報源を横断して要点を整理し、全体像を一度に提示します。つまり、検索結果は「答えを探すための入口」ではなく、「考えるための土台」に近づいているのです。



Google検索はもう「ページを探す作業」ではない


AIモードを実際に使ってみると、これまでのGoogle検索との違いがはっきり分かります。たとえば、「SEO初心者が最初にやるべきこと」と調べたい場合を考えてみましょう。

従来の検索では、
「SEO 初心者 やること」
「SEO 始め方」
「SEO 基礎」

と、何度も検索し直す必要がありました。

AIモードでは、
「SEO初心者は何から始めればいい?」

と聞くだけです。

するとAIは、基礎知識、実践、注意点といった観点を自動的に整理し、全体像を提示してくれます。これは、人間が何度も検索を繰り返していた作業を裏側で一気にやっているということです。



Google自身も、AIモードについて「複数の観点を同時に調べ、統合した回答を提供する」という考え方を公式に示しています。

重要なのは、AIが「魔法の答え」を出しているわけではない、という点です。人間が本来やっていた検索行動を、より高速に代行しているだけなのです。


AIモードはどう使う?操作をイメージしてみよう


AIモードの使い方自体は、決して難しくありません。むしろ、従来の検索より直感的だと感じる人も多いでしょう。テキストで質問する場合は、画面下部の質問バーに、普段話すような文章を入力します。

たとえば、
「AIモードって普通の検索と何が違うの?」
「初心者が使うときに気をつけることは?」

といった聞き方で構いません。

キーワードを無理に短くする必要もありませんし、多少長くなっても問題ありません。

スマートフォンであれば、マイクアイコンをタップして話しかけることもできます。これは、「検索する」というより「相談する」「質問する」感覚に近い体験です。




画像を使った検索が「補助」ではなく「主役」になる場面


AIモードでは、画像を使った質問も重要な役割を持ちます。

たとえば、お店で見かけた商品を写真に撮り、
「これは何の商品?どんな特徴がある?」

と聞くことができます。

あるいは、資料や画面を撮影して
「このグラフは何を意味している?」

と質問することも可能です。

従来の画像検索は、「似た画像を探す」機能が中心でした。AIモードでは、画像を「情報の入り口」として理解するという使い方に変わっています。



なぜAIモードは「一度で広く調べられる」のか


AIモードが便利に感じられる理由は、質問をそのまま受け取っているわけではない点にあります。AIは、1つの質問をいくつかの小さなテーマに分解し、それぞれを同時に調べています。

たとえば、
「AIモードの使い方を初心者向けに教えて」

という質問であれば、

・使い方
・メリット
・注意点
・従来検索との違い

といった観点を裏側で整理しているイメージです。

人間がやると時間のかかる「視点を変えて調べ直す作業」をAIがまとめて引き受けているのです。



AIモードはなぜ「便利だけど万能ではない」のか


AIモードを初めて使った人の多くは、「思ったより賢い」「一気に全体が分かる」と感じるはずです。しかし同時に、どこか引っかかる回答に出会うこともあります。

たとえば、専門分野について質問したときに
「それ、一般論としては合っているけど、現場では違うな」

と感じた経験はないでしょうか。

これはAIモードの欠点というより、仕組み上、避けられない性質です。AIモードは、複数の情報を横断的に集め、最大公約数的に整理することは得意です。

一方で、
・微妙な前提条件の違い
・業界特有の慣習
・時期や文脈による差

といった「人間が空気で判断している部分」は、まだ苦手な領域です。

Google自身も公式に、AIによる回答が常に正確とは限らず、誤解や文脈のズレが起こり得ることを認めています。

だからこそ、AIモードの回答は「結論」ではなく考えるための材料として扱う必要があります。



「AIモード」と人間の役割分担


ここで、少し例え話をしてみましょう。AIモードは、優秀なアシスタントに近い存在です。

会議の前に、関連資料をすべて集めて要点をまとめ、「このあたりが論点になりそうです」と整理して渡してくれる。ただし、最終的な意思決定をするのは上司、つまり人間です。もしアシスタントの資料を一切確認せずに意思決定したら、判断を誤る可能性があります。

