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人材問題

何故、思い通りのWebサイトを作ってもらうことが難しいのか?

2015年10月14日
前回のブログ記事に引き続き、Web制作の外注先の見つけ方と付き合い方についてお話したいと思います。
今回は、Web制作の外注先を見つけることが何故簡単なことではないという理由についてお話します。

実はこれは最も難しい問題です。如何に素晴らしい計画を立てたとしてもそれをWebサイトという形に落とし込み実体化することはかなりのエネルギーを必要とするからです。

本来なら企業の経営者がWeb制作のやり方を全て学び自分で作れれば良いのですが、Web制作は年々複雑化してきておりそうやすやすと自分で作ることが難しくなってきているのが現実です。

そうした環境においては企業経営者は自分の業務、つまり商品開発やマーケティング立案、そして採用と人事管理という本業に専念して、特別な知識を必要とするWeb制作はその道のプロに任せるというのが一般的な流れになってきています。

しかし、その道のプロに任せたとしても経営者が期待していたものとは全く別のサイトが出来上がってきてがっかりするということが頻繁に起きます。

何故そんなに思い通りのWebサイトをプロに作ってもらうことが難しいのでしょうか?

その理由は、Webサイトというのは一体何かというと・・・

1、企業の実態を映し出す鏡である

2、商品が売れる前に売れるにはどうすればよいかをシュミレーションする必要がある

という2つがあります。

1、企業の実態を映し出す鏡である

→ サイト制作を依頼する企業の事を深く知らないでサイト制作をするとほとんどの場合上手く行きません。

よくあることですが、海外の綺麗なデザインテンプレートを使って自社サイトを作ろうとしてもほとんどの場合上手く行きません。
いくらデザインが良くても、そのデザインと企業の内容、イメージが一致していないと違和感が生じてしまいます。

違和感を出すこと無く、その企業の発注者が納得するWebサイトを生むためには自分の会社のことを十分な時間をとり詳しく制作者に説明することが必要です。

つまりコミュニケーション不足がWebサイト制作の失敗の大きな原因になるのです。

この事は、私自身が日頃、自分の仕事の忙しさのためについ制作会社の方に十分な時間を取り、口頭での説明や、たくさんの資料を用意しての説明を怠ることがあり、それが直接的な原因で自分の想像したサイトとは全く違ったものが出来上がってくるというミスを何度も犯していることや、ほとんど同じことをクライアント企業もしており同じ結果になっていることからも分かります。

2、商品が売れる前に売れるにはどうすればよいかをシュミレーションする必要がある

→ もう一つのWebサイト発注の難しさは、これから売ろうとする商品、多くの場合未だ売れていないものを売るためにあらゆる角度から想像力を働かせて、謂わば多元的な脳内シュミレーションをして新商品をどのようにエンドユーザーにプレゼンテーションしたら良いかがわからない点にあります。

このことはある意味、超能力者が未だ現実化していない未来を目をつぶって予測して描写するのと同じか、それ以上難しいことです。

これは注文住宅の発注や、リフォームの発注の時に発注者である施主が非常にストレスを抱えるのと似ています。

つまり、未だ完成していない夢の住宅や住空間を脳内3Dシュミレーションをして自分が望むものはなにかを想像しなくてはならないのです。

以上2つの点が何故その道のプロに任せても思い通りのWebサイトが出来上がってこないのかという理由です。

結局は、発注者と制作者がお互いに十分な時間を取り口頭でのコミュニケーションと必要なだけの文書、資料を作成して意志を伝えること、そしてそれによる摺り合わせが必要だということです。

この最もエネルギーが必要な時にエネルギーを生み出すことが発注者に必要なのです。

こうした姿勢がWeb制作会社を探すときにも探した後も発注者側に要求されます。
そして、制作者側には発注者のそうした情熱に応えることが出来る情熱、時間、余裕、そして経験が要求されます。

次回のブログでは、Web制作の発注先を見つける方法についてお話したいと思います。

サイト制作、サイト運営は外注が良いのか、内製が良いのか?

