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2016年06月

Googleが、スマホ版サイトを軽量化するとスマホ版Googleでの検索順位が上がるようになると発表!

2016年06月02日
『Googleがモバイルサイトのページのダウンロード速度を検索順位決定要因として数ヶ月以内に組み込むと発表』
"Google says page speed ranking factor to use mobile page speed for mobile sites in upcoming months
The speed of your mobile pages currently doesn't impact your mobile rankings, but soon it may, says Gary Illyes of Google."

(2016年6月1日:Barry Schwartz)

という重要なニュースが米国サーチエンジンランドでレポートされました。



このニュースは現在シドニーで開催されているSearch Marketing Summit に登壇したGoogleの技術者Gary Illyes氏が発表したものです。

これまでモバイル版Googleの検索順位はPC版サイトの検索順位に対して、スマホ対応しているかどうかでプラスマイナスが加えられて決定されてきましたが、数ヶ月以内に単にスマホ対応しているだけかではなく、スマホ版ページのダウンロード速度が早いかどうかも決定の要因になるということです。

今後はスマホ対応度を表示するGoogleが提供する「モバイル フレンドリー テスト」
https://www.google.com/webmasters/tools/mobile-friendly/?hl=ja
を使いスマホ対応しているかを知るだけでは不十分です。



このツールの他に、同じGoogleが提供する「PageSpeed Insights」
https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/?hl=ja
も使ってスマホ版ページのダウンロード速度がどの程度早いかをチェックして改善点を見つけ改善をしなくてはならなくなりました。



ダウンロード速度を早める方法は偶然前回の私のブログで提案していましたが、今回は1つ1つの方法についてさらに詳しく解説させていただきます。

(1)サイトを置いているサーバーに問題がある場合は速やかに引越をする
→ これは意外とよくある問題ですが、サイトを置いているレンタルサーバーが混雑しているために自社サイトのページのダウンロード速度が遅くなるという現象があります。
これはビルやマンションに例えて言うと同じ棟にいる住人に来客が多いためエレベーターが混雑していて自分の部屋にお客さんが来にくくなるというのと似た現象です。
経験上言えるのがいくら混雑が緩和されるのを待ってもほとんどの場合さらに混雑するためエレベーターはさらに乗りづらくなるのと同じように、同じサーバー内にある他社のサイトはもっと混雑するようになり、自社サイトへのアクセスが困難になります。

こうした問題に直面してサーバー会社に相談してもほとんどの場合何もしてくれません。対応策としては他のサーバー機器にデータを引越してもらうか、それが無理ならサーバー会社を変えることです。

自社に一定の技術力があるならアマゾンが提供するAWSというサービスが格安で高速でおすすめです。
特に注意しなくてはならないのは複数のプラグインを使っているWordPressで作ったサイトです。作る方が高速化を意識している人ならダウンロードが遅いという問題は起きませんが、そうでない場合遅いサーバーにWordPressをインストールするとスピードが遅くなることがほとんどです。最近ではWordPress専用高速サーバーを格安でレンタルしている会社が出てきているのでAWSを使うことが困難なWordPressユーザーの方はそうしたところに引越をしてサーバーが遅いという問題を解決することをおすすめします。

(2)画像の容量を劣化無しで削減するロスレス圧縮を全ての画像に対して行いサーバーにアップして重い画像に上書きする
→ Tiny JPG:
https://tinyjpg.com/



というサイトにJPGか、PNG画像をアップすると劣化無しで画像の容量をかなり削減できます。
私も何度か試してみましたが、ほとんどの場合50%〜70%くらい劣化無しで画像を軽量化出来、驚きました。
GIFには対応していませんが、GIFmicro:
https://www.romeolight.com/ja/products/gifmicro/
等GIFもロスレス圧縮する無料ソフトがありますのでそうしたソフトを使うことをおすすめします。



