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2018年09月
Googleコアアルゴリズムの種類にはどんなものがあるのか?
2018年09月09日
2018年8月1日にGoogleが実施したコアアルゴリズムのアップデートにより非常に多くのサイトの検索順位が変動しました。
その日以来、私は東京と名古屋の会員企業さん計約30社のみなさんとグループコンサルティングでお会いしてお話を伺いました。そしてそれまで私が思っている以上の影響が及ぼされたことを知りました。
そこでわかったのが、今回のコアアルゴリズムのアップデートの直後から高く評価されるようになったサイトのアクセス数は30%近く伸び、反対に低く評価されるようになったサイトのアクセス数は30%以上減ったということです。
このことは米国のSEO会社のSEMRush社が発表したデータからもわかります。
ご覧のように8月1日から30%近く、つまり3分の1のアクセス数が突然消滅したサイト、突然増えたサイトが実際にあることがわかります。
こうした状況に対応するためにはGoogleの検索アルゴリズムについての基礎について知る必要があるはずです。
そうしないとGoogleのアルゴリズムがどうしたこうしたと何度聞いても手の打ちようがないはずです。
実は、前回のブログ記事を投稿してからFacebookに貴重な質問をしていただきました。
それは、「確かに今回の記事が伝えているように検索キーワードと関連性の低いページの順位は落ちているが、関連性の高いページでも検索順位が落ちているは何故か?」というご質問です。
Googleは「検索キーワードと関連性の高いページの順位が上がり、そうでないページの順位が下る」と発表しています。
【関連情報】
8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートはペンギンアップデート以来の順位変動を引き起こした!(2018年8月26日)
8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートはペンギンアップデート以来の順位変動を引き起こした!(2018年8月26日)
しかし、その方がおっしゃるように検索キーワードと関連性が高いページなのに順位が落ちているページがあるのは事実です。
何故そのようなことが起きるのでしょうか?
その理由は、他にもコアアルゴリズムがあり、それらによって影響を受けているからです。
今回、Googleが8月に導入したコアアルゴリズムは複数あるコアアルゴリズムの1つでしかありません。
私がこれまで研究してわかってきた範囲の中だけでも検索順位を大きく左右するコアアルゴリズムは少なくとも5つはあるはずです。
その5つというのは:
1、クエリとの関連性
2、Googleからの流入数
3、ユーザーエンゲージメントの高低
4、被リンク元サイトの数と質
5、ページの品質
です。
1、クエリとの関連性
クエリとはWeblio辞典によると・・・
「データベースからデータを抽出したり操作したりといった処理を行うための命令のこと。「問合せ」と訳されることもある」
という意味です。
テキスト型検索エンジンであるGoogle検索においてクエリとは = 検索ユーザーが入力した検索キーワード
のことです。
このコアアルゴリズムに対策する対策は、「検索ユーザーが検索したキーワードと関連性が高いページを作る」ということに尽きます。
これを実現するためにはページ内にあるクエリと関連性が高く無いコンテンツを削除して、それが必要な場合は他のページに移動することです。
関連性が高く無いコンテンツを削除してしまったためほとんどコンテンツが残らない場合、つまり文字数が少なくなってしまったら関連性が高いコンテンツを増やして下さい。そうすることによってGoogleとその先にいる検索ユーザーが求めるコンテンツに近づくことが可能になり上位表示しやすくなります。
2、Googleからの流入数
よくある現象として、自分のページよりも情報量が少なく、クエリとの関連性も低いのに何故か自分のページよりも上位表示しているページを見かけることがあります。
特に多いのは、有名マスメディアのサイトの1つの記事ページが自分のページよりも上位表示していることがあります。
物販の場合だと自社の独自ドメインのショップサイトよりも、アマゾンや楽天市場、価格コムなどのサイトが、美容関連の場合は、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトのページが上位表示している現象があります。
