HOME > AI活用とAEO・AIO > AIモードとGeminiは何が違うのか? - 同じ質問を入れて比べてみると、答えの出方がまったく違った
AIモードとGeminiは何が違うのか? - 同じ質問を入れて比べてみると、答えの出方がまったく違った
2026年02月09日

最近、SEOやWeb集客を学び始めた人たちから、「AIモードとGeminiって、何が違うんですか?」と聞かれることが増えました。
この質問が増えている理由は、とても分かりやすいと思います。Googleで検索をすると、AIが文章で答えてくれる場面が増え、同時に「Gemini」という名前のAIも頻繁に目にするようになったからです。どちらもGoogleのAIで、どちらも自然な文章で答えてくれる。そのため、多くの方が「名前が違うだけで、やっていることは同じなのでは?」と感じてしまいます。
しかし、SEOやWeb集客という視点で見ると、この2つを同じものとして扱うのは、かなり危険です。なぜなら AIモードとGeminiは、役割も、立っている場所も、そしてWebサイトとの関係性もまったく違う存在だからです。今回は、専門用語をなるべく使わずに、まずAIモードとGeminiの基本的な違いを整理し、そのうえで「同じ質問を入れたとき、なぜ答えが変わるのか」という点を解説します。
AIモードとGeminiは「どこで使われるAIか」が違う
最初に理解しておいてほしいのは、AIモードとGeminiの違いは「賢さ」や「性能」の違いではない、という点です。どちらもGoogleが開発している高度なAIであり、どちらが優れているか、という話ではありません。
決定的に違うのは、どこで使われ、何を目的としているAIなのかという点です。AIモードは、Google検索の中で使われるAIです。検索結果の一覧をそのまま見せるのではなく、検索結果に含まれる情報をAIが読み取り、整理し、要点をまとめたうえで答えを提示します。つまり、検索という行為そのものを、より分かりやすく、より効率的にするための仕組みです。
一方、Geminiは検索専用のAIではありません。Geminiは、GmailやGoogleドキュメント、スプレッドシートなど、Googleのさまざまなサービスに組み込まれ、人の作業や思考を助けるためのAIです。文章を書いたり、要約したり、アイデアを整理したりと、「人が何かを進めるための相棒」のような立ち位置にあります。

