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2015年07月18日

競合他社のアクセス状況を無料で知ることが出来る凄いソフトの使い方

2015年07月18日
ウェブページの人気度を推し量る3つの指標の2つ目は・・・

(2)シミラーウェブ無料版

です。

このソフトは前回のブログ記事でご紹介したアレクサと似たサービスですが、より詳しく他社のサイトのアクセス状況を教えてくれるソフトです。

シミラーウェブには無料版と有料版がありますが、有料版は年間70万円以上の利用料がかかります。
以前は月額数万円で利用できましたが日本の代理店が間に入ったために日本国内では年間一括払いになり非常に高額なソフトになってしまいました。

無料版でも一定のデータを見ることが出来ますので無料版を使うことをおすすめします。

ただし、有料版だと1年程度運営していて他人のサイト複数からリンクされているサイトはデータが見れますが、無料版の場合業界でも比較的上位のアクセスがあるサイトしかデータを見ることが出来ません。これは不便なことではありませんが、そもそも業界上位のサイトこそアクセス情報を知る理由があるはずです。あまりアクセスの無いサイトのアクセスデータを御社が見てもほとんど学ぶところはないはずです。ですので、無料版でもかなりの価値はあります。

シミラーウェブ無料版はブラウザにインストールするアドオンソフトです。

Firefoxブラウザ用のものは:
https://addons.mozilla.org/en-US/firefox/addon/similarweb-sites-recommendatio/



で、

Cromeブラウザ用のものは:
https://chrome.google.com/webstore/detail/similarweb-site-traffic-s/hoklmmgfnpapgjgcpechhaamimifchmp



でダウンロード出来ます。

下の図は私のCromeブラウザにインストールした様子です。

インストールをするとブラウザの右上にブルーとオレンジの太鼓のようなアイコンが表示されますのでそれをクリックするとブラウザで見ているサイトのアクセス状況の一部が見れます。



下の図はアスクルのサイトの調査結果です。



シミラーウェブ無料版の画面を左上から順番に見ていくと:

・in last 3 months = 過去3ヶ月間のアクセス状況

・Global Rank 13,466 = 全世界のWebサイトのアクセスランキングの数値なので13,466番目に世界でアクセスが多いサイトという意味です。

・In Japan 409 = 日本国内のWebサイトのアクセスランキングの数値なので409番目に日本でアクセスが多いサイトという意味です。

・Shopping 961 = シミラーウェブは様々なサイトをカテゴリ分けしており、アスクルはECサイトなのでショッピングというカテゴリに入っておりその中では世界で961番目にアクセスが多いという意味です。

続いて画面右上ですが:

・Engagement for last month = 先月のユーザー行動のデータという意味です。

・Estimated Visits 1.6M = 推定訪問者数は1,600,000人という意味です。
→ さすが有名企業のサイトだけあって先月だけで1,600,000人もの訪問者数が来たというのはすごいです。

・Time On Site 00:05:20 = サイト滞在時間が平均5分20秒という意味です。
→ サイト滞在時間が長くなればなるほどGoogleはそのサイトを高く評価して、そのサイトにあるウェブページの順位アップに貢献します。サイト滞在時間をどうやって長くするかは:
https://www.web-planners.net/blog/archives/000060.html
で詳しく解説しています。

・Page Views 8.18 = 一人あたりの平均ページビューが8.18ページとという意味です。
→ 通常一人あたりの平均ページビューが4ページもあればかなり優秀なのに8ページ以上もあるということは関連ページへのリンクなどを徹底することにより達成出来ます。逆に関連ページヘのリンクが目立つようになければページビューは増えにくくなります。また、ページビューが多いということはユーザーが検索エンジンなどから訪問して最初に見るランディングページがユーザーに気に入ってもらっているということも意味します。

気に入ってもらうためには:

(1)情報を整理してユーザーが理解しやすいようなプレゼンテーションの設計をする
具体的には、文字の色や大きさ、行間への配慮と文字だけだと理解が難しいもの、イメージが掴みにくいものは積極的に画像や動画、表、グラフ等を用いることです。

(2)サイト運営者が信頼できるかどうかをユーザーは運営者情報を見て確かめるのでなるべく多くの情報を会社概要や、店舗情報に記載すること

(3)サイト運営者をさらに信用してもらうためにサイト内にブログを設置して関係者がなるべく頻繁に活動の報告をすること

(4)ウェブデザインはその時その時のトレンドをある程度反映したもので古臭くないものにアップデートすること

などがあります。

・Bounce Rate 33.89% = 直帰率が33.89%という意味です。
→ 直帰率とはGoogleやヤフー等の検索エンジンやその他御社のサイトを紹介してリンクを張ってくれているサイトからユーザーが御社のサイトに訪問してからサイト内の他のページに移動しないでそのままGoogleやヤフー等の検索エンジンやその他御社のサイトを紹介してリンクを張ってくれているサイトに戻ってしまう割合の事です。
この数値が高ければ高いほどユーザーは何らかの理由で御社のサイトを嫌っているか、それ以上何もそのサイトから得ることはないと判断している可能性があります。直帰率を下げるための具体的な方法は:
https://www.web-planners.net/blog/archives/000047.html
で詳しく解説しています。

最後の画面の下の上方ですが:

・Monthly Visits in last 6 months = 過去6ヶ月間の月間訪問者数という意味です。
→ 3月が一番訪問者数が多いようですが、恐らく人事異動や引越が多いので備品や消耗品を購入するユーザーが多いためと思われます。

このようにシミラーウェブ無料版ではあたかも競合他社のアクセス解析ログを覗き見しているような感覚に陥るくらい様々なアクセス情報を教えてくれる便利なソフトです。

これらのデータはどのように取得しているのかというとシミラーウェブ公式サイトには:

4つのデータソース
Our data comes from 4 main sources:

[1] 数十万人のネットユーザーのデバイスにインストールされたブラウザープラグイン、無料ソフト、スマホアプリ
Panel of Web Surfers - Our User Panel is the largest panel in the industry (tens of millions). Panel data is collected from tens of thousands of browser plugins, desktop software, and mobile apps.

[2] 世界的なネット接続業者(ISP)からのネット接続データの購入
Global Internet Service Provider - We also collect data from local Internet Service Providers (ISPs) in many countries.

[3] 数十万サイトに設置されたアクセス解析ログの分析
Direct Measurement - We have directly measure web traffic from tens of thousands of websites that share their data with SimilarWeb. When directly measured data is available it replaces our estimations to give unparalleled accuracy within our platforms. We also use this data to create highly accurate estimation algorithms.

[4]独自のクローラーロボット
Web Crawlers - Our web crawlers scan every public website to create a highly accurate map of the digital world.

と書かれており、主に契約しているネット接続事業者(ISP)や普段私達が思わず便利なので使ってしまうパソコンソフトや、スマートフォンアプリやブラウザのアドオンソフトです。

ということは、シミラーウェブ無料版を使うにはアドオンソフトを自分のブラウザにインストールしなくてはなりませんが、それをした瞬間からこのソフトのユーザーであるあなたが今後どのサイトをどれくらい見たのかデータを取られるということです。

だからこそこのような普通なら大金を払わなければ開発、運営できそうもない便利なソフトが無料なのです。

しかし、これはこのソフトだけではありません。

私達がこのソフトを使って上位表示をさせようとするGoogleのほうがこのソフトより遥かに大きなスケールでとても便利な各種Googleサービスを無料で提供しているのです。

他人の事を無料で知ることが出来る権利を得るためには自らがその調査