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2026年07月19日

Googleが公式公開したレポート「AIによる概要とAIモードの検索」を読み解く

2026年07月19日

2025年5月、Googleは「AI Overviews and AI Mode in Search」という公式レポートを公開しました。

Googleは世界最大の検索エンジンを運営する企業です。そのGoogleが今回初めて、「AIによる概要」と「AIモード」がどのような仕組みで動いているのか、どのような目的で開発されたのか、そして品質や安全性をどのように担保しているのかについて公式に説明しました。

最近は、
・AI検索によってSEOは終わるのか
・AIに引用されるサイトは何が違うのか
・「AIによる概要」に表示されるにはどうすればよいのか

といった話題を目にする機会が増えています。

私自身もSEOコンサルティングの現場で、このような質問を受けることが非常に増えました。そこで今回は、このGoogle公式レポートを最初から順番に読み解きながら、その内容を分かりやすく解説していきます。


Googleはなぜこのレポートを公開したのか


レポートの冒頭でGoogleは次のように説明しています。

「最新のAI技術によって、これまで以上に簡単で自然な検索体験を実現できるようになった」

Googleは長年にわたり検索エンジンを進化させてきました。しかし今回のレポートを見ると、GoogleはAIを単なる便利機能として考えているわけではないことが分かります。GoogleはAIによって、人々が情報を探し、理解し、学ぶ方法そのものを進化させようとしているのです。さらにGoogleは次のようにも説明しています。

「『AIによる概要』や『AIモード』の仕組み、役立つ場面、そして品質や安全性への取り組みについて説明する」

今回のレポートは単なる機能紹介ではありません。AI検索に対して利用者やサイト運営者が抱いている疑問に対し、Google自身が公式見解を示した資料とも言えるでしょう。


「AIによる概要」とは何か


Googleは「AIによる概要」について次のように説明しています。

「テーマや質問に関する重要な情報を生成AIでまとめ、さらに詳しく学ぶためのWebページへのリンクも提供する機能」

これが現在Google検索の上部に表示される「AIによる概要」です。Googleによると、この機能は単純な質問よりも、複雑なテーマや複数回検索しなければ理解できなかった内容を素早く理解するために設計されています。

例えば、
・住宅購入の流れ
・相続手続きの進め方
・海外旅行の準備
・犬の病気の症状

などのテーマです。

従来であれば複数のページを読みながら全体像を把握する必要がありました。しかし「AIによる概要」では、まず全体像を理解し、その後で必要に応じて詳細ページへ進めるようになっています。


「AIによる概要」はすでに15億人以上が利用している


Googleは次のように説明しています。

「世界で15億人以上が「AIによる概要」を利用している」

これは非常に大きな数字です。「AIによる概要」はまだ新しい機能という印象を持つ人もいるかもしれません。しかしGoogleによれば、すでに世界規模で利用されている主要機能になっています。

さらにGoogleは次のようにも説明しています。

「AIによる概要」を利用する人は検索をより多く利用し、検索結果への満足度も高くなっている」

一般的には、AIが答えてくれるなら検索は減る、と考えられがちです。しかしGoogleのデータでは逆の結果が出ているようです。Googleによると、「AIによる概要」を利用することで人々はより複雑な質問を行うようになり、新しいテーマについて調べる機会も増えているといいます。


若い世代ほど利用率が高い


Googleは利用者の傾向についても説明しています。

「18歳から24歳の若年層で特に高い利用率とエンゲージメントが見られる」

これは現在の検索行動の変化を考えると納得できる結果です。若い世代ほど、キーワードを並べる検索よりも、会話に近い形で質問する傾向があります。例えば、「SEO 初心者」と検索するのではなく、「SEO初心者が最初に学ぶべきことは何ですか」というような検索です。

Googleはこうした変化に対応するため、「AIによる概要」を発展させていることが読み取れます。


Googleは「AIによる概要」をチャットボットとは別物と説明している


ここからレポートの中でも特に重要な部分に入ります。Googleは次のように説明しています。

「AIによる概要」は一般的なLLMチャットボットとは異なる体験として設計されている」

さらにGoogleは次のように説明しています。

「AIによる概要」はカスタマイズされたGeminiモデルを利用しながら、Google検索の品質評価システムやランキングシステム、ナレッジグラフと連携して動作している」

つまりGoogleは、生成AIだけで回答を作っているとは言っていません。むしろ、Google検索が長年培ってきた検索技術を活用して回答を作っていると説明しています。