この違いは、Google自身が公式に説明しています。Googleは、AIモードを「検索体験の進化形」と位置づけ、Geminiについては「ユニバーサルAIアシスタント」、つまり検索に限らず、あらゆる場面で人を支援する存在として説明しています。
「検索の場」と「相談・作業の場」という決定的な違い
AIモードとGeminiの違いを、もう少し感覚的に言い換えると、「検索の場にいるAIか」「相談や作業の場にいるAIか」という違いになります。
AIモードが使われる場面を思い浮かべてください。ユーザーは何かを調べたくて検索しています。複数の情報を比較し、正しそうな情報を見つけ、判断したいと考えています。そのため、AIモードは「判断に必要な材料」を整理して提示することを重視します。
一方でGeminiは、ユーザーの隣に座っているアシスタントのような存在です。ユーザーが何に困っているのか、何をしたいのかを探りながら、会話を続け、作業を前に進めようとします。そのため、答えは長くなりやすく、説明も丁寧になり、場合によっては質問を返してくることもあります。この前提の違いが、同じ質問をしても、答え方が変わる理由です。
同じ質問@「池袋で歯科医院を選ぶときのポイントを知りたい」
この質問をAIモードに入力した場合、検索体験としての答えが返ってきやすくなります。例えば、立地や診療内容、費用の考え方、口コミの見方など、「選ぶときに見るべきポイント」が整理され、それぞれについて簡潔な説明が加えられます。
AIモードは検索結果をもとに答えを組み立てるため、実際にWeb上に存在する情報を参照しながら説明する傾向があります。その結果、「どんな点をチェックすればよいか」が一目で分かり、さらに「次はここを調べるとよい」という流れが自然に生まれます。
一方で、同じ質問をGeminiに入力すると、雰囲気は少し変わります。いきなりポイントを並べるのではなく、「どんな治療を考えていますか」「通いやすさを重視しますか」といった質問が返ってくることがあります。これはGeminiが、一般論を並べるよりも「あなたに合った答え」を出そうとするためです。会話が進むにつれて説明は丁寧になり、文章量も多くなります。検索結果を整理するというより、「相談に乗る」感覚に近づいていきます。
同じ質問A「遮熱塗料って、本当に効果があるの?」
AIモードでは、この質問に対して、遮熱塗料の効果が出やすい条件、期待できる点、注意点といった情報が整理されやすくなります。実験データやメーカー情報、専門サイトの内容など、Web上の情報を土台に、冷静に判断できる形で説明されるのが特徴です。
一方でGeminiでは、「結局どうなのか」という結論を分かりやすく文章で説明する傾向が強くなります。条件を仮定したうえで話を進めるため、読み物としては理解しやすい一方、検索結果の出典が前面に出ない場合もあります。ここでも、どちらが良い悪いではなく、「役割が違う」ことがはっきり見えてきます。
AIモードはSEOにどんな変化をもたらしているのか
ここから、SEOという視点で非常に重要な話に入ります。AIモードは、検索の中で答えを整理し、その場で完結させやすい仕組みです。その結果、ユーザーがWebページをクリックせずに満足してしまうケースが増えています。
実際に、Semrushが米国で行った調査では、AIモード利用時の検索のうち、9割以上が外部サイトにクリックせずに完結しているというデータが示されています。これは「順位が下がった」という話ではなく、「検索の役割そのものが変わり始めている」ことを意味します。
同じ質問B「不用品回収業者を選ぶときに注意すべき点を知りたい」
このような質問は、実際の検索でも非常によく見かけます。では、これをAIモードとGeminiに入れると、どう違ってくるのでしょうか。
AIモードの場合、検索結果を土台にして、「業者選びでよくある失敗」「確認すべきポイント」「料金トラブルを防ぐ考え方」といった観点が整理されて提示されやすくなります。その際、「なぜその点が重要なのか」という理由も簡潔に添えられ、判断材料として使いやすい形になります。また、AIモードは検索の文脈にいるため、Web上に存在する情報を引用しやすく、説明の中に「公式サイトで確認すべき点」や「事例としてよく挙げられるケース」といった形で、情報源の存在を意識した書き方になります。
一方でGeminiでは、少し違った流れになります。最初から一般的な注意点を並べるのではなく、「どんな不用品を処分したいのか」「急ぎなのか」「費用を重視するのか」といった質問を返してくることがあります。Geminiは、一般論よりも「あなたに合った判断」を重視するため、会話を通じて条件を絞り込もうとします。その結果、説明は長くなり、読み物としては分かりやすい一方で、検索結果としての整理感はやや薄くなります。
同じ質問C「ホームページ制作を外注するとき、失敗しないためには?」
この質問でも違いははっきりします。AIモードでは、検索結果をもとに、「よくある失敗例」「事前に確認すべき契約内容」「制作会社を見極める視点」といった形で情報が整理されやすくなります。特に、「初心者がつまずきやすいポイント」を中心に構成されるため、検索している人が「なるほど、ここに注意すればいいのか」と理解しやすい答えになります。
Geminiの場合は、「なぜ外注しようと思ったのか」「自分でやろうとした場合、何が不安なのか」といった点に踏み込みながら、考え方を一緒に整理する方向に進みます。
制作会社選びというよりも、「あなたの状況整理」に重心が置かれるイメージです。この違いを見て、「AIモードは冷静」「Geminiは親切」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、これは優劣ではなく、役割分担です。
この違いを理解しないと、SEOの評価軸を見誤る
ここからが、SEO担当者にとって最も重要な話です。AIモードは検索体験の中にあり、検索結果をAIが再構成する存在です。つまり、AIモードにおいては、Webページは「クリックされる対象」である前に、「AIに読み取られ、判断材料として使われる情報」になります。
この点を理解しないままSEOを続けると、「順位はそこそこなのに、アクセスが増えない」「記事を書いても手応えがない」といった状態に陥りやすくなります。実際に、米国の調査では、AIモードが使われた検索のうち、外部サイトがクリックされる割合はごく一部にとどまり、9割以上が検索画面内で完結していることが示されています。これは、検索順位の問題ではなく、検索行動そのものが変わり始めている証拠です。
AIモード時代の検索エンジン最適化は「読まれる」より「使われる」
これまでのSEOでは、「検索順位を上げる」「クリックを増やす」という考え方が中心でした。しかしAIモードの登場によって、もう一つの視点が重要になってきています。
それが、「AIに使われる情報になっているか」という視点です。
AIモードは、検索結果に含まれる情報を材料にして答えを作ります。そのため、文章が分かりやすく、話題が一貫していること。初心者が疑問に思いそうな点を、先回りして説明していること。なぜそう言えるのか、理由や背景が書かれているページは、AIにとって扱いやすくなります。
逆に、表面的な情報だけを並べた記事や、結論だけを書いて理由が省略されている記事は、AIにとっては判断材料として使いにくくなります。ここで重要なのは、「AIに好かれるために書く」という発想ではありません。もともと人にとって分かりやすい記事が、結果的にAIにも使われやすくなるという点です。
Geminiが示している、もう一つの変化
Geminiは検索の外でも使われるAIです。Gmailやドキュメントの中で、文章を要約したり、下書きを作ったり、考えを整理したりする場面が急速に増えています。Googleの公式発表では、Geminiによる支援は月に20億回規模に達しているとされています。これは、ユーザーが検索結果を見る前、あるいは検索をしないまま、AIとやり取りを終える場面が増えていることを意味します。

SEO担当者の立場で考えると、これは「検索からの流入」だけを成果指標にする時代が、少しずつ終わりに近づいていることを示しています。情報がどこで、どのように参照され、理解されているのか。その全体像を考える必要が出てきています。
これからSEO初心者が意識すべきこと
AIモードとGeminiの違いを理解したうえで、SEO初心者の方に意識してほしいポイントは、とてもシンプルです。
まず、「キーワードを詰め込む」ことよりも、「疑問にきちんと答える」ことを重視すること。
検索する人が「なぜそれを知りたいのか」「どこで迷いそうか」を想像しながら文章を書くこと。
そして、結論だけで終わらせず、「なぜそう言えるのか」を丁寧に書くこと。
これは人にとっても、AIにとっても理解しやすい記事になります。