AIモードも同じです。情報収集と整理は非常に速い。しかし、「それをどう使うか」「どれを信じるか」は人間の仕事です。


回答を鵜呑みにしないための「現実的な使い方」


では、AIモードをどう使えばよいのでしょうか。答えはシンプルです。

AIの答えを起点に、人が確認する。たとえば、AIモードで「AIモードの使い方」を調べたら、次のように考えてください。
「これは全体像としては理解できた」
「では、特に重要そうな部分はどこだろう」
「本当にそう言い切っていいのか?」

そして、AIが示したリンク先を読み、他の情報とも照らし合わせる。

この一手間があるかどうかで、AIモードは「危うい近道」にも「非常に優秀な学習ツール」にもなります。

Google Search Centralでも、オンライン情報を評価する際には複数の情報源で確認する姿勢が重要だと明確に示されています。


AIモード時代、検索ユーザーはどう変わっていくのか


AIモードの普及によって、検索ユーザーの行動は確実に変わります。これまでのように、「検索が上手い人」「キーワード選びが巧みな人」が有利な時代ではなくなります。代わりに重要になるのは、何を判断すべきかを理解しているかです。

たとえば、
・治療法を調べる人
・商品を比較する人
・学習方法を探す人

これらの人は、「情報を集めたい」のではなく、「判断したい」のです。

AIモードは、判断に必要な材料を整えるところまでを担い、人間は最後の決断に集中する。検索は、「探す行為」から意思決定の準備工程へと役割を変えていきます。


AIモード時代に「信頼される情報」はどう決まるのか


ここで、サイト運営者・情報発信者にとって極めて重要な話をします。

AIモードは、どんな情報でも平等に扱うわけではありません。
・誰が書いたのか。
・どんな経験に基づいているのか。
・実務で検証されているのか。

こうした要素が、今まで以上に重視されます。これはGoogleが長年示してきたE-E-A-T(Experience:経験・Expertise:専門性・Authoritativeness:権威性・Trustworthiness:信頼性)の考え方と完全に一致します。

私自身、毎日のようにAIモードを使って仕事をしていますが、AIモード時代は特に、「公式情報をそのまま並べただけの記事」よりも、公式情報をどう解釈し、どう現場に落とすかが評価されると強く感じています。


AIモードは「考えなくてよくなる道具」ではない


最後に、この記事の結論をはっきり書いておきます。AIモードは、人間が考えなくてよくなる道具ではありません。むしろ逆です。考える前の準備を圧倒的に速くしてくれる道具です。だからこそ、考える力がある人ほど、AIモードを使いこなせます。

一方で、「答えをもらおう」とする姿勢のままでは、AIモードは危険な存在にもなり得ます。


まとめ:AIモードは「信じるもの」ではなく「使いこなすもの」


AIモードは、検索の主役をAIに渡したように見えて、実は人間の役割をより明確にした機能です。
・調べる
・整理する
・比較する

ここまではAIが担う。

・判断する
・責任を持つ
・行動する

これは人間の仕事です。

これが、長年Google検索と向き合い続けてきた私の結論です。

AI検索時代、ユーザーはどう商品・サービスを購入するのか?質問から始まる「新しい購買プロセス」

2026年01月05日

2024年・2025年は、Webマーケティング史の中でも大きな転換点になりました。
その理由は、Google検索の衰退ではなく、ChatGPT、Gemini、Perplexity など AI検索の台頭です。

私が全国で講演・企業コンサルティングを行う中でも、「検索順位が高いのに問い合わせが増えない」「ChatGPT経由での集客導線が作れない」という相談が増えています。その背景にあるのは、ユーザーの「情報収集の入口」がAI検索へと移動し、Google検索中心の直線的ジャーニーが崩れた という構造変化です。