2015年09月26日
今週一週間、クライアント企業のウェブ担当者さんや、経営者の皆さんとお会いして1つの一貫した話題は何かを考えてみました。

それはウェブページを誰が、どうやって作るかという問題です。

考えてみればほとんどのミーティングでこのことが話題になります。

現代のSEO対策はリンク対策も重要ですが、それ以上に重要なのはウェブページを自社サイトに新しく追加するという作業を実施することです。

そうすることにより新しい検索キーワードで見込み客が自社サイトを訪問するきっかけを作る事ができるからです。

そしてそれを繰り返すことによりどんどん自社サイトのアクセスが増え、それをクッキーという技術により間接的に観察しているGoogleが認識して「このサイトはアクセスが増えているので検索順位を上げてさらに多くのGoogleユーザーに見せてあげよう」という意志がプログラムを通じて発動するのです。

しかし、だからといって何でも良いのでアクセスが増えれば良いというものではありません。

問題はどのようなキーワードで検索したユーザーがそのサイトを見ているか、つまり流入キーワードに共通点があるかです。

例えば、御社のサイトのトップページを「結婚相談」というキーワードで順位アップしたければ、そのキーワードの核となるプライマリーキーワードである「結婚」という言葉が含まれた複合キーワードで検索したユーザーが御社のサイトにGoogleから来るようになればトップページが「結婚相談」で順位アップしやすくなります。

つまり:

「結婚 メリット」
「結婚 相性」
「シニアの結婚」
「結婚式場 選び方」
「見合い結婚」


などのキーワードで御社のサイトのどこかのページがGoogleの検索結果で上位表示されれば、それら「結婚」というプライマリーキーワードを含む複合キーワードでの流入が発生し、そのサイトのトップページが「結婚相談」で順位アップしやすくなるのです。

この事を実現するためには注意深く「結婚」をテーマにしたページをサイト内に増やしていくことが必要になります。

さらに言えば「結婚」だけではなく、「結婚相談」をテーマにしたページもサイト内に増やす必要があります。

例えば:
「結婚相談 比較」
「結婚相談 無料」
「結婚相談 求人」
「結婚相談所 新宿」


など「結婚」だけではなくセカンダリーキーワードである「相談」も含まれたテーマのページを増やさなくてはなりません。

そうしないとサイト全体のテーマが「結婚相談」ではなく、「結婚」になってしまうからです。

こうしたことを例え理解したとしてもそれだけでは意味がありません。

行動をしなくてはならないのです。

そこで問題になるのが誰が作るかという問題です。

企業にとってのサイト運営にはいくつかの段階があります。

第一の段階はウェブ制作会社に発注する

という段階です。

このメリットは専門家に何もかも任せて自分は本業に専念出来るという点です。

しかし、何もかも任せるというのはお金が無尽蔵にあれば簡単でしょうが、サイトというのは作ることも大変ですが、それ以上に大変なのはそれを発展させることのほうが大変なものです。

恐らく全コストの比率は長い目で見れば作るための費用が1%で、運営費のほうが99%と言っても過言ではありません。

検索順位アップを実現するためだけでなく、変化の激しい世の中に追いつくためには絶えず自社サイトの情報を編集、そして新規ウェブページを追加していかなければなりません。

1つのページを作るのに何万円もかかっていたらSEO対策も、ウェブ集客も成功は出来ないと断言しても良いのです。

だからといって全てを自社で行おうことも容易ではありません。

何故ならウェブ制作の知識、ウェブ集客の知識を学ぶのには多くの時間と一定のコストがかかるからです。

では結局、どうすればよいのでしょうか?

それは難しいものは外注して、内製化出来ることは社内でそれを実施する人材を育てるか、新たに求人することが必要になります。

外注だけをするだとか、内製だけをするだとか両極端なことではなく、両方のいいとこどりをするハイブリッド方式が現実的な選択なのです。

自動車に例えれば坂道はパワーを出すことが出来るガソリン(外注)で走り、平易な道、つまりシンプルな作業は電気(内製)で走るというような感じです。

私はコンサルティングをする場合これを無意識的にクライアントさんにアドバイスをしてきました。
恐らくそうしたないと前に車が進まないからだと思います。

次回は、どうすれば良い外注先の見つけ方と付き合い方、そして内製化をするにはどのような点に注意すべきなのか具体的なお話をさせていただきたいと思います。

SEO対策成功の先にある困難は求人対策

2015年07月31日

今日は猛暑にもかかわらず4組のクライアントさんが大阪本部を訪れてくれました。

今回は最初のクライアントさんのお話をしたいと思います。

その方は10年近く前から契約して頂いている経営者の方で、これまで3種類の事業を成功させてきた方です。
いずれも来店型ビジネスでサイトだけではなく、リアルな場所を確保してそこに優秀な人材を配置して非常に良心的な価格で様々な人助けになるサービスを提供しています。

