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2017年06月10日

何の実績も無い新しいサイトはどうすれば上位表示出来るようになるのか?

2017年06月10日
先日、SEOセミナーで講師をしていたときに受講者の方から非常に鋭い質問をいただきました。

それは「何の実績も無い新しいサイトはGoogleで上位表示しにくいのではないでしょうか?」

という質問でした。

この質問を頂く直前に私はセミナーでGoogleの検索順位決定方式について説明していました。
Googleの検索順位決定方式は何種類かありますが、その中で最もサイト運営者にとって困難な物があります。
それはどのようなものかというと「流入キーワードの実績」というものです。

例えば、「遺言」、「遺産相続」、「税理士」、「弁護士」、「相続税」、「財産放棄」などのキーワードである程度上位表示しており、それらのキーワードで検索した時に自社サイトが上位表示していてればそうしたキーワードで自社サイトに流入があるということをGoogleが認識してサイトのテーマは「相続」に関するものだと評価し、その結果「相続」というキーワードやその他相続関連のキーワードで上位表示しやすくなるというメカニズムです。

次のデータは競合調査ツールのシミラーウェブで見た「相続」というキーワードで上位表示しているサイトの流入キーワードの上位15キーワードです。



確かに相続関連のキーワードでの流入が多いことがわかります。

反対に自社サイトに「交通事故相談」、「債務整理 大阪」、「医療過誤 調査」、「弁護士 求人」などで上位表示してそれらのキーワードを検索した人達が自社サイトに来ると「相続」という言葉では上位表示しにくくなり、それらのキーワードの共通点である「法律相談」だとか、「弁護士」という言葉でしか上位表示しにくくなります。

このようにSEOで成功するには、上位表示を目指すキーワードに関連するキーワードをたくさん見つけてそれらで上位表示をするための対策をして実績を積む必要があるのです。

Googleはこうしたことを検索結果ページのクリック数、クリック率、そしてクリックした後にすぐに検索結果ページに戻ってくるかという直帰率や、クリックした後どのくらいの時間戻ってこないかというサイト滞在時間などのデータを常に収集してWebサイトの実績、人気度を測定しています。

そうなるとどうしても古くからサイトを運営しており、かつ長期間SEOをすることによりサイト内の様々なページが様々な関連性の高いキーワードで上位表示をしてたくさんの訪問者を獲得してる実績のあるサイトばかりが有利になるという法則が働くように見えます。そしてそれにより古いサイトばかりが優遇されて新しいサイトは上位表示に不利なままになってしまうような不公平が生じるように感じます。

新しいサイトであることのハンディーは克服出来るのでしょうか?そしてもし出来るとしたらどのようにすれば良いのでしょうか?

それは「他社が提供していない情報を見つけ出してそれをコンテンツ化する」というものです。

これは全てのビジネスにも通じることですが、競合他社が提供していないものを提供すれば自社の差別化が出来ます。
Webサイト上での情報提供にも同じことが言えます。

ほとんとの競合他社が彼らのサイト上で提供している情報と同じテーマの情報を自社サイト上で提供しても彼らは何年も前からその情報を提供していればそのことをGoogleは認識して実績として評価しています。そうした中に自社が割って入ろうとしても上位表示は困難になります。

しかし、競合他社が提供していない情報ならばそこには競争がほとんどなく、いわゆるブルーオーシャン状態(競合がいない状況)です。

では一体どのようなテーマの情報が多くの場合競合他社が情報提供していないブルーオーシャン状態なのかというと:

(1)売り手として触れたくない話題
商品を売りやすくする情報のほとんどはポジティブな情報ばかりです。ネガティブな情報に触れると自社サイトの売上や問い合わせが減ると恐れて競合が触れたがらない話題には・・・

・デメリット
・失敗
・費用・料金・相場


などがあります。

例えば太陽光発電のシステムを販売している会社としてはサイト上で太陽光発電のデメリットや失敗事例を載せたくは無いはずです。また、高いイメージの商品なので太陽光発電の導入費用は相場についてもあまり触れたく無いはずです。

ここにチャンスがあります。実際にGoogleで「太陽光発電」というキーワードを入力するとそれらのネガティブなキーワードや費用に関する複合キーワードが検索されていることがわかります。



しかし、そうは言ってもそうしたネガティブな情報やお金のことを書いてしまうと見込み客が自社サイトに訪問してくれたとしてもそっぽを向かれて買ってくれなくなるのではないかという不安がよぎるはずです。

それを解消するにはデメリットについて解説しているページの後半にメリットについても触れてデメリットは確かにあるが魅力的なメリットがたくさんありデメリットは相殺されるようにしても良いですし、デメリットを解消するにはどうすれば良いかを提案すれば良いのではないでしょうか?そうすれば最終的な読者の印象は「正直にマイナス面について説明してくれて誠実だ」というものになり信頼を獲得しやすくなるのではないでしょうか?

【Googleキーワードサジェストを調査するツールで「デメリット」という言葉が含まれる複合キーワードの調査結果】



また、費用については高いものを安く出来ない場合は、支払いの負担を減らすために政府の補助金、助成金について解説したり、低金利のローンを紹介するなどして初期費用の負担を減らす工夫を提案するのも信頼獲得に繋がるはずです。

(2)プロとして当たり前過ぎることを丁寧に説明する
見込み客からみると意味がわからないものはプロにとって当たり前すぎてサイト上で説明していないこと多々あります。素人目線で考えればニーズの高い初心者向けコンテンツが見つかるはずです。

(3)説明が面倒な事
説明をするのに画像やイラストが必要だったり、表やデータが必要なもの、動画による説明が必要なものなどは競合他社にとっても面倒なので情報がネット上に不足していることがあります。

オリジナルの画像を作ればGoogleの画像検索で上位表示してそこから見込み客が自社サイトに来ることもありますし、動画をYouTubeなどにアップすればYouTubeのサイトからやGoogleの動画検索結果ページからのアクセスも期待出来るようになります。

落ち着いてそうしたパーツを準備すれば長期間検索ユーザーに見てもらえる人気コンテンツを造ることが可能になりサイトにたくさんのアクセスをもたらすことを目指せます。

(4)情報収集が面倒な事
取材やアンケート、電話による聞き込みなどが必要なものも作成が面倒なので空白地帯であることがよくあります。そうしたものを用意できれば自社の信用アップにもなり長期的に利益をもたらしてくれるはずです。

以上が、実績の無いサイトが情報の空白地帯を見つけて検索ユーザーのニーズを満たすことによって早期に実績を増やすための工夫です。

どこにでもあるようなサイトを作るだけでは絶対に差別化は出来ません。ネット上で公開されている情報の空白地帯を見つけてユーザーのニーズを満たして下さい。そうすれば気がついた時には自社サイトのコンテンツは豊かになっており検索順位の上昇はもとより多くの見込み客がサイトに来てくれるようになるはずです。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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