(3)HTML、Javascript、CSSなどを圧縮する

Online JavaScript/CSS/HTML Compressorなどを使うと無料でHTML、Javascript、CSSなどを圧縮することが出来ます。

https://refresh-sf.com/



(4)CDNサービス(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク・サービス)を利用する
という3つの手法があります。
→ コンテンツデリバリーネットワークサービスは、グローバルに分散配置したキャッシュサーバーにより、安定した配信とパフォーマンスの向上を実現する、高機能コンテンツ配信サービスです。(NTT communicationsより)
CDNも、アマゾンのAWSを使って構築することが出来ますので技術力のある制作会社と付き合いのある方はそうした解決策も参考にして下さい。



以上が、今回の変化に対応するための具体策です。数カ月前から言われていたように今後はモバイルサイトの軽量化、つまりダイエットそのものがSEO対策の1つの手法になることが現実化します。

出来るところからすぐに手を打って下さい。

1つのキーワードに複数の書き方がある場合の対処法

2016年06月09日
今日は、セミナー等で良く頂くご質問の一つである「キーワードのバリエーション」について解説させて頂きます。

同じ意味のキーワードでも異なる表現をすることがあります。異なるキーワードの表現方法はキーワードのバリエーション(変形、変種)と呼びます。

キーワードのバリエーションには次の4つがあります:

1、短縮型
2、打ち間違い
3、ひらがな、カタカナ、漢字
4、外国語


1つ1つ見てみましょう。

1、短縮型
キーワードのバリエーションの一つはキーワードを短縮した形で表現する短縮形です。

例としては:

【通常キーワード】 【短縮形】

スマートフォン  → スマホ 
ネットゲーム  → ネトゲー
2ちゃんねる  → 2ch 
パソコン  → PC 

などがあります。

これらの中には通常キーワードと短縮形は同じものだとGoogleが認識しているものがあります。

短縮形をGoogleが理解しているかどうかを確かめて理解しているようなら通常キーワードをWebページ内に書けば同時に短縮形でも上位表示が可能になります。

しかし、短縮形をGoogleが理解していない場合は、通常キーワードと短縮キーワードの両方で上位表示を目指している場合は両方のキーワードをWebページ内に書かないと両方のキーワードで上位表示することは困難になります。

Googleが短縮形を理解しているかどうかを確認するには実際にGoogleで短縮形で検索してみて短縮形だけではなく、その通常キーワードも太字によるハイライト化がされているかを確認することです。

下の図は、Googleでパソコンの短縮形であるPCという短縮形のキーワードで検索した検索結果です。

よく見るとPCという短縮キーワードで検索したのにパソコンと書かれた部分も太字でハイライト化されていることがわかります。

Googleは検索キーワードが含まれた部分を太字でハイライト化しますので、PCで検索した時にPCだけではなく、パソコンも太字でハイライト化されているということはPC = パソコン だと認識していることを証明します。



このようにGoogleが通常キーワードの短縮形を理解しているかどうかは実際にGoogleに検索した時に太字でハイライトかれるかどうかで分かります。

2、打ち間違い
通常のキーワードの打ち間違いもキーワードのバリエーションの一つです。

【通常キーワード】 【打ち間違い】
フコイダン  → フコダイン
ダイヤモンド  → ダイアモンド

フコイダンというサプリメントを購入するユーザーの何人かはフコダインというように打ち間違えをします。

Googleでフコダインという打ち間違えのパターンで検索しても通常キーワードであるフコイダンと書かれた部分は太字でハイライト化はされません。

これはGoogleが未だ フコイダン=フコダイン という事を分かっていないことを意味します。

フコダインという打ち間違えのユーザーを集客するために多くのネットショップがわざと打ち間違えのパターンのキーワードのほうを書いたWebページを作ってSEOをしています。





3、ひらがな、カタカナ、漢字
3つ目のキーワードのバリエーションは、同じ発音のキーワードをひらがなで書くのか、カタカナ、あるいは漢字で書くかという表記方法の違いです。

