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2017年11月11日

【SEOと文字数の関係】何故、文字数が少ない地味なページが上位表示することがあるのか?

2017年11月11日

クライアントさんや会員さんからいただく質問で最も答えることが難しい質問があります。それは「何故あの地味なサイトがうちのサイトより上位表示しているのでしょうか?」というものです。

それらのページはほとんどの場合、400文字から500文字程度の文章しか書かれていないページです。

最近のSEOの傾向としては、文字数は2,000文字、4,000文字、6,000文字とエスカレートしてきてブログで上位表示しているページの文字数などは最近では20,000文字を上回るものが増えてきているほどです。

しかし、私が質問を受けて目撃するページの文字数は極めて少ないのです。

2つの例をご覧下さい。Googleで「歯科医院 横浜」で検索してみて下さい。1位の歯科医院のサイトのページには250文字しか書かれていません。

その他は写真が4枚、地図が1枚だけです。サイト内の他のページへのリンクはヘッダーに5個、左サイドメニュー3個、フッターにはありません。

非常にシンプルな作りのためページの高さはとても低くなっています。最近はたくさんの文字と画像を載せるページが増えておりそれらのページの高さは何メートルもの高さになってきているのとは対照的な低さです。

もう1つ事例をご覧下さい。Googleで「坐骨神経痛 原因」で検索すると1位表示されているサイトです。

このページも非常にシンプルで地味な作りで文字数は1805文字です。
一見この数値は多いように感じるかもしませんが、この検索キーワードでの2位のページは8,039文字、3位のページは2,422文字で関連ページはリンクがたくさんあります。

サイト内にある他のページへのリンクの数は、本文下にあるフッターから トップページへ戻る というリンクが1個しかありません。

こうした文字数が少ない地味なページが上位表示するのには次のような条件に当てはまる時がほとんどです:

1、検索キーワードの意味のままのコンテンツになっている
→ 「歯科医院 横浜」で1位のページは、どのようなコンテンツがあるのかというと:

・医院の特徴の簡単な説明
・住所・電話番号
・診療時間
・地図
・院内風景

だけです。

これらのコンテンツはまさに「歯科医院 横浜」の検索キーワードが意図する「横浜にある歯科医院のことが知りたい」というものに100%合致しているのではないでしょうか?

Googleで「坐骨神経痛 原因」で検索すると1位表示されているサイトのほうはどうかというと:

・坐骨神経痛とは?、坐骨神経痛の原因、坐骨神経痛を改善するためには という最もベーシックな説明だけをしている
・人体図が6個ある

単純に坐骨神経痛の原因だけを知りたいのなら検索結果ページにランクインしている他のどのページよりも検索意図を満たしていると言えないでしょうか?

2、関連性の低いページへのリンクが無い(あるいは、ほとんど無い)
→ 「歯科医院 横浜」で1位のページからは歯科医院のリンク集、アクセスマップ、トップページ、ご挨拶、治療方針、治療料金、歯科Q&Aにリンクを張っているだけであり、これも「横浜にある歯科医院のことが知りたい」という検索意図にストレートに答える詳細ページへのリンクだけになっています。

通常の歯科医院のサイトだと具体的な診療科目の詳細ページ、例えばインプラント、矯正、入れ歯、歯周病、ホワイトニングなどのページへのリンクを張っていることがほとんどですが、それらは確かに「歯科」のことではありますが、「歯科医院」の「医院」の部分の説明ではありません。

つまり「歯科医院 横浜」の検索キーワードが本当に意図するものは「横浜にある歯の治療をしてくれる"医院"のことが知りたい」というように「医院」そのもののことであり、「医院」そのもののことをピンポイントで説明したコンテンツにすると上位表示する可能性が高まるということです。

もう一つの「坐骨神経痛 原因」で1位のサイトはフッターから トップページへ戻る というリンクが1個しかありませんのでこれも関連性が低いページへのリンクがほとんど無いと言い切れます。

3、ページが作られた時に競争がほとんどなかったので累計クリック数が他社のページよりも多い
→ これら2つのサイトの大きな特徴が古いデザインのサイトだということです。このデザインは4年から10年くらい前のデザインですので、古くから存在していたということが言えます。

そして古くから存在していたということは、推測になりますが、それだけ当時はコンテンツを無料で提供するというコンテンツマーケティングが流行していなかったので現在ほど競争率が高くなかったはずですので、それだけGoogleの検索結果ページ上でクリックされておりアクセスを稼いでいたはずです。

Googleは検索結果ページ上でどのサイトがどれだけクリックされているのかをずっと計測、集計しており、その数が多いものやクリック率が高いサイトは検索キーワードとの関連性が高いと認識して上位表示する傾向があります。これもこれら2つのサイトが上位表示している原因の1つのはずです。

4、質が高いサイトからリンクされている
→ 最後に念のため外部サイトからこれらのサイトへのリンクが多いから上位表示しているのではないかと思い、マジェスティックSEOという有料の被リンク分析ツールでリンク元を測定すると:

「歯科医院 横浜」で1位のサイトの被リンク元は:
・被リンク数= 9サイト
・被リンク元サイトのテーマ= 9サイト全てが歯科医院関連サイト

坐骨神経痛 原因」で1位のサイトの被リンク元は:
・被リンク数= 4サイト
・被リンク元サイトのテーマ= 4サイト全てが医療関連のサイト

というように数が多くはありませんが、被リンク元のテーマは完全に関連性が高いものばかりでした。

以上が、何故難しいキーワードなのに文字数が少ないページがGoogleで上位表示するのかの原因についてです。

もちろんこれらが全てだとは言い切れないでしょうが、主要な理由のほとんどはこれら4つのポイントのはずです。

では私達サイト運営者はどうすれば良いのでしょうか?それは・・・

(1)検索ユーザーが意図しているものには何か?つまりどんなコンテンツを見たがっているのかを推測して、そのことだけを書いたページを作る
→ それ以外は全てノイズだと割り切って極力それらノイズを極限まで減らす!

(2)関連性の高いページへのリンクばかりにする
→ それ以外は全てノイズだと割り切って極力それらノイズを極限まで減らす!

(3)思い立ったらなるべく早くページを作り、Googleの検索結果ページ上での累計アクセス数を増やす
→ さらに、検索結果上に表示された時にユーザーにクリックしもらいやすくするために検索結果上に表示されるタイトルタグやメタディスクリプションには事務的、無機的な書き方ではなく、クリックしたくなるようなインパクトのある書き方に改善する

(4)数は追わなくてよいのでとにかく関連性が高い他人のサイトからリンクを張ってもらうよう心がける
→ そのためには情報の信憑性を担保する書き手のプロフィール、ライティングの質、営業情報を書かずに一心に無料情報提供のみを心がける。そしてリンクを張ってくれそうな個人、企業を知っていたらリンクを張ってくれるように働きかける。(ただし、Googleが禁じる広告としてのリンクではなく、推奨、参照のためのリンクのみ)

今後、不思議なサイトを見かけたらこうした視点で観察してみてください。そしてそれらのサイトと自社サイトを比較して余分なものは削ぎ落として、必要なものを追加するようにして下さい。

そうすれば、検索ユーザーが見たいと思うサイト作りが出来る確かな実力を持つことが出来るはずです。
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