こうしたサイトは何故、ページの内容がそれほどよくなくても上位表示することがあるのかというと、Googleからの流入が多いからです。
これらのサイトには膨大な数のページがあり、ほとんど毎日のように多くのマンパワーや資本を投下して情報収集、コンテンツ作成をしています。そうして作られたWebページは様々な種類のクエリ(検索キーワード)でGoogle上で表示され、それを見た検索ユーザーがクリックしGoogleからそれらのページに流入します。
Googleはほとんど創業以来、そうした検索結果上のユーザーの行動履歴を収集して検索結果ページの改善、つまり検索アルゴリズムのアップデートを行っています。
【Googleの公式サイトにある品質改善についての情報】
Googleからの流入数を増やすためには:
(1)ニーズの高いコンテンツを載せたWebページを増やす
(2)1つ1つのWebページを改善する
(3)既存のページをアップデートして最新化する
(4)自社サイト名や、社名、ブランド名で検索してサイトに来てもらうためのPR活動を強化する
などの方法があります。
3、ユーザーエンゲージメントの高低
ユーザーエンゲージメントというのは近年IT業界が注目している指標で、特定のサービスやコンテンツに対してユーザーがどれだけ愛着度を持っているかという愛着度の指標です。
オンラインゲームソフトならば、毎月、毎日どのだけのユーザーがどのくらい頻繁にそのソフトをプレーするか、YouTubeやNetflixのようなオンラインビデオならユーザーが何分動画みるか、1本だけでなく、他にも動画を見るかというユーザーの行動履歴データを収集して計算するものです。
Webサイトの場合は、検索ユーザーがサイトを訪問した時の平均ページビューが多いか、平均サイト滞在時間が長いか、1ページだけ見て、2ページ目を見ないでGoogleの検索結果ページに直接帰ってしまうかなどのデータが収集されて個々のページだけではなく、サイト全体でも算出、記録されます。
この点を改善するにはユーザーの平均ページビューを増やし、サイト滞在時間を伸ばし、Google検索結果ページへの直帰率を減らす必要があります。
それを実現するには、Googleの検索結果上に表示される自社サイトのWebページがユーザーの期待通りの内容、レベルであることと、そのページにユーザーがより時間を費やしたくなるような画像、動画、プログラムなどを設置すること、そしてユーザーがもう1ページ見たくなるような関連性の高いページをつくり、そのページから目立つようにリンクを張ることが基本的な対策です。
自社サイトのユーザーエンゲージメントの数値はGoogleアナリティクスを設置すれば確認できます。
【Googleアナリティクスに表示されるユーザーエンゲージメントの数値】
Googleアナリティクスの
ページ/セッション = 平均ページビュー
平均セッション時間 = サイト滞在時間
直帰率 = Google検索結果ページへの直帰率
の部分をご覧下さい。
4、被リンク元サイトの数と質
GoogleはWebサイトの人気度を調べる指標として、外部ドメインサイトからのリンク、つまり被リンクの数と質を調査しています。より多くの質が高いサイトからリンクを張ってもらっているサイトは人気があるサイトであるはずだという考えに基づいたものです。
このことに対策する対策は:
(1)他人のサイトから自社サイトに紹介のためのリンクを張ってもらう
(2)自分で別ドメインのサイトを作ってリンクを張る
という2つがあります。
5、ページの品質
GoogleはWebページの品質をチェックしています。ページの品質を高めるには:
(1)独自コンテンツを増やす
(2)検索ユーザーが必要なだけのコンテンツ量を確保する
(3)Googleが文書の内容を理解しやすいようにタイトルタグ、H1タグその他タグを適切に使う
(4)ページ内にキーワードを詰め込むことを避ける
などがあります。
以上が、Googleが検索順位を決定する際に使っていると思われる5つのコアアルゴリズムです。
1つのコアアルゴリズムで判断したときに優れているWebページでも、他のコアアルゴリズムで判断した際に劣っていたり、不足していれば検索順位が上がることはありません。
安定的に、確実に検索上位表示を実現するには常日頃からこれら5つのコアアルゴリズムの要件を満たすための活動が必要なのです。
今現在、検索順位が悪くてもこれら5つの1つ1つをゆっくりでも良いので着実に改善して下さい。反対に、今現在の検索順位が良い場合でも、それを持続させ伸ばすためには5つのうち苦手なものを見つけて少しでも改善して下さい。
Googleの検索アルゴリズムとは何か?