今回は、世界的な調査データと私自身の実務現場での観察をもとに、「AI検索を使ったユーザーは、商品・サービスを購入するまでにどのような行動をとるのか?」を解説します。


AI検索ツールの利用が急増:特に「買い物目的の使用」が伸びている



まず最初に押さえるべきは、AI検索ツールの利用者数が急拡大し、その中でも ショッピング・比較検討目的の利用が増えていることです。
以下の調査結果がこのことを裏付けています。

ChatGPTプロンプトの利用数が急増



Bain のレポートによると、2025年上半期だけで ChatGPT の利用プロンプト数は 約70%増加。特に「ショッピング・比較検討」カテゴリのプロンプトは 約25%増加 と分析されています。

これは、AI検索が「情報検索+比較+要約」の初期フェーズを代替し始めたことを意味します。

国内でも半数以上が「AI検索で商品を調べた経験あり」


日本国内の調査では、「商品・サービスの選定にAI検索を使った経験がある」と答えたユーザーは 52.6% にのぼっています。
さらに注目すべきなのは、そのうち 61.4% が「AI検索で得た情報が購買意思決定に影響した」と回答している点です。

これは、「AI検索は参考程度に使われているだけ」という段階をすでに超え、
実際の購入・申し込みを考える上での判断材料として使われ始めていることを示しています。

ただし重要なのは、AI検索だけで即決しているわけではなく、
AI検索を「考えるきっかけ」や「候補を絞るための入口」として活用しているユーザーが多いという点です。


AI検索の第一段階:質問(クエリ)→「一次比較」をAIが代行



AI検索、とくに ChatGPT を使った検索行動の最大の特徴は、 ユーザーが「検索キーワードを入力する」のではなく、「質問すること」から行動を始める点にあります。

従来の Google 検索では、
「福岡 リフォーム おすすめ」
「シェフナイフ 比較」

といったように、単語を組み合わせたキーワード検索が一般的でした。

一方、AI検索では、
「福岡でおすすめのリフォーム会社を比較して」
「プロが選ぶシェフナイフのベスト3は?」

というように、人に話しかける感覚で自然文のまま質問します。

この質問を受け取った AI は、そのまま答えを探すのではなく、 質問内容を内部で複数の条件や視点に分解します。

たとえば、
・地域はどこか
・どんな基準で「おすすめ」を判断するのか
・価格帯か、実績か、専門性か

といった 複数のサブクエリに自動的に分解(クエリファンアウト)し、 それぞれについて外部情報を参照したうえで、 「まずはここから検討するとよい」という 初期の比較結果をまとめて提示します。

つまり AI検索は、比較サイトを何ページも見て回る前段階の作業をまとめて代行してくれる存在になっているのです。


会話型商品検索の研究が示す未来



この論文では、LLM(大規模言語モデル)が、ユーザーとの対話を通じて 「最初は曖昧だったニーズを、段階的に明確にしていくプロセス」をどのように支援できるかが検証されています。

従来の検索では、ユーザー自身が
・条件を整理し
・比較軸を考え
・候補を絞り込む

という作業をすべて自分で行う必要がありました。

しかし会話型検索では、ユーザーが質問を重ねるだけで、AIがその意図の変化や深まりを読み取り、
「何を重視しているのか」
「どこで迷っているのか」
「比較ポイントは価格なのか、品質なのか」

といった点を自動的に補正しながら、その時点のニーズに最も合った商品候補を提示します。

つまりこの研究が示しているのは、AIが単に商品を並べるのではなく、「探す → 整理する → 比較する」 という購買前の思考プロセスそのものを代行し始めているという事実です。

このような検索モデルは、すでに研究段階を超え、実際のAI検索体験の中で現実のものになりつつあります。

AI検索後のユーザーは必ず「信頼性確認フェーズ」に入る


AI検索は非常に便利ですが、その回答をそのまま信じて即座に購入するユーザーは、現時点ではまだ少数派です。多くのユーザーは、AIの回答を「方向性を掴むための参考情報」として受け取り、そのうえで次の行動に移ります。つまり、AI検索は購入を決めるための「スタート地点」にはなっても、「ゴール」にはなっていないのです。