【ひらがな】 【カタカナ】 【漢字】
かばん  → カバン → 鞄
なんば  → ナンバ → 難波

Googleは近年こうした表記方法の違いについてはかなり理解を深めてきています。

下の図はGoogleで鞄という表記のキーワードで検索した検索結果ですが、ひらがなやカタカナの部分もハイライト化されています。




さらに深く分析すると、1回も鞄という漢字の表記を書いていなくてバッグというカタカナ英語しか書いていないWebページが漢字表記である「鞄」で検索すると1位に表示されている例もあります。




このようにキーワードのバリエーションを確認するにはGoogleの検索結果ページだけを観察するのではなく、そこで上位表示されているWebページのソースも観察すればより確かな対策が分かるようになります。

4、外国語
バリエーションの最後は、外国語表記に関するものです。

【英語表記】  【カタカナ英語表記:ローマ字】 
Michael Jackson → マイケルジャクソン
Nagoya  → 名古屋

ほとんどの場合、固有名詞はGoogleにより翻訳されるのでカタカナ英語で書いても、英語で書いても同じ意味だとGoogleに解釈されることが分かっています。

人名や地名などの固有名詞の場合、Googleは英語表記で検索してもカタカナ英語表示(ローマ字)しか書かれていないWebページでも上位表示することが分かっています。





以上が様々な種類のキーワードのバリエーションについてですが、Googleがバリエーションを理解している場合はWebページ内に両方の表記を同じくらい書く必要がありません。どちらかの書き方だけをWebページ上に書いておけばどちらのパターンでも評価してくれます。

反対にGoogleがバリエーションを未だ理解していない時にはどうすればよいのでしょうか?

それはタイトルタグ、メタディスクリプション、H1などの重要エリアにはどちらか一方のキーワードだけを書き、本文には全体の8割位をそのキーワードを書き、残り2割くらいをもう一つの書き方で書くことが有効です。

キーワードのバリエーションの対処策がわからなかった方はぜひこの考え方で試して下さい。

アップルが変える検索の世界

2016年06月15日
米国時間6月13日にサンフランシスコで開催されたアップルのWWDC(世界開発者会議)の動画が
https://www.apple.com/apple-events/june-2016/
で見れるようになりました。私も昨晩遅くに見たところ少なくとも2つの変化がSEOの世界で起きるということを発見しました。



1つは、パソコンのMacに今年搭載される予定のSiriです。パーソナルアシスタントのSiriはこれまでiPhone、iPad、AppleTVなどのデバイスで利用できていましたが、昨年よりアップルがクローラーを開発してサイトの情報収集をしてきたデータを用いてGoogleを使わなくてもWeb検索が出来るようになるという変化です。

Siriに向かって口頭で質問すればアップルのクローラーが独自に収集したデータから最適なサイトを紹介してくれるようになります。
日本の検索市場はGoogleとそれを使っているヤフージャパンを合わせると90%近くのシェアになっていますが、これによりこれまでのようにGoogleばかりを使わなくても良い時代が来る可能性が生まれます。特にアップルのデバイスを使っているユーザーはそうした傾向が強まるはずです。

その時が来たらSEOの対象の1つにアップル検索が追加されるようになるはずです。
実はすでに今でもアップルSEOの対策は可能です。

それはアップルが情報収集元として使っているYelpやNTTの電話帳、食べログ、TripAdvisorなどに自社サイトを登録し、口コミの件数を増やすために既存客に口コミ情報を書いてもらうための動機付けとアナウンスを徹底することです。

こうしたことをすることによりアップルはその企業またはお店のサイトの信頼性が高いと判断してアップルの検索に出やすくなることがわかってきています。

次にWWDCの動画を見て発見した2つ目の変化ですが、それは画像検索です。

アップルのデバイスを使うユーザーは、無料でインストールされているPhoto(写真)というソフトを使うと取り込んだ写真を今話題の人工知能が分析して被写体の人物の名前を自動認識して分類してくれるというものです。