2018年09月17日
これまで何回かに渡りGoogleのコアアルゴリズムの変動についてレポートしてきました。
今回はそもそもGoogleの検索アルゴリズムとは何かについて解説したいと思います。
Googleは検索キーワード毎に検索順位を決めなくてはなりません。それがGoogleの最も重要な仕事です。
しかも検索順が高いWebページであればあるほどユーザーが見たいと思うWebページにしなくてはなりません。
もしそれが出来ないと「つまらないWebページが上位表示しているのでGoogleは使えない・・・」とユーザーが判断し、そのユーザーはマイクロソフトが提供しているBing等の他の検索エンジンに流れていってしまいます。
そうなるとGoogleはユーザーを失うことになり、検索結果上にお金を払って広告を出そうという企業も減ってしまい経営の屋台骨が崩れることになります。
それを避けるためにもGoogleはどの検索エンジン会社よりも多くの資本と人的パワーを使い、ユーザーが見たいWebページが検索の上位に来るようにランキングシステムを改善しています。
そしてそのランキングシステムの仕組みは「アルゴリズム」という計算式が1つ1つのWebページにスコアを与え、スコアが高い順に検索順位が決まるのです。
下の図は、私が使っているGoogleのアルゴリズムをシュミレートするプログラムの図です。
このプログラムでは調べたいWebページのURLを入れると・・・
・ページのタイトルタグは何文字で、その中に検索キーワードは何回含まれているのか?
・タイトルタグの文字数が21文字以上の場合は長めのタイトルタグとしてそこに検索キーワードが1回含まれていると持ち点に対してXXX点加算する
・1回も含まれていない場合は持ち点からYYY点減らす
というようにAという条件に当てはまると何点プラスで、その条件に当てはまらないと何点マイナスというような多くの条件式を設定しています。
そして各項目のスコアを足して、項目数で割ることにより平均点を算出出来ます。
こうすることにより各Webページに対してスコアを与えて、スコアが高いもの順に並び替えるとランキング、つまり検索順位を決めることが出来ます。
もちろんWebページ内のどこにキーワードが何回書かれているという評価基準だけでは完璧なアルゴリズムとはいえないので、他にも数十種類のランキングアルゴリズムを私がシュミレートするプログラム内に含めています。
下の図はWebページに対しての外部サイトからのリンク数などの外的な要因のスコアです。
一定の数値になるとスコアが与えられ、リンク数が多ければ多いほどスコアが高くなるだけなく、信頼できるサイトからのリンクが多ければ多いほどさらにスコアが高くなるようになっています。
私がこうしたシュミレーションプログラムに含めることが出来たのはわずか数十種類のアルゴリズムですが、Googleは200以上の検索アルゴリズムを持っていると5年以上前に言われていましたので今ではその何倍も持っているのではないでしょうか?
ここで多くの人が疑問に思うのは「Googleは1つ1つのアルゴリズムを公開しているのか?」という点です。
答えは残念ながらNOです。
何故なら検索順位を決める計算式を一般に公開してしまったらその計算式で高いスコアを得られる造りのWebページを作り上位表示させようとする人たちが出てくるからです。
例えていうならパチンコメーカーがパチンコの仕組みや、パチンコでたくさんの景品をもらう方法を教えてくれないのと同じようなものです。そんなことをしたらその店はすぐに潰れてしまうでしょう。
あるいは、任天堂がゲームの攻略法を詳しくプレーヤーに教えてくれないのと一緒です。そのようなことをしたらすぐにゲームに勝ててしまうのでユーザーが飽きてしまいゲームは広く売れなくなってしまうでしょう。
しかし、それでもGoogleがどのようなアルゴリズムを持っているのか、どのようなアルゴリズムを使って今現在検索順位を決めているのかを推測する方法はたくさんあります。
次回は「どうすればGoogleのアルゴリズムを推測することが出来るのか?」について解説したいと思います。
【関連情報】
8月1日にGoogleで大きな順位変動!広範囲なコアアルゴリズムアップデートの実施を発表。順位回復の対策は?(2018年8月3日)
8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートは医療・健康サイトだけに影響したのか?(2018年8月10日)
8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートはペンギンアップデート以来の順位変動を引き起こした!(2018年8月26日)
Googleコアアルゴリズムの種類にはどんなものがあるのか?(2018年09月09日)
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Googleコアアルゴリズムの種類にはどんなものがあるのか?(2018年09月09日)
Googleの検索アルゴリズムを知る方法
2018年09月26日
これまで2018年8月1日のGoogleのコアアルゴリズムのアップデート実施により・・・
・何が起きたのか?
・対策は?
そして・・
・Googleの検索アルゴリズムとは何か?
・Googleはアルゴリズムを公開しているのか?
について解説してきましたが、今回は・・・
・どうすればGoogleのアルゴリズムを知ることが出来るのか?