「AIの回答を参考にしつつ、最終判断は自分で行う」ユーザーが多数


Adobe の調査によると、AI検索を利用しているユーザーの多くは、「AIの回答は効率的で助かるが、その内容をそのまま鵜呑みにするのではなく、その後に公式サイトやレビューを確認してから判断する」と回答しています。

この結果から分かるのは、ユーザーは AI を「答えを決めてくれる存在」ではなく、「調査や比較を効率化してくれるアシスタント」として使っているという点です。

そのため、AI検索は購買プロセスにおいて入口としての役割を担う一方、最終的な意思決定は必ずユーザー自身が行う構造になっています。


ユーザーは次の3つを必ず確認する



AI検索で候補を知ったあと、ユーザーはほぼ例外なく、次の3つを自分の目で確認します。

1. ブランド公式サイト
2. レビューサイト・比較サイト
3. YouTube・SNS(口コミ・実体験)

これは調査データだけでなく、私自身が現場で数多く見てきたユーザー行動とも完全に一致しています。

まず、ブランド公式サイトで確認されるのは、「この会社・このサービスは本当に信頼できるのか」という点です。

具体的には、
・実績や事例がきちんと公開されているか
・専門家や運営者のプロフィールが明示されているか
・情報が古くなく、継続的に更新されているか

といった、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)に関わる要素が見られています。

次に、レビューサイトや比較サイトでは、「第三者から見てどう評価されているのか」が確認されます。

ここでは、
・良い評価だけでなく、悪い評価も含めて自然か
・評価の内容に具体性があるか
・自分と近い立場の人の意見があるか

といった点を通じて、「公式サイトの主張が、外部から見ても妥当かどうか」を判断しています。

そして最後に、YouTubeやSNSで確認されるのが、「実際に使った人の「生の声」や「リアルな体験」です。

動画や投稿を通じて、
・実際の雰囲気はどうか
・使っている様子に違和感はないか
・本音で語っていそうか

といった、文章だけでは分からない感覚的な部分を補完しています。

たとえば、ある歯科クリニックの事例では、ChatGPTがそのクリニック名を回答の中で挙げていたにもかかわらず、公式サイトに症例写真や治療実績の掲載が少なく、さらに口コミや体験談も十分に蓄積されていなかったため、AI検索経由のアクセスが「問い合わせ」や「来院」には結びつきませんでした。

このケースから分かるのは、AI検索で名前が挙がること自体は「スタート地点」にすぎないという点です。

ユーザーはその後、
AI検索 → 公式サイトで信頼性を確認 → SNS・動画で人の声を確認 → それらを踏まえて比較・検討

というプロセスを経て、初めて行動に移ります。

つまり現在では、
AI検索 → 公式サイト(E-E-A-Tの確認) → SNS・口コミ(人の声の確認) → 検討・判断

という流れが、特別なケースではなく「一般的な購買行動」として定着しつつあるのです。


AI検索ユーザーの行動は「螺旋型(らせん型)」になる:AIと人間情報を行き来する


AI検索は便利ですが、人間は最終的に「自分で確かめたい」生き物です。そのため、現代ユーザーの行動は 直線ではなく螺旋状にループします。

《螺旋型ジャーニーの典型例》
1. ChatGPTに質問する
2. AIが候補を要約して提示
3. 気になった商品・企業名を Google検索で確認
4. さらに 比較サイト・レビュー を調べる
5. YouTubeで 第三者の解説・口コミ動画 を見る
6. InstagramやXで 実際の使用感・写真 を探す
7. 再びChatGPTに「この商品で大丈夫?」と質問する
8. 最後に公式サイト・LPで申し込み判断