まとめ:AIモードとGeminiの違いが示す、SEOのこれから
AIモードは、検索体験を進化させるためのAIです。検索結果を整理し、比較し、判断しやすい形で提示します。Geminiは、人の作業や思考を前に進めるためのAIです。相談に乗り、文章を作り、考えを整理します。
同じ質問を入れても、AIモードは「検索として役立つ答え」を返し、Geminiは「相談として役立つ答え」を返します。
この違いを理解すると、AIモードがSEOに与える影響も見えてきます。これからのSEOでは、順位やクリックだけでなく、「AIに判断材料として使われる情報になっているか」という視点が欠かせません。検索の形が変わっても、「分かりやすく、誠実に答える」という本質は変わりません。AIモードの時代は、その本質がよりはっきりと問われる時代なのだと、私は考えています。
鈴木将司の最新作品

プロフィール
フォローしてSEOを学ぼう!
| 2026年 02月 >> | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
| 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
| 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
| 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
最新記事
- AIモードがSEOに与える影響 - 順位を追いかけてきた人ほど知っておくべき検索体験の変化
- AIモードとGeminiは何が違うのか? - 同じ質問を入れて比べてみると、答えの出方がまったく違った
- 「動物病院 練馬区」はAIモードで「病院一覧」ではなく「飼い主の判断を助ける医療マップ」として提示されている
- 「博多のニキビ治療に強い美容皮膚科」はAIモードで「病院探し」ではなく「治療戦略の選択」として整理されている
- 「名古屋のWeb制作会社」はAIモードで「制作会社」ではなく「役割」で選ばれている - Web制作は「会社探し」から「戦略選び」の時代へ
- 「川口市の不用品処分」でAIモードに取り上げられているサイトの特徴
- SEOで「トーン&マナー」が重要な理由 - 検索順位を左右する「文章の空気」とは何か?
- AIでブログ記事を書く前に必ずやってほしい、たった一つの重要な準備
- AI記事量産の落とし穴:E-E-A-Tで差をつけるコンテンツ戦略
- Googleは「いぬ」と「犬」をどう理解しているのか?SEO初心者が絶対に知っておくべき表記揺れの考え方
アーカイブ
- 2026年02月
- 2026年01月
- 2025年12月
- 2025年11月
- 2025年10月
- 2025年09月
- 2025年04月
- 2025年02月
- 2025年01月
- 2024年12月
- 2024年11月
- 2024年10月
- 2024年09月
- 2024年08月
- 2024年07月
- 2024年06月
- 2024年05月
- 2024年04月
- 2024年03月
- 2024年02月
- 2024年01月
- 2022年06月
- 2022年04月
- 2022年03月
- 2022年01月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年09月
- 2021年08月
- 2021年07月
- 2021年06月
- 2021年04月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年09月
- 2020年08月
- 2020年07月
- 2020年06月
- 2020年05月
- 2020年03月
- 2020年02月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年09月
- 2019年08月
- 2019年07月
- 2019年06月
- 2019年05月
- 2019年04月
- 2019年03月
- 2019年02月
- 2019年01月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年09月
- 2018年08月
- 2018年07月
- 2018年06月
- 2018年05月
- 2018年04月
- 2018年03月
- 2018年02月
- 2018年01月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年09月
- 2017年08月
- 2017年07月
- 2017年06月
- 2017年05月
- 2017年04月
- 2017年03月
- 2017年02月
- 2017年01月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年09月
- 2016年08月
- 2016年07月
- 2016年06月
- 2016年05月
- 2016年04月
- 2016年03月
- 2016年02月
- 2016年01月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年09月
- 2015年08月
- 2015年07月
- 2015年06月
- 2015年05月
- 2015年04月
- 2015年03月
- 2015年02月
- 2015年01月
カテゴリー
- パンダアップデート(20)
- ペンギンアップデート(5)
- スマートフォン集客・モバイルSEO(42)
- Google検索順位変動(5)
- Youtube動画マーケティング(8)
- コンテンツマーケティング(13)
- Web業界の動向(22)
- デジタルマーケティング(14)
- SNSマーケティング(11)
- 成約率アップ(8)
- SEOセミナー(4)
- 認定SEOコンサルタント養成スクール(2)
- 上位表示のヒント(165)
- ビジネスモデル開発(5)
- Bing上位表示対策(1)
- SEOツール(16)
- ヴェニスアップデート(1)
- スマートフォンSEO対策(19)
- アップルの動向(3)
- 人材問題(4)
- Googleの動向(20)
- AI活用とAEO・AIO(64)
- ローカルSEOとGoogleビジネスプロフィール(20)
- ドメイン名とSEO(7)
- アルゴリズムアップデート(45)
- Webの規制問題(8)
リンク集