順調に事業が進展していますが、最近大きな悩みに直面しています。それは集客はウェブを使って成功することが出来ても、良質なサービスを提供する人材の育成が追いつかないという問題です。

この問題は必ずSEO対策成功の先に出てくる課題であり、人材問題という障害を乗り越えられればさらなる成長が出来ますが、そこで躓くと成長ができなくなるばかりか、既存のお客様に質が低下したサービスを提供することになり全てが無に帰すという最悪の結果を招くことも成り得ます。

私がこれまで出会うことが出来たクライアントさんの中でこの問題を切り抜きて成長を達成した方のアプローチを2つ思い出します。

1つ目のアプローチは、自社の考えや働く人達が日々何をしているのかを可視化するためにリクルート専門サイトを作ったりブログをスタッフさんたちが書いて情報発信する方法です。

自分たちが望む人材を集めるにはどうしたら良いのでしょうか?

私がいつもアドバイスさせていただくのは:

(1)その企業で働くことによりどのようなメリットが金銭以外にあるのか?

→ 起業家が最初に勘違いしやすいのは人はお金で動くという誤解です。お金で動きやすい人は自分で起業している場合が多く、大多数の人はお金以外の精神的成長、職業的成長という目的を持って働いています。

リクルート専門サイトでは必ず、この会社で働くとこのようなスキルアップ、キャリアップが出来るということを過去の研修の様子などを報告すると説得力を高めることができるので普段より社内研修、社外研修などの写真やレポートはエビデンスとしてストックすると良いです。サイトをつくろうとした時に集めようとしても中々良質なコンテンツは集まらないので普段から集めるようにしたほうが良いです。

(2)その企業で働くことによりどのような自分になったのかをインタビュー形式で報告する

→ すでに働いている先輩たちの声を体験談形式でも良いですし、簡単なインタビュー形式で笑顔の写真、または真剣に話している写真を添えてサイトに掲載すると、応募を検討している方たちに将来イメージをより具体的にビジュアル的に見せることが出来るので応募が増えやすくなります。

(3)自社の商材や、愛社精神をいったん脇に置いて働く人たちが主役であるということを全面に出す

→ これは実際の話しですが、ある業界の方が自分の業界のことや自社のこだわりばかりを書いた求人広告を出した時はおもったような人材からの応募が無いばかりか、応募件数も信じられないくらい少なかったケースがあります。

しかも、大手媒体に多額の広告費を出したのでかなりの経済的損害を出しました。しかし、そのクライアントさんは考えを180度転換してもらい、自社のこだわりや愛社精神を想いの100分の1くらいに圧縮していただき、代わりに働く人達がどんな新しいスキルを学べてどのようなキャリアップが出来るのかをキャッチコピーや本文の大半に含めたところ予想を上回る応募があり喜んでいただいたケースがつい最近もありました。

次に2つ目のアプローチですが、それは求人の権限を完全に放棄する方法です。
それは社内の優秀な人材、あるいはやる気のある人材を社長にして子会社を設立するのです。そしてその方に求人を自分がオーナーシップの大半を持つ会社のために自分が努力して行う方法です。

8年くらい前だったでしょうか、私のクライアントさんであり弟子だった方が企業を飛躍するために悩んでらした時に私がとっさに思ったのは孫正義さんのソフトバンクのようにXXXXXホールディングを作って下さい!というアドバイスでした。

その方はその後何年かかけて本当にホールディングを作り現在いきいきと活躍するグループをまとめる総帥のような立場になっています。

以上がSEO対策成功の先にある求人対策という問題を自分の性格や企業の置かれた環境に応じて対応するためのアプローチです。

求人の成功は決して求人広告予算を増やすだけではおぼつきません。ということはお金がたくさんなくても創意工夫によりこの問題はある一定のところまでは必ず解決出来るはずです。

私自身大きな会社組織を作ったことが無く説得力に欠けるアドバイスでとても僭越なのですが、私の周りで上手く行った手法ですので少しでも参考になれば幸いです。

ところで求人対策に成功した後にどのような問題が今度は起きるのでしょうか?それは節税対策です。

そのことについてWebで何かいうと私の所に火の粉が降りかかるリスクがあるので、何も申し上げることができませんがぜひお近くの優秀な税理士さんまたは節税対策の上手なお知り合いにお問い合わせ下さい。

ご成功を祈っています。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

鈴木将司
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