この流れを見ると分かるように、ユーザーは一度AIの答えを見て終わるのではありません。

AI検索で全体像を把握したあと、
「本当に信頼できるのか」
「自分と似た立場の人はどう感じているのか」

を確かめるために、人間が発信した情報へと移動します。

そして、外部情報を確認したうえで生まれた新たな疑問や不安を、再びAIに投げかけて整理します。

この「AI → 人間の情報 → AI」という往復こそが、螺旋型ジャーニーの最大の特徴です。

重要なのは、このプロセスが「迷っているから起きている」のではなく、むしろユーザーが慎重に、合理的に判断しようとしている結果だという点です。

AIは判断材料を整理する役割を担い、人間の情報(公式サイト・口コミ・動画)が最終的な納得を支えています。

このような行動ループは、日本だけの特殊な現象ではありません。海外の複数の調査でも、AI検索を起点にしながら、最終判断は必ず人間が発信した情報で行う、という購買行動が一般化しつつあることが確認されています。


ユーザーは AI と Web 情報を「行き来しながら判断する」



Adobe の分析によると、ユーザーは AI検索を利用して効率的に情報を把握したあとでも、最終的な判断にあたっては、必ず「外部サイトで自分自身の目で確認する」プロセスを挟む、という行動を取ることが明らかになっています。

これは、AI検索が非常に便利である一方で、ユーザーにとっては「その情報を100%信じ切るだけの材料」にはなっていないことを意味します。

言い換えると、AIは判断を代行してくれる存在ではなく、判断に必要な情報を整理し、考えやすくしてくれる存在として使われているのです。

そのためユーザーは、AI検索で全体像や候補を把握したあと、
「本当に正しいのか」
「自分のケースにも当てはまるのか」

を確かめるために、公式サイトや比較サイト、口コミ、動画などへ移動します。

そして外部情報を確認する中で生まれた疑問や不安を、再びAIに投げかけて整理し直す、という行動を繰り返します。

このように、AIとWeb情報を行き来しながら判断すること自体が、現在のユーザーにとっては自然な意思決定プロセスになっているのです。


AI検索が「情報の入口」になり、Google検索は「確認の場」へ役割変化


これまでの Web マーケティングでは、Google検索が「情報収集の入口」でした。しかし AI検索の普及により、その立場が変わりつつあります。

User Intent(ユーザーの意図)における役割の変化


User Intent(ユーザーの意図)における役割の変化では、検索行動そのものが大きく変わりつつあります。

従来は、Google検索が情報収集の入口となり、複数のサイトを自分で見比べ、口コミを探し、最終的に公式サイトで内容を確認して購入するという流れが一般的でした。

しかしAI時代では、情報探索の入口がChatGPTなどのAI検索に移行しています。比較や整理といった一次的な判断はAIが担うようになり、ユーザーは口コミを探すためにGoogle検索を続けるのではなく、SNSやYouTubeへ直接移動するケースが増えています。その結果、公式サイトは「最初に見る場所」ではなく、「最終的な意思決定を行う場所」としての役割がより強くなっています。


つまり、Googleは入口ではなく 「確認フェーズの重要ステージ」 に移行しているのです。

これは私が数十のクライアント企業で観察した現象とも一致します。
・Googleのクリック数は変わらない
・しかし 問い合わせ率(CVR)が変化している
・原因は「入口がGoogleではなく、AIになった」ため

というケースが急増しています。


AI検索の評価基準は E-E-A-T(専門性・経験・権威性・信頼性)



AIは「ランキング」ではなく「要約」を返します。では、AIはどのような情報源を引用するのでしょうか?複数の研究と Google の公式方針は、「E-E-A-T の高いサイトほど引用されやすい」と明言しています。

AIが良質な情報源を優先する理由


Google の品質評価ガイドラインでは、「AIによる概要」においても E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を基準に情報源を評価すると明記されています。