この実演を見た時はSF映画を見ているのではないかと思うくらい感動しました。遂に人工知能が写真の内容を理解してユーザーが見たくなるようなカテゴリ分けをしてくれるようになったのです。しかも写真に写っている風景の意味を理解して「山」とか「海」のカテゴリに分類され、かつSiriに向かって口頭で「山の写真を見せて」と言えばそれが検索結果画面に表示されるのです。さらにはその山の地理的な位置も理解していますので大体の場所の名前を言えばその場所や近くで撮影した写真も検索結果に表示されます。

これは音声だけでなく当然テキスト検索でも検索が可能です。
そしてそこで感じたのがGoogleの画像検索の今後です。

世界一の検索エンジン会社を自負するGoogleも恐らく遅かれ早かれ人工知能を用いて写真の内容を深く、人間のように認識して検索可能にするはずです。

私達がここで準備をしなくてはならないのは写真コンテンツの強化です。FacebookやTwitter、Instagramのようなソーシャルメディアだけに写真を投稿するのではなく、自社サイトや自社ブログに必ずなるべくたくさんの写真を文字コンテンツと一緒に掲載するべきです。

コンテンツマーケティングは決してテキスト情報だけを増やすことではありません。テキストの内容を分かりやすくする画像、商品やサービスへの興味を見込み客に抱いてもらうきっかけになる写真コンテンツの強化が急務です。

以上が今回のアップルWWDCで発見した2つのポイントです。信頼出来るサイトへの登録と口コミの収集、そして写真コンテンツの充実を目指して下さい。これらはすぐに完了する作業ではありません。とても時間がかかる作業です。競合との差がついてからでは始めるのは遅すぎます。将来の差をつけるためにも行動に移して下さい。

不正リンクの効果があるため順位が高くなっているサイトを見た時にどうするべきか?

2016年06月22日
日々、様々なサイトの相談を受けていると例外的な現象を目にすることがあります。

例外的な現象とは、Googleのガイドラインに沿わない、もっと言うと違反しているにも関わらず難しいキーワードで上位表示しているケースです。
昨日、あるクライアントさんから相談を受けたためにその方が狙っているキーワードのほとんど全てのキーワードでいつも検索順位のトップ3位に入っているサイトの被リンク元をマジェスティックSEOという被リンク分析ソフトで解析しました。

その結果分かったのは、膨大な数のサイトからGoogleが禁止している被リンクを受けていることです。

これは具体的にどのようなことかというと:

1、キーワードだけでのリンクテキスト(例:債務整理 大阪)
2、明らかにお金を払って購入したリンク(例:PRだとか、おすすめサイトという欄からのリンク)
3、バナー広告


などです。

リンクに対する取り締まりが厳しくなった2012年からこうした形でのリンクは不正リンクと見做されて通常、Googleによりペナルティーを受けて検索順位が少なくとも40位以上は下がるようになってきました。

2と3に関してはお金の受け渡しによって得たリンクは必ず「rel="nofollow"」という属性情報をアンカータグに張らなくてはならいということをGoogleは過去何度も様々な場所で通達しています。

にもかかわらず、不正リンクがたくさんあるにも関わらず今でも上位表示しているサイトが調べれば調べるほど出てくるのです。

何故このようなことが起きているのでしょうか?

考えられる理由は・・・

1、Googleのチェック機能が未だ未熟な状態にある

2、Googleのサーチクオリティーチームの人出が足りない

3、良質なリンクもあるので、不正なリンクが多少あっても相殺され許される

4、不正なリンクが増えるにしたがってリスティング広告などを積極的に買っているのでGoogleが不審に思わない

5、サイトのアクセスがとても多いので不正リンクがあっても許されている

という5つが少なくとも考えられます。

1、Googleのチェック機能が未だ未熟な状態にある

→ Googleは通常、ソフトウェア(アルゴリズム)によって不正なリンクを見つており、たくさんの不正が発覚したら自動的にそのサイトの検索順位を大きく落とします。
しかし、そのソフトウェアも未だ完璧なものではなくWeb上の全てのページをチェック出来ないでいるという事も考えられます。
これが理由の場合は、遅かれ早かれ時間の問題で不正リンクによって上位表示しているサイトはすでに不正リンクが原因で順位を大幅に落とされたサイトと同様順位を下げられ不正リンクを早急に削除するか、そのドメインを捨てて一からやり直すことが強いられるはずです。

