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人材問題

SEOは外注すべきか?それとも内製すべきか?メリットとデメリットを考える

2024年11月07日

SEO(検索エンジン最適化)は、ウェブサイト運営において非常に重要な要素です。しかし、その専門的な知識と技術を持つ人材を社内で育てるべきなのか、または専門の業者に外注すべきなのかで悩んでいる企業も多いでしょう。SEOの世界は日々進化しており、Googleのアルゴリズムの変更により、これまでの常識が通用しなくなることもしばしばです。そこで、SEOを外注するメリットとデメリット、そして自社で内製する場合のポイントについて私のSEOコンサルタントとしての経験に基づいて解説します。


SEOの外注(アウトソーシング)と内製(インハウス)とは?


まず、「SEOの外注(アウトソーシング)」と「SEOの内製(インハウス)」について簡単に説明します。

SEOの外注(アウトソーシング)


専門のSEO業者やコンサルタントに、ウェブサイトのSEO対策を依頼することです。企業は、業者に業務を一任し、SEOに関する技術的な部分はすべて任せる形になります。

SEOの内製(インハウス)


自社内でSEOに関する知識を持つ担当者を配置し、社内でSEO戦略を立案し実行する方法です。スタッフを育成し、継続的に自社でSEO対策を行います。

どちらが良いかは、会社の規模やリソース、業界によって異なりますが、それぞれの利点と欠点を比較することで自社にとって適切な方法を選ぶ手助けとなるでしょう。


SEOを外注するメリット


1. プロフェッショナルなスキルと最新の技術を即座に利用できる


SEO業者は、常に最新の技術やアルゴリズムの変更に対応するための研究を続けています。外注を決定すれば、その日からSEOに取り組むことが可能です。自社で一からSEOを学んで実践するには時間と労力がかかりますが、プロに依頼すれば、その道のエキスパートがすぐに対策を開始してくれます。

SEOは一筋縄ではいかない学問で、検索エンジンのアルゴリズムが変われば対策も変わります。外注することで、常に最新の方法論でSEOを実施してもらえるのが大きな強みです。

2. 自社内のリソースを他の業務に集中できる


SEOに取り組むには、専用の知識と時間が必要です。特に中小企業では、リソースに限りがあるため、SEOの専門家を雇ったり育成したりする余裕がないケースがほとんどです。外注を選択することで、経営者やマーケティング担当者は本業に集中することができ、SEOはプロに任せることができます。

SEOを自社で行う場合、スタッフの教育や継続的な知識のアップデートに費用と時間がかかりますが、外注すればそのコストを削減できます。

3. 即効性が期待できる


SEO業者に依頼することで、短期間での効果を期待することができます。特に、早急に検索エンジンの順位を改善し、サイトへのトラフィックを増やしたい場合には、SEOのプロに頼むのが最適です。SEO業者は、クライアントの要望に合わせてすぐに対応し、検索順位向上に向けた戦略を迅速に実行してくれるため、早く成果を得られることが多いです。

4. 社内教育のコストを削減できる


自社でSEOの担当者を育てるには、教育費用がかかります。セミナーに参加したり、専門書を読んだりと、知識を蓄えるには一定のコストが必要です。しかし、SEO業者に頼むことで、教育の手間やコストを省くことができます。すでに経験豊富な専門家に依頼できるので、長期的な人材育成を行う必要がありません。


SEOを外注するデメリット


1. 自社内にSEOの知識が蓄積されない


外注の最大のデメリットは、自社内にSEOのノウハウが蓄積されないことです。依頼した業者にすべてを任せてしまうと、自社内にSEOに関する知識やスキルが残らないため、業者に依存し続けることになります。業者が変わったり、契約が終了した場合、再びゼロからスタートすることになりかねません。

2. コストが増加する可能性がある


成果報酬型の契約を結んでいる場合、SEOの成果が上がるにつれて支払う費用が増えていくケースもあります。順位が上がれば、それに伴って報酬も上がるため、当初の予算を超えてしまうことも考えられます。外注を行う前には、コストシミュレーションを行い、予算内で収められるか確認することが大切です。