つまり、AI検索で紹介されるには、SEO以上に「専門性の証拠」が重要になります。

私は現場でこの傾向を何度も確認しています。
・施工事例を増やした歯科医院 → ChatGPTが積極的に引用
・専門家プロフィール・資格を明示した法律事務所 → AI回答に高確率で登場
・SNSで症例解説を投稿し続けた整体院 → ChatGPTで「地域名+施術名」で紹介される

これは偶然ではありません。


AI検索ユーザーの「購入の決め手」は2つある


AI検索を利用するユーザーが最終的に購入や申し込みに踏み切るかどうかは、次の2つの要素がそろっているかどうかで決まります。

@ AIが推薦した(=入口としての信頼)
A 自分で確認した「外部の証拠」(=最終判断の信頼)

まず@の「AIが推薦した」という要素は、ユーザーにとっての「最初の安心材料」です。

AI検索で名前が挙がることで、
「候補として検討してもよさそうだ」
「一定の評価や情報量があるサービスだ」

という前提がユーザーの中に生まれます。

この段階では、まだ購入を決めているわけではありませんが、数ある選択肢の中から「検討対象に入る」ための重要な条件になっています。

これは次のような調査データからも裏付けられています。

AI の回答は購入意思に影響する



・AIで得た情報が「購入に影響した」と答えたユーザー:61.4%

この数字が示しているのは、AI検索が単なる情報収集ツールではなく、ユーザーの意思決定プロセスの初期段階に確実に影響を与える存在になっている、という点です。

一方で、Aの「外部の証拠」は、購入を決断するための「最後の後押し」です。

最終判断は「外部の一次情報」で行われる



Adobe の調査によると、ユーザーは AI の回答を参考にしつつも、最終的な判断は必ず、自分で確認した外部情報をもとに行っています。

具体的には、
・公式サイトでの説明や実績
・第三者によるレビューや比較情報
・SNSや動画での実体験・口コミ

といった「人間が発信した一次情報」を確認したうえで、納得できた場合にのみ、購入や申し込みに進みます。

つまり、AI検索は「判断を代行する存在」ではないということです。

AIは入口としての信頼を与え、外部の情報が最終的な納得と確信を支える、という役割分担がはっきりしているのです。

その結果、現在の購買行動では、

AIの推薦 × 人間の声(レビュー・口コミ・体験談)× 公式サイトの信頼性(E-E-A-T)

この3つがそろったときに、はじめてユーザーは「ここで大丈夫だ」と判断し、行動に踏み切ります。

まとめ


本記事で解説したように、AI検索を起点とするユーザー行動は、Google検索時代とは根本的に構造が異なります。

AI時代のカスタマージャーニーは次のように変わったのです。

1. 入口:ChatGPTなどAI検索
2. 一次比較:AIが代行
3. 確認:Google検索・比較サイト
4. 納得:YouTube・SNS・口コミ
5. 最終判断:公式サイト(E-E-A-T確認)
6. 問い合わせ・購入

これはまさに、「AI × 検索 × SNS × 口コミ × 公式サイト」がすべて連動した時代に入ったことを意味します。

私は長年全国の企業のSEO・Webマーケティングを支援してきましたが、その経験から、AI時代に成果を出す企業には共通点があるということがわかりました。

それは、
・AI検索で引用されるだけの「専門性を持つ」
・Google検索で「確認検索」に耐えうる充実したサイト構造を持つ
・SNS・動画で「人の声=社会的証明」を蓄積している
・口コミ・レビューの生成を怠らない
・自社の実績・経験を「証拠として公開している」

ということです。

AI検索が普及した今・・・
・SEOだけでは勝てない。
・SNSだけでも勝てない。
・AI対策だけでも勝てない。

勝つ企業は、このすべてを「つなげている企業」です。そしてその中心には必ず「E-E-A-T」があります。自社がどれだけ高い「E-E-A-T」を持っているのかを示すこと。これがAI時代の勝利への鍵です。