ここはサイト運営者にとって非常に重要なポイントです。なぜならGoogleは、「AIによる概要」が検索システムの延長線上にあることを明確に説明しているからです。


Googleは高品質なWebページを情報源として利用している


Googleはさらに次のように説明しています。

「AIによる概要」は、概要に表示される情報を支えるために、関連性が高く高品質な検索結果を特定するよう設計されている」

そして次のようにも説明しています。

「AIによる概要」には、その内容を裏付けるWebコンテンツへのリンクが含まれている」

Googleはレポートの中で繰り返し、
・高品質
・信頼性
・関連性

という言葉を使っています。

またGoogleは、「利用者はさまざまな視点や考え方を求めて検索を利用している」とも説明しています。そのため「AIによる概要」だけで完結させるのではなく、情報源となるWebサイトへアクセスできることを重視しているのです。


「AIによる概要」は複雑な質問のために作られた


Googleは次のように説明しています。

「AIによる概要」は、以前であれば複数回の検索が必要だった複雑な質問で特に役立つ」

さらに、「複雑なテーマの要点を素早く理解できるようにするために設計されている」とも説明しています。またGoogleは、「生成AIが特に有用であり、かつ回答品質に高い確信が持てる場合にのみ表示される」と説明しています。つまりGoogleは、すべての検索に「AIによる概要」を表示しているわけではありません。Googleのシステムが、この質問ならAIが役立つと判断した場合にのみ表示しているのです。


Googleは「AIによる概要」によってWebサイト訪問が多様化したと説明している


レポートの中でGoogleは興味深い説明をしています。

「AIによる概要」によって、利用者はより多様なWebサイトを訪問するようになった」

さらに、「AIによる概要」からのクリックはより高品質であり、利用者がサイト内で長く滞在する傾向がある」とも説明しています。Googleによれば、これはユーザーにとってより適切なサイトを紹介できるようになった結果だといいます。この部分は、AI検索時代のSEOを考える上で非常に重要なポイントになりそうです。


Googleは「AIによる概要」を高品質な検索結果の上に構築している


Googleは次のように説明しています。

「AIによる概要」の品質を確保するため、Google検索の中核となるランキングシステムを統合している」

さらに、「これらのシステムは信頼性が高く関連性の高い情報を表示するよう設計されている」とも説明しています。Googleによると、「AIによる概要」は単にAIが文章を生成しているわけではありません。まずGoogle検索が高品質なページを探し出し、その情報をもとに「AIによる概要」が作られています。

またGoogleは次のようにも説明しています。

「AIによる概要」は、上位のWebページによって裏付けられた情報を表示するよう設計されている」

そして、「利用者はリンクを通じてさらに深く調べることができる」とも説明しています。

この部分から見えてくるのは、Googleが引き続きWebページそのものを重視しているということです。AI検索時代になったからといって、情報源としてのWebサイトが不要になるわけではありません。むしろ信頼できる情報源の重要性は以前より高まっているようにも見えます。


Googleは「AIによる概要」を公開する前に大規模なテストを行った


Googleは品質管理について次のように説明しています。

「AIによる概要」を公開する前に、Labsを通じて大規模なテストを実施した」

Googleによると、その目的は、生成AIがどのような場面で最も役立つのかを理解することだったそうです。またGoogleは、「ユーザーが必要な情報を素早く、そして信頼できる形で見つけられることを目標としている」とも説明しています。「AIによる概要」は最初から全検索に導入されたわけではありません。Googleは長期間にわたり実験を重ねながら改善してきたことがレポートから分かります。


「AIによる概要」は複雑な質問のために作られている


Googleは次のように説明しています。

「AIによる概要」は、以前であれば複数回の検索が必要だった複雑な質問に特に役立つ」

また、「複雑なテーマの要点を素早く理解するための出発点として設計されている」とも説明しています。さらにGoogleは、「AIによる概要」は、検索結果だけでは得られない追加価値を提供できる場合に表示される」と述べています。

ここで重要なのは、Googleが「AIによる概要」をすべての検索に表示しているわけではないことです。Googleのシステムが、生成AIが役立つ・回答品質に十分な自信があると判断した場合にのみ表示されるそうです。つまりGoogle自身も、AIが万能だとは考えていないことが分かります。


Googleは利用者がより多くのサイトを訪問するようになったと説明している


レポートの中でGoogleは興味深いデータを紹介しています。Googleは次のように説明しています。

「『AIによる概要』によって、人々はより多様なWebサイトを訪問するようになった」

さらに、「AIによる概要」からのクリックはより高品質であり、利用者はサイト内でより長い時間を過ごしている」とも説明しています。Googleによると、これは利用者にとって適切な情報源を見つけやすくなった結果だそうです。