3. 外部業者への依存度が高くなる


SEOを外注すると、その分社内でのインターネット集客のノウハウや経験が蓄積されにくくなります。万が一、外注先の業者が倒産したり、急に契約を打ち切られたりした場合、自社でSEOを運用する知識がないため、集客が途絶える危険性があります。依存度が高くなりすぎると、万が一のリスクに備えることができなくなります。

4. 機密情報の漏洩リスクがある


SEOの外注には、機密情報の漏洩リスクも伴います。外注先に自社の内部データや戦略情報を渡すことになるため、業者が不正行為を働いたり、競合企業に情報が漏れるリスクがあります。業者との契約には機密保持条項を設け、しっかりと管理することが重要です。


SEOを内製(インハウス)するメリット


1. 自社にSEOの技術やノウハウが蓄積される


SEOを内製化する最大のメリットは、自社内にSEOの知識とノウハウが蓄積されることです。自社スタッフがSEOを学び、実践することで、継続的にSEOのスキルを高めることができます。自社でSEOを行うことで、将来的に外注に頼らずに集客を行える独立した体制を作ることができます。

2. 成果を独占できる


自社でSEOを内製化すると、成功した場合の利益をすべて自社で享受できます。外注した場合、成果が上がっても一部は業者に報酬として支払わなければなりませんが、内製ならその分のコストを削減でき、より大きな利益を上げることが可能です。特に長期的に見れば、インハウスSEOはコストパフォーマンスが高くなります。

3. 自社の戦略に沿った柔軟なSEO対策が可能


外部業者にSEOを依頼すると、どうしても業者の得意分野や手法に依存しがちです。しかし、内製化することで、自社の戦略に合った柔軟なSEO対策が可能になります。ビジネスの方向性やマーケティング戦略に合わせて、自由にSEOの施策を調整できるため、より効果的な集客が期待できます。

4. 機密情報が外部に漏れない


内製化の最大の利点の一つは、機密情報が外部に漏れるリスクがないことです。自社でSEOを行うことで、社内のデータや戦略情報を外部に提供する必要がなく、情報漏洩の心配をする必要がありません。


SEOを内製(インハウス)するデメリット


1. スタッフの教育に時間とコストがかかる


SEOの内製化を行う場合、スタッフの教育に時間と費用がかかります。SEOは単なるテクニックの習得ではなく、継続的な学習と実践が必要な分野です。SEOの知識を持つ人材を育てるためには、セミナーや研修、実際の運用経験が必要となります。

2. 最新技術への対応が遅れる可能性がある


SEOの技術は日々進化しており、Googleのアルゴリズムも頻繁に変更されます。社内のSEO担当者が他の業務と兼務している場合、最新の技術やトレンドに追いつけない可能性があります。これにより、SEO対策が効果を失い、集客が落ち込むリスクがあります。

3. 専門家と比べて成果が出るまで時間がかかる


SEOの専門家と比べて、社内スタッフがSEOを担当する場合、成果が出るまでに時間がかかることがあります。特にSEOの経験が浅い場合、検索順位を上げるための施策がうまくいかない可能性があり、短期間での成果を期待するのは難しいでしょう。


まとめ


SEOを外注するか、内製化するかは、企業の規模やリソースによって異なります。 最適な選択は、企業の状況や目指す目標によって異なります。短期的な効果を求める場合や、リソースが限られている場合は外注が適しているかもしれません。一方で、長期的な視点でSEOのスキルを社内に蓄積し、独立した集客体制を構築したい場合は内製化が理想的です。

何故、思い通りのWebサイトを作ってもらうことが難しいのか?