ChatGPT時代に「検索」と「SEO」はどう変わり始めているのか― OpenAI公式・経済研究レポートが示す時代の転換点

2026年01月03日

前回に続いて、OpenAIが公開した公式の経済研究レポート「How People Use ChatGPT」について考えます。このレポートは、OpenAIの経済研究チームが中心となり、大学研究者と共同で執筆したもので、2024年から2025年にかけての実際のChatGPT利用ログを大規模に分析しています。アンケートや仮説ではなく、「人々が現実にAIとどのように接しているか」を数量的に示した、極めて信頼性の高い一次資料です。

SEOやWebマーケティングに携わる人にとって、このレポートが特別に重要なのは、ChatGPTの話題そのものではありません。重要なのは、人々の「情報の探し方」「考え方」「判断の仕方」が、すでに変わり始めていることを、このレポートがはっきり示している点です。

検索エンジンは、ユーザー行動の変化によって進化してきました。そして今、そのユーザー行動の前提が、ChatGPTによって書き換えられつつあります。


検索は「最初の行動」ではなくなりつつある


従来、何かわからないことがあれば、まず検索エンジンを開くのが当たり前でした。キーワードを入力し、上位に表示されたページをいくつか読み比べ、そこから答えを探す。これが長年続いてきた情報収集の基本行動です。

しかし、OpenAIのレポートを読むと、この流れが少しずつ変わってきていることがわかります。人々は今、いきなり検索する前に、ChatGPTに相談するようになっています。しかも、その相談内容は「〇〇とは何か」といった単純な質問だけではありません。「自分の場合はどう考えればいいか」「どこから調べればいいか」といった、より曖昧で人間的な問いが多くなっています。


ChatGPTは「検索の代替」ではなく「検索の入口」


ここで誤解してはいけないのは、ChatGPTがすぐに検索エンジンを完全に置き換えるわけではない、という点です。実際には、ChatGPTは検索の入口として使われ始めています。

たとえば、ユーザーはまずChatGPTに状況を説明し、全体像や考え方を整理してもらいます。そのうえで、「もう少し詳しく知りたい」「公式情報を確認したい」と思ったときに、検索エンジンを使う。この二段階の行動が増えています。つまり、検索は「最初の行動」ではなく、「確認や深掘りの手段」に変わりつつあるのです。


検索キーワードの質が変わる


この変化は、SEOに直接影響します。ChatGPTと対話した後に行われる検索は、以前よりも具体的で、意図が明確になる傾向があります。ユーザーは、自分が何を知りたいのかを言語化した状態で検索するためです。

これまでのような、短く曖昧なキーワードだけでなく、より文脈を含んだ検索が増えていきます。これは、「キーワードを詰め込むSEO」がますます通用しなくなることを意味します。


「答えを載せているだけのページ」が弱くなる理由


ChatGPTが普及する中で、真っ先に影響を受けるのは、「答えだけ」を提供しているWebサイトです。なぜなら、ChatGPTはすでに、一般的な質問に対する即答を非常に得意としているからです。用語の意味、基本的な手順、一般論といった内容は、ChatGPTに聞けばその場で理解できます。そのため、「〇〇とは何か」「〇〇の方法5選」といった形式のページは、相対的に価値が下がっていきます。


それでもWebサイトが必要とされる理由


では、Webサイトやブログは不要になるのでしょうか。答えは明確に「NO」です。OpenAIのレポートを読んでいて感じるのは、ChatGPTが万能であるがゆえに、人間の経験や文脈がより重要になっているということです。ChatGPTは、一般論や平均的な考え方を示すのは得意ですが、特定の業界事情、実体験、失敗談、判断の背景までは持っていません。ここに、Webサイトが果たす役割があります。


SEO初心者が理解すべき本質的な変化


SEO初心者の方に、ここで一つ大切なことをお伝えします。これからのSEOは、「検索順位を上げる技術」ではなく、「検索される前後の行動を理解する力」が問われます。ユーザーは、ChatGPTで考えを整理し、そのうえで検索しています。つまり、Webサイトは「答えを与える場所」から、「考えを深め、判断を助ける場所」へと役割を変えていく必要があります。


