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2025年11月25日

ブログ記事を別サービスへ再投稿するとSEOに悪影響?安全な方法と絶対NGな方法

2025年11月25日

自社サイトのブログでせっかく良い記事を書いたので、他のブログサービスにも同じ内容をコピーして掲載したい──そんな相談を全国の会員さんやコンサルティングのクライアントさんからいただくことがあります。

この判断を誤ると 検索順位が大きく下がり、サイト全体の評価が落ちる ことがあります。いわゆる「重複コンテンツ問題」です。今回の記事では、他社ブログサービスへの転載がなぜ危険なのか、Googleがどのようにコンテンツの重複を判断しているのかを、初心者にもわかりやすく解説します。さらに安全に情報発信できる媒体の選び方、避けるべきパターン、そして既に投稿してしまった記事の対処方法についても詳しくまとめました。


なぜ他社ブログサービスへの「同じ記事の再投稿」が危険なのか?


まず大前提として、他社ブログサービスに自社サイトと同一内容の記事を掲載すると「重複コンテンツ」になります。これは Google が明確に嫌うパターンです。

Googleは検索結果の品質を守るため、同じ文章が複数のサイトに掲載されている場合、どれか一つしか評価しません。多くの場合は 元記事ではない方(あなたのサイト側)が評価を落とします。

Googleは公式サイト上で次のように説明しています。
「Duplicate content generally refers to substantive blocks of content that either completely match other content or are appreciably similar.」
(重複コンテンツとは、内容がほぼ完全に一致する、または非常に似ているコンテンツのことを指す)

つまり、文章を少し短くしただけ、語尾を少し変えただけでは重複と見なされる可能性が高いのです。特に危険なのが 外部企業が運営する無料ブログサービスです。(例:有名ブログプラットフォーム、無料ブログ、ファッション系ブログなど)

これらのドメインはGoogleの評価が高いため、あなたのサイトよりも強い評価で掲載されてしまい、あなたのサイト側が順位を落とすことがよく起きます。


重複してもよい媒体と、絶対にダメな媒体



▼ 重複しても問題ないもの:SNS
・X(旧Twitter)
・Instagram
・Facebook
・TikTok

SNSは「検索エンジンではない」ため、文章が同じでも問題ありません。ただし YouTubeだけは例外 です。理由は後述しますが、YouTubeとGoogleビジネスプロフィールはGoogleが深く投稿されたコンテンツを分析しているため、サイトとのコンテンツ重複には注意が必要です。

▼ 絶対に避けるべきもの:他社ブログサービス
・note
・アメブロ
・ライブドアブログ
・無料レンタルブログ全般

これらは Google 検索で上位表示されやすいため、重複すると あなたの公式サイトよりも外部ブログの記事が上位に出てしまう可能性が高いのです。結果として Googleは「あなたのサイトはコピーサイトだ」と判断し、検索順位が下がります。

▼ 意外と盲点:Googleビジネスプロフィールも重複に注意
Googleビジネスプロフィール(GBP)への投稿も、文章のコピーは避けてください。GoogleはGBPとサイトの両方を同じシステムで解析するため、同じ内容を投稿すると「意図せぬ重複」と判断される可能性があります。


「Googleが全てを教えてくれない」理由


SEO初心者ほど「公式が言っていることだけが真実」と考えがちですが、Googleはゲームの主催者です。主催者は基本ルールは教えてくれますが、攻略法は絶対に教えません。

Googleは明確にこう述べています。
「Google's ranking systems are designed to surface the most relevant, helpful information.」
(Googleのランキングシステムは、最も関連性が高く、有益な情報を提示するよう設計されている)

逆に言えば、検索結果がハッキングされるような「抜け道」の情報は公開しないということです。そのため、SEOやMEOのように「法律で規定されていないグレーゾーン」の領域について、Google公式が答えることはほとんどありません。

Googleが提供するAI、Geminiに質問しても、回答が不正確な理由もここにあります。

・法律分野 → 公式情報があるので得意
・医療分野 → 膨大な一次情報があるので得意
・SEO・MEO・AIO → 公式が公開していないため誤答が増える

AIが得意な分野と不得意な分野の違いを理解しておくことは重要です。


すでに「他社ブログに投稿してしまった記事」はどうする?


結論は明確です。すぐに削除してください。

特に長文ブログを外部ブログへ転載している場合、自社サイトの評価がすでに下がっている可能性があります。削除後は Google の再クロールを待つ必要がありますが、通常は数週間〜数ヶ月で評価は元に戻ります。
※ただし Google Search Console から URL削除リクエストを送ることで、反映を多少早めることができます。


画像の重複はOK?テキストの重複よりはるかに安全


画像については基本的に問題ありません。Googleは画像を「テキストほど厳密には重複判定しません」。引用画像や素材画像がWeb上に何百と複製されていても、検索順位に大きな影響はありません。(ただし、著作権やライセンスには注意してください。)

Googleも以下のように述べています。
「Image files do not cause duplicate content issues in the same way text does.」
(画像ファイルは、テキストと同じように重複コンテンツ問題を引き起こすわけではありません)

ただし、これは重複コンテンツ問題を引き起こすわけではないと述べているだけで、重複画像を使うことことで本来、画像を載せることにより得られる評価が得られなくなるので、マイナスではありませんが、プラスにもならないということを忘れないで下さい。オリジナル画像が掲載されていないよりもされているほうが上位表示しやすいという傾向がGoogleにはあります。


YouTubeのショート動画は、Googleビジネスプロフィールに投稿してもOK


「YouTubeショートとGoogleビジネスプロフィールの投稿内容が同じでも大丈夫ですか?」という質問をよくいただきます。

これは 問題ありません。Googleは YouTube と GBP の投稿内容をお互い参照しつつ、「同じ事業者が同じ動画を使っている」と認識するため、重複コンテンツにはなりません。

しかし、その動画を「自社サイト」に埋め込む際は注意が必要です。動画説明文とサイト本文が同じだと、テキスト部分だけが重複扱いになります。


結論:重複コンテンツを避けるための「正しい投稿ルール」


最後に、ビジネスオーナー向けに安全なルールをまとめます。

▼ 【絶対に避ける】
・他社ブログサービスへの転載
・Googleビジネスプロフィールへのコピペ投稿
・YouTubeの説明文とサイト本文のコピペ

▼ 【安全・推奨】
・SNSでの文章再利用
・YouTubeショート → GBP投稿(同一内容OK)
・画像の再利用(しかし、オリジナル画像を掲載することにより得られるプラスは得られなくなる)


まとめ


重複コンテンツは、SEO初心者が最も見落としやすい「危険な落とし穴」です。他社ブログサービスへ記事をコピーして掲載すると、Googleはあなたのサイトを「コピー側」と判断し、検索順位を大きく下げる可能性があります。

SNSは安全に再投稿できますが、YouTubeやGoogleビジネスプロフィールはGoogleが密接に管理しているため、文章のコピペは避けなければなりません。もしすでに他社ブログに同じ記事を投稿している場合は、すぐに削除することを強くおすすめします。

あなたの公式サイトを守ることが、サイトの未来を守ることにつながります。SEOの世界は、公式に書かれていない「グレーゾーンの理解」が、本当の差を生みます。正しい知識を身につけ、あなたのサイトが確実に成長していくことを祈ります。

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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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