2015年10月14日
前回のブログ記事に引き続き、Web制作の外注先の見つけ方と付き合い方についてお話したいと思います。
今回は、Web制作の外注先を見つけることが何故簡単なことではないという理由についてお話します。

実はこれは最も難しい問題です。如何に素晴らしい計画を立てたとしてもそれをWebサイトという形に落とし込み実体化することはかなりのエネルギーを必要とするからです。

本来なら企業の経営者がWeb制作のやり方を全て学び自分で作れれば良いのですが、Web制作は年々複雑化してきておりそうやすやすと自分で作ることが難しくなってきているのが現実です。

そうした環境においては企業経営者は自分の業務、つまり商品開発やマーケティング立案、そして採用と人事管理という本業に専念して、特別な知識を必要とするWeb制作はその道のプロに任せるというのが一般的な流れになってきています。

しかし、その道のプロに任せたとしても経営者が期待していたものとは全く別のサイトが出来上がってきてがっかりするということが頻繁に起きます。

何故そんなに思い通りのWebサイトをプロに作ってもらうことが難しいのでしょうか?

その理由は、Webサイトというのは一体何かというと・・・

1、企業の実態を映し出す鏡である

2、商品が売れる前に売れるにはどうすればよいかをシュミレーションする必要がある

という2つがあります。

1、企業の実態を映し出す鏡である

→ サイト制作を依頼する企業の事を深く知らないでサイト制作をするとほとんどの場合上手く行きません。

よくあることですが、海外の綺麗なデザインテンプレートを使って自社サイトを作ろうとしてもほとんどの場合上手く行きません。
いくらデザインが良くても、そのデザインと企業の内容、イメージが一致していないと違和感が生じてしまいます。

違和感を出すこと無く、その企業の発注者が納得するWebサイトを生むためには自分の会社のことを十分な時間をとり詳しく制作者に説明することが必要です。

つまりコミュニケーション不足がWebサイト制作の失敗の大きな原因になるのです。

この事は、私自身が日頃、自分の仕事の忙しさのためについ制作会社の方に十分な時間を取り、口頭での説明や、たくさんの資料を用意しての説明を怠ることがあり、それが直接的な原因で自分の想像したサイトとは全く違ったものが出来上がってくるというミスを何度も犯していることや、ほとんど同じことをクライアント企業もしており同じ結果になっていることからも分かります。

2、商品が売れる前に売れるにはどうすればよいかをシュミレーションする必要がある

→ もう一つのWebサイト発注の難しさは、これから売ろうとする商品、多くの場合未だ売れていないものを売るためにあらゆる角度から想像力を働かせて、謂わば多元的な脳内シュミレーションをして新商品をどのようにエンドユーザーにプレゼンテーションしたら良いかがわからない点にあります。

このことはある意味、超能力者が未だ現実化していない未来を目をつぶって予測して描写するのと同じか、それ以上難しいことです。

これは注文住宅の発注や、リフォームの発注の時に発注者である施主が非常にストレスを抱えるのと似ています。

つまり、未だ完成していない夢の住宅や住空間を脳内3Dシュミレーションをして自分が望むものはなにかを想像しなくてはならないのです。

以上2つの点が何故その道のプロに任せても思い通りのWebサイトが出来上がってこないのかという理由です。

結局は、発注者と制作者がお互いに十分な時間を取り口頭でのコミュニケーションと必要なだけの文書、資料を作成して意志を伝えること、そしてそれによる摺り合わせが必要だということです。

この最もエネルギーが必要な時にエネルギーを生み出すことが発注者に必要なのです。

こうした姿勢がWeb制作会社を探すときにも探した後も発注者側に要求されます。
そして、制作者側には発注者のそうした情熱に応えることが出来る情熱、時間、余裕、そして経験が要求されます。

次回のブログでは、Web制作の発注先を見つける方法についてお話したいと思います。

サイト制作、サイト運営は外注が良いのか、内製が良いのか?