SEOは終わらない、ただ形が変わる


ここで、私自身の考えを少し述べておきます。これまで何度も、「SEOは終わる」「検索はなくなる」と言われてきました。しかし、現実にはSEOは終わっていません。ただ、その形が変わり続けてきただけです。ChatGPTの登場も、その延長線上にあります。検索エンジンが不要になるのではなく、検索の前後に新しい行動が加わったと考えるほうが、現実に即しています。


ChatGPTに「引用される情報」とは何か


最近、「ChatGPTに引用されるサイトになりたい」「AIに選ばれるコンテンツを作りたい」という相談を受けることが増えています。しかし、この考え方には少し注意が必要です。

OpenAIのレポートを読んでわかるのは、ChatGPTが情報を扱う際、単に文章が整っているかどうかではなく、「信頼できる背景があるか」「文脈として筋が通っているか」を重視している点です。つまり、AIに引用されるかどうか以前に、人間にとって信頼できる情報かどうかが問われているのです。


AIは「表面的なまとめ」を好まない


ChatGPTは大量の情報を要約するのが得意です。そのため、既存情報を薄くまとめただけのページは、AIにとって新しい価値を持ちません。レポート全体を通じて感じるのは、ChatGPTが参照する情報の多くが、「すでに整理された一般論」ではなく、「背景や理由が説明されている情報」であるという点です。これはSEOにおいても同じです。

結論だけを書いたページよりも、
・なぜそうなるのか
・どういう前提があるのか
・どんなケースでは当てはまらないのか

といった説明が含まれているページのほうが、結果的に価値を持ちます。


「経験」が最大の差別化要因になる


ここで、私自身の長年の経験から、はっきり言えることがあります。AI時代に最も価値が高まるのは、「実際にやってきた人の経験」です。

OpenAIのレポートでも、ChatGPTが意思決定支援として使われていることが示されています。これは裏を返せば、「最終判断は人が行う」という前提が変わっていないことを意味します。人は、判断するときに「実体験」を重視します。成功例だけでなく、失敗例や試行錯誤の過程がある情報は、AIにも人にも価値があります。


SEO初心者が陥りやすい誤解


SEO初心者の方が、AI時代に陥りやすい誤解があります。それは、「AIがあるから、自分で考えなくていい」という発想です。OpenAIのレポートを通じて一貫して言えるのは、ChatGPTは「考える力を奪う存在」ではなく、「考える力を引き出す存在」だということです。AIに丸投げしたコンテンツは、結局どこかで見たような内容になります。それでは、検索エンジンにも、AIにも、ユーザーにも選ばれません。


AI時代のSEOは「問い」を作る仕事になる


これからのSEOで最も重要になるのは、「答えを書くこと」ではなく、「問いを正しく立てること」です。ChatGPTは答えを生成できますが、「何を問うべきか」は決められません。ユーザーの悩みや迷いを理解し、「本当に知りたいことは何か」を言語化する役割は、人間にしかできないのです。これは、これまで私がSEOの現場で重視してきた「検索意図の理解」と、完全に一致しています。


SEOは「人の理解」に戻っていく


この連載を通じて、私が強く感じたのは、AIの進化によってSEOが難しくなるのではなく、本来あるべき姿に戻っていくということです。かつてSEOは、
・キーワードを入れる
・テクニックを使う
・検索エンジンをだます

といった方向に歪んだ時期がありました。

しかし、ChatGPTやAI検索の登場によって、「人にとって役に立つか」「理解を助けているか」という原点が、再び強く問われるようになっています。

もしあなたが、これからWebサイトを作る、あるいは記事を書こうとしているなら、次の点を意識してください。
・AIに勝とうとしてはならない。
・AIと役割を分け合う。
・AIが得意なのは整理と要約だということを知る。
・人が得意なのは経験と判断。

この役割分担を理解できれば、AI時代でもWebサイトの価値は下がらないはずです。
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