この部分は今後のSEOを考える上で非常に重要かもしれません。これまでのSEOではクリック数が重視される傾向がありました。しかしAI検索時代では、訪問したユーザーがどれだけ満足したかがさらに重要になっていく可能性があります。


Googleは20年以上にわたり品質評価システムを改善してきた


品質対策についてGoogleは次のように説明しています。

「AIによる概要」は、20年以上にわたって改善してきたGoogle検索の品質システムと安全システムに基づいている」

Google検索は長年、信頼性・関連性・品質を評価する仕組みを改良し続けてきました。Googleによると、「AIによる概要」もその基盤の上で動作しています。つまりGoogleはAI時代になったからといって、これまでの品質評価を捨てているわけではありません。むしろ長年培ってきた品質評価システムをAIにも適用しているのです。


Googleは厳格な品質テストを実施している


Googleは品質管理についてさらに詳しく説明しています。

「『AIによる概要』の公開前には厳格な品質テストを実施した」

また、「検索品質評価プログラムや比較テストなど、長年利用してきた評価手法を活用している」とも説明しています。さらにGoogleは、「生成AI特有の問題を発見するためのレッドチームテストも実施した」と説明しています。レッドチームテストとは、システムの弱点や問題点を意図的に探し出すための検証です。Googleは「AIによる概要」についても徹底的な検証を行ったことを強調しています。


Googleはハルシネーション対策についても説明している


AI利用者が最も気になる点の一つがハルシネーションです。ハルシネーションとは、AIが事実ではない内容をもっともらしく回答してしまう現象です。この点についてGoogleは次のように説明しています。

「『AIによる概要』は高品質なWebページによって裏付けられた情報のみを表示するよう設計されている」

さらに、「一般的なLLM体験で見られるようなハルシネーションが起きにくい設計になっている」とも説明しています。Googleは検索結果を活用することで、AI単独よりも信頼性の高い回答を目指しているようです。


YMYL分野ではさらに厳しい基準を採用している


Googleは特に重要な分野についても言及しています。それがYMYLです。YMYLとは、医療・健康・金融・法律など、人々の人生や財産に大きな影響を与える分野を指します。Googleは次のように説明しています。

「YMYL分野では、信頼できる情報源による裏付けに対してさらに高い基準を適用している」

また、「専門家への相談や情報の確認が重要であることを利用者へ知らせる場合もある」とも説明しています。この部分からも、Googleが信頼性を非常に重視していることが分かります。
《関連情報》 YMYLとは?


Googleは安全性をどのように守っているのか


Googleは「AIによる概要」について次のように説明しています。

「SafeSearchなどの安全システムを活用し、有害なコンテンツや憎悪表現、不適切な内容が表示されないようにしている」

また、「検索全体で適用されているコンテンツポリシーを「AIによる概要」にも適用している」とも説明しています。Google検索では以前から、暴力的な内容・差別的な内容・危険な内容などへの対策が行われてきました。今回のレポートを見ると、「AIによる概要」も同じ基準で管理されていることが分かります。

さらにGoogleは、「ポリシー違反の内容が表示されないよう自動的に防止している」とも説明しています。つまりGoogleはAIを自由に動かしているわけではなく、検索エンジンと同様に厳格な管理の下で運用しているのです。


Googleはスパム対策も強化している


レポートではスパム対策についても詳しく説明されています。Googleは次のように説明しています。

「『AIによる概要』を低品質コンテンツから守るため、既存のスパム対策システムを活用している」

さらに、「AIによる概要」向けに特化した新しいスパム対策も導入した」とも説明しています。Googleは長年、SpamBrainと呼ばれるAIベースのスパム対策システムを利用しています。今回のレポートを見ると、このSpamBrainも「AIによる概要」を支える重要な技術の一つになっているようです。

これはサイト運営者にとって重要な情報です。なぜならGoogleは、AI検索になったから品質基準を緩めるのではなく、AI検索だからこそ品質管理を強化するという方向へ進んでいるからです。


「AIによる概要」はすべての検索で表示されるわけではない


Googleは次のようにも説明しています。

「AIによる概要」はすべての検索で表示されるわけではない」

そして、「生成AIが特に役立つと判断された場合のみ表示される」と説明しています。さらにGoogleは、「高度にセンシティブなテーマや危険なテーマについては表示を制限するよう改善している」とも説明しています。

これは非常に重要なポイントです。最近は、GoogleはすべてAI回答になると考えている人もいます。しかし実際にはGoogle自身が、AIが役立つ場面と従来の検索結果の方が適している場面を区別しているのです。