2015年09月26日
今週一週間、クライアント企業のウェブ担当者さんや、経営者の皆さんとお会いして1つの一貫した話題は何かを考えてみました。

それはウェブページを誰が、どうやって作るかという問題です。

考えてみればほとんどのミーティングでこのことが話題になります。

現代のSEO対策はリンク対策も重要ですが、それ以上に重要なのはウェブページを自社サイトに新しく追加するという作業を実施することです。

そうすることにより新しい検索キーワードで見込み客が自社サイトを訪問するきっかけを作る事ができるからです。

そしてそれを繰り返すことによりどんどん自社サイトのアクセスが増え、それをクッキーという技術により間接的に観察しているGoogleが認識して「このサイトはアクセスが増えているので検索順位を上げてさらに多くのGoogleユーザーに見せてあげよう」という意志がプログラムを通じて発動するのです。

しかし、だからといって何でも良いのでアクセスが増えれば良いというものではありません。

問題はどのようなキーワードで検索したユーザーがそのサイトを見ているか、つまり流入キーワードに共通点があるかです。

例えば、御社のサイトのトップページを「結婚相談」というキーワードで順位アップしたければ、そのキーワードの核となるプライマリーキーワードである「結婚」という言葉が含まれた複合キーワードで検索したユーザーが御社のサイトにGoogleから来るようになればトップページが「結婚相談」で順位アップしやすくなります。

つまり:

「結婚 メリット」
「結婚 相性」
「シニアの結婚」
「結婚式場 選び方」
「見合い結婚」


などのキーワードで御社のサイトのどこかのページがGoogleの検索結果で上位表示されれば、それら「結婚」というプライマリーキーワードを含む複合キーワードでの流入が発生し、そのサイトのトップページが「結婚相談」で順位アップしやすくなるのです。

この事を実現するためには注意深く「結婚」をテーマにしたページをサイト内に増やしていくことが必要になります。

さらに言えば「結婚」だけではなく、「結婚相談」をテーマにしたページもサイト内に増やす必要があります。

例えば:
「結婚相談 比較」
「結婚相談 無料」
「結婚相談 求人」
「結婚相談所 新宿」


など「結婚」だけではなくセカンダリーキーワードである「相談」も含まれたテーマのページを増やさなくてはなりません。

そうしないとサイト全体のテーマが「結婚相談」ではなく、「結婚」になってしまうからです。

こうしたことを例え理解したとしてもそれだけでは意味がありません。

行動をしなくてはならないのです。

そこで問題になるのが誰が作るかという問題です。

企業にとってのサイト運営にはいくつかの段階があります。

第一の段階はウェブ制作会社に発注する

という段階です。

このメリットは専門家に何もかも任せて自分は本業に専念出来るという点です。

しかし、何もかも任せるというのはお金が無尽蔵にあれば簡単でしょうが、サイトというのは作ることも大変ですが、それ以上に大変なのはそれを発展させることのほうが大変なものです。

恐らく全コストの比率は長い目で見れば作るための費用が1%で、運営費のほうが99%と言っても過言ではありません。

検索順位アップを実現するためだけでなく、変化の激しい世の中に追いつくためには絶えず自社サイトの情報を編集、そして新規ウェブページを追加していかなければなりません。

1つのページを作るのに何万円もかかっていたらSEO対策も、ウェブ集客も成功は出来ないと断言しても良いのです。

だからといって全てを自社で行おうことも容易ではありません。

何故ならウェブ制作の知識、ウェブ集客の知識を学ぶのには多くの時間と一定のコストがかかるからです。

では結局、どうすればよいのでしょうか?

それは難しいものは外注して、内製化出来ることは社内でそれを実施する人材を育てるか、新たに求人することが必要になります。

外注だけをするだとか、内製だけをするだとか両極端なことではなく、両方のいいとこどりをするハイブリッド方式が現実的な選択なのです。

自動車に例えれば坂道はパワーを出すことが出来るガソリン(外注)で走り、平易な道、つまりシンプルな作業は電気(内製)で走るというような感じです。

私はコンサルティングをする場合これを無意識的にクライアントさんにアドバイスをしてきました。
恐らくそうしたないと前に車が進まないからだと思います。

次回は、どうすれば良い外注先の見つけ方と付き合い方、そして内製化をするにはどのような点に注意すべきなのか具体的なお話をさせていただきたいと思います。

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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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