という根本的疑問について解説したいと思います。
前回の記事で述べたように、Googleはその検索アルゴリズムを公開していません。
そのようなことをしたら、そのアルゴリズムで高く評価されるサイト作りに多くのサイト運営者が専念するようになり、Googleが真に望んでいる高品質なサイトをその検索結果上位に表示させることが困難になるからです。
検索アルゴリズムは推測するしか無い
Googleの検索アルゴリズムを知るには、様々な情報源を知り、各情報源から入ってくる情報を元に推測するが必要です。
それらの情報源とは主に、Googleが公開してる情報、SEO業界が発信する情報があります。
検索アルゴリズムを推測する方法1:Googleが公開している情報を見る
Googleは公式、非公式に検索アルゴリズムが推測可能な情報を発表しています。
Googleの公式発表
Googleが検索順位を大きく変えるアルゴリズム更新をする際にはその直前、または直後に公式サイトや公式Twitterでどのようなことを実現するためにアルゴリズムの更新をするのか概略を次のメディアで発表します:
・Googleウェブマスター向け公式ブログ
https://webmaster-ja.googleblog.com/
比較的長文でアルゴリズム更新の理由と、簡単な対応の方向性を日本語で発表します。英語版のGoogleウェブマスター向け公式ブログの翻訳がほとんどですが、英語版よりも数日の時差があることがあります。
・Google SearchLiaison
https://twitter.com/searchliaison
Google検索の広報担当者が短文でアルゴリズム更新を実施したことを解決に英語で発表します。
Googleスタッフの発言
Googleの技術系の社員や広報担当社員が自身のTwitterで公式、非公式にアルゴリズム更新をしたことと対応の方向性を発表することがあります。
・ジョン・ミュラー氏のTwitter
https://twitter.com/JohnMu
・ゲイリー・イリーズ(イリェーシュ)氏のTwitter
https://twitter.com/methode
Google特許技術の研究
Googleは検索エンジンを構成する技術を保護して他社への流出を防ぐために米国特許庁に膨大な数の検索技術特許を提出しています。
特許技術はアルゴリズムの詳細をプログラムのソースコードという形ではありませんが、フローチャート、図、技術的解説文などによりかなり詳しく公表しています。Googleの特許は
https://www.google.co.jp/?tbm=pts
で調べることが出来ます。
また、定期的に国内で開催されているGoogle特許研究カンファレンスなどでも情報を取得することが出来ます。
検索アルゴリズムを推測する方法2:SEOコミュニティーから情報収集する
海外、国内のSEO会社、SEOコンサルタントが発表する情報からも検索アルゴリズムの動向やその詳細を知り、そこからGoogleの検索アルゴリズムを推測することが可能です。
海外SEOカンファレンス
シリコンバレーやニューヨーク、シアトル、ロンドンなどで開催されるSMX等のSEOプロフェッショナル向けのSEOカンファレンスではGoogleのゲイリー・イリーズ氏やジョン・ミュラー氏をゲストに迎えた基調講演、研修、そしてSEOで有名な企業が作成した検索順位決定要因などの貴重なデータが発表されます。そうした情報からたくさんの検索アルゴリズムを推測することが出来ます。
海外SEOニュースサイト
海外SEOカンファレンス主催企業が運営するSearch Engine Land、Search Engine Journal等のSEOニュースサイトではGoogleの公式発表に対するコメント、解説があるだけでなく、海外SEOカンファレンスで発表された発見などのサマリーなどが閲覧出来ます。
SEOセミナー
国内で開催されるSEOセミナーでもその時々に重要なトレンド、対応策などが提案されるものがあり、そこから重要なGoogleの検索アルゴリズムを推測する手がかりを見つけることも可能です。
国内外のSEO会社や個人のブログ
海外SEOカンファレンスや海外SEOニュースサイトが情報ソースのことがほとんどですが、比較的わかりやすく最近のアルゴリズムを解説しています。
以上が、Googleの検索アルゴリズムを推測するための主な情報源です。
この他にも、Googleの検索結果ページの観察、SEOツールの活用、そして他者との情報交換なども貴重な情報源になることがあります。
このようにGoogleの検索アルゴリズムを知るには与えられた情報をただ鵜呑みにするという態度ではなく、自分で一定のエネルギーを注いで自力で情報を収集し、仮設、実行、検証を根気よく繰り返す研究者的な態度が求められます。
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