Googleが説明するData Voidとは何か


レポートの中で興味深かったのがData Voidという考え方です。Googleは次のように説明しています。

「一部の検索では、高品質な情報がWeb上に十分存在しない場合がある」

このような状態をGoogleはData Voidと呼んでいます。例えば、新しい噂・意味不明な検索・情報源がほとんど存在しないテーマなどです。Googleは次のように説明しています。

「こうした検索では品質の低い情報が表示される可能性があるため、『AIによる概要』の表示を制限している」

さらに、「誤解を招く情報や風刺コンテンツなどが表示されないよう改善を続けている」とも説明しています。AI検索では何でも回答できるように見えますが、Google自身は情報が不足している領域の危険性を認識していることが分かります。


「AIモード」とは何か


ここからレポートは「AIモード」の説明に入ります。Googleは次のように説明しています。

「より多くの検索でAIによる回答を利用したいという要望に応えるため、『AIモード』を導入した」

「AIモード」はGoogle検索の新しいタブとして提供されます。Googleによると、「『AIによる概要』をさらに発展させた機能」だと説明されています。つまり「AIモード」は、検索結果の一部に表示される「AIによる概要」ではなく、最初からAIとの対話を前提とした検索体験なのです。


「AIモード」はどのような場面で役立つのか


Googleは次のように説明しています。

「AIモード」は、より深い探索や比較、推論が必要な質問で特に役立つ」

例えば、商品の比較・旅行計画・手順の確認・新しいテーマの学習などです。Googleは初期テストについても紹介しています。

「『AIモード』での検索数は従来検索の約2倍になった」

つまり利用者は以前よりも詳しく質問するようになったということです。Google自身も、検索が会話型へ移行していることを認識していることが分かります。


「AIモード」の中核技術「Query Fan-out」


今回のレポートの中で、多くのSEO関係者が注目したのがこの部分です。Googleは次のように説明しています。

「『AIモード』はQuery Fan-outという技術を利用している」

これは非常に重要な説明です。Googleによると、「AIモード」は一つの質問を受けると、その裏側で複数の関連検索を同時に実行します。例えば旅行について質問した場合、料金・場所・口コミ・注意点・予約方法などを同時に調査し、それらをまとめて回答を作ります。

Googleは次のように説明しています。

「従来の検索よりも幅広く深い情報を提供できる」

これはAI検索時代のSEOを考える上で極めて重要なヒントです。今後は単一キーワードだけを狙うのではなく、そのテーマ全体を網羅するサイトがより評価される可能性があります。


「AIモード」はナレッジグラフや商品データも利用する


Googleは次のように説明しています。

「AIモード」はナレッジグラフや現実世界の情報、さらに500億件以上の商品データも利用している」

つまり「AIモード」は単なるWeb検索ではありません。Googleが保有するさまざまなデータベースを活用して回答を作っています。さらに、「音声・テキスト・画像に対応したマルチモーダル機能を持つ」とも説明しています。例えば写真を撮影して質問することも可能になります。


Googleは「AIモード」の限界についても説明している


Googleは非常に率直な説明も行っています。例えば次のような内容です。

「『AIモード』は常に正しいとは限らない」

また、「まれに誤った情報を自信を持って回答することがある」とも説明しています。さらに、「Web上の情報を誤解する可能性もある」と認めています。Googleは「AIモード」の能力を説明するだけではなく、その限界についても正直に言及しています。


Googleが描く検索の未来


レポートの最後でGoogleは次のように説明しています。

「『AIモード』は検索の未来を示すものである」

また、「今後も利用者のフィードバックを受けながら改善を続けていく」とも説明しています。今回のレポート全体を通して見えてくるのは、Googleが検索をAIに置き換えようとしているわけではないということです。むしろGoogleは、高品質なWebページ・検索品質システム・ナレッジグラフ・信頼できる情報源を土台にしながら、その上にAIを組み合わせようとしています。


まとめ


今回のレポートを通じて、Googleが「AIによる概要」の安全性をどのように守っているのか、そして「AIモード」がどのような仕組みで動いているのかが説明されていました。

特に印象的だったのは、Googleが繰り返し、高品質な情報・信頼できる情報源・ランキングシステム・ナレッジグラフの重要性を強調していたことです。AI検索時代になったからといって、Googleが突然まったく新しい評価基準を作ったわけではありません。むしろ長年積み上げてきた検索品質評価の考え方を、AI検索にも適用していることが今回のレポートからよく分かりました。そして「AIモード」の登場によって、これからのSEOは単なるキーワード対策ではなく、テーマ全体をどれだけ深く網羅し、信頼できる情報を提供できるかがますます重要になっていきそうです。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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