2、Googleのサーチクオリティーチームの人出が足りない

→ 上記のソフトウェアのチェックをすり抜けるような巧妙な不正は、スパムレポートフォームという密告制度や怪しげなサイトを肉眼でGoogleで働くサーチクオリティーチームのスタッフがチェックします。しかし、Web上に存在する無数のWebページのほんの一部しかチェックすることが出来ていない可能性があります。

3、良質なリンクもあるので、不正なリンクが多少あっても相殺され許される

→ これも昔から良くあるケースなのですが、アクセスをもたらす、つまりリンクをクリックしてたくさんの訪問者が来るようなクリックされているリンクが多数ある場合、不正なリンクも多数あったとしても許されていることがあります。プラス要因がマイナス要因を相殺してくれているイメージです。

4、不正なリンクが増えるにしたがってリスティング広告などを積極的に買っているのでGoogleが不審に思わない

→ 冒頭のサイトは私が見る限りこれに該当しています。この会社は業界でもとても業績が良く最近では知らない人がいないと思われるような人気サイトをもっておりそのサイトが上位表示しているのです。かなり被リンク元をマジェスティックSEOで長時間調べてもそのほとんどが不正リンクで良質なリンクはほとんど無いのです。自分の目を疑うほどです。

ただ、この会社は業績が良いこともあり、ヤフーやGoogleのリスティング広告を過去何年にも渡り購入してアクセスを増やしています。
それによりトラフィックも長期的に増えているので不正リンクがそれに比例して増えても目立たないようになっています。

ということは、もしかしたら一部の人達は、不正リンクを少しずつ増やすと同時にリスティング広告もそれに比例して出稿すれば被リンク元が増えるだけではなく、トラフィックも増えるのでGoogleからは疑われづらいということを知っているのかも知れません。

もしこれが真実だとしたら、検索エンジン会社からの広告を多量に買うことによってスパムが見逃されやすくなっている可能性があります。
だとしたらこれは一つの検索エンジン会社の盲点をつくブラックな技である可能性があります。

5、サイトのアクセスがとても多いので不正リンクがあっても許されている

→ これも昔から良く見かけるケースです。元々たくさんのユーザーが訪問する人気サイトはリンクだけではなく、サイト内部にもキーワードを詰め込み過ぎるなどのスパムを多少しても許されてしまい上位表示され続けることがあります。

いずれにせよ、こうした不条理な事実を目にした時に私達がどうするべきかが問題です。

どの世界にもルールをすり抜ける企業や個人はいます。

しかし、それらは例外的なことであり、何よりも時間の問題で崩れ去る脆いものです。

企業にとって必要なのはいつバレるかとヒヤヒヤしながら生きていくことではなく、持続可能性が高い堅牢なことを追求することです。

今後も例外的な事象を見ることはたくさんあるでしょう。しかし、決してやる気を失わず、例外になることを望むのでもなく、堅実な方向に進んで下さい。

サイテーションフローとトラストフローがページランクに代わる被リンク元の指標だ!

2016年06月29日
世界のSEOプロフェッショナルが使っている重要なソフトがあります。

それはマジェスティックSEOという被リンク元を解析するソフトです。

被リンク元解析ソフトは国内でも無料の物がありますが、それらのソフトを使えば自社サイトや競合サイトにリンクをしているサイト、つまり被リンク元がどこかある程度見ることが出来ます。

しかし、それらのソフトでは被リンク元の数とそのリストしか見ることが出来ないので次のようなデメリットが生じます:

1、自社サイトと競合他社のサイトの被リンク元を調べて単純にどちらが数が多いのかを見てしまう傾向があり、被リンク元の数が多ければ多いほど上位表示されやすいと勘違いしやすくなる

2、その結果、被リンク元の数をただ増やしたくなる衝動に駆られやすくなる

3、そして最終的に質の悪い被リンク元を増やしてしまうことになり、Googleにそれを見破られて上位表示をするどころか、ペナルティーを受けて検索順位が大きく下落する

このように単純に被リンク元の数とそのリストを見るだけでは、再び被リンク元獲得競争に巻き込まれて最終的にGoogleからリンクに関するペナルティーを受けるという最悪の結果が生じやすくなります。

ここで重要になるのは、被リンク元の数だけではなく、質の見極めです。

残念ながら今年中旬にGoogleは被リンク元の質の重要指標であるページランクの一般公開をやめてしまいました。そのため客観的に被リンク元の質を数値化することが困難になってきました。

しかし、そのような中、世界のSEOのプロフェッショナル達が使い続けてきた被リンク元調査ツールのマジェスティックSEOが脚光を浴びるようになりました。

その最大の理由は、被リンク元の質を独自の評価基準に基づいて客観的な数値として公開しているからです。
しかも、その数値はページランクがGoogleによって公開されていた時に比較するとほとんどページランクと正比例しているためページランクが公開されなくなった今、それに代わる信頼性の高い指標として利用することが出来るのです。
つまり、マジェスティックSEOの独自指標が高ければ高いほどGoogleのページランクも高く、反対にマジェスティックSEOの独自指標低ければ低いほどGoogleのページランクも低くなるのです。

試しにマジェスティックSEOの無料版に気になるサイトのドメイン名を入れて調べてみてください。

https://ja.majestic.com

から利用出来ます。



そのマジェスティックSEOの独自指標とは:

1、サイテーションフロー
2、トラストフロー


という2つの指標です。

1、サイテーションフロー
サイテーションフローというのはリンクポピュラリティーといって単純にたくさんのサイトからリンクを張ってもらっていると高くなる数値です。やみくもに相互リンクをしてもこの数値は上がりますし、昔あったリンク販売サービスを利用してリンクを張ってもらってもこの数値は高まります。

2、トラストフロー
トラストフローというのは、質が高い被リンク元からリンクを張ってもらうと高まる数値です。また、質が高いサイトに自分のサイトからリンクを張ることもトラストフローを高めることになります。
被リンク(Inbound links)だけではなく、発リンク(Outbound links)もトラストフローには影響を及ぼします。

試しにマジェスティックSEOに慶応義塾大学の公式サイト
https://www.keio.ac.jp/ja/
を入れて調べみてみました。下の図をご覧下さい。



ご覧のように慶応義塾大学の公式サイトのサイテーションフローとトラストフローはそれぞれ:

サイテーションフロー:65

トラストフロー:86

になっています。

Googleがページランクを一般公開されている時に見た慶応義塾大学の公式サイトのページランクは8〜9です。

ページランクは0から10までの11段階評価で、サイテーションフローとトラストフローは共に100段階評価です。

ここで注目すべきはトラストフローが86もあるという点です。

一般企業のサイトのトラストフローは30から40程度がほとんどです。そしてSEOのためだけに相互リンクやリンクサービスを利用しているサイトのトラストフローは20から30程度がほとんどです。

そして現在のGoogleではトラストフローが高いサイトほど検索順位が上位表示しなくなっており、かつトラストフローが高いサイトからのリンクが上位表示に貢献することが分かってきています。

今後のSEOの課題の1つは自社サイトのトラストフローを高めることと、トラストフローが高いサイトからリンクを張ってもらうことを心がけなくてはなりません。

次回の記事ではさらにこのトラストフローの仕組みについてと、どうすれば自社サイトのトラストフローを高めることが出来るのかについて解説させていただきます。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

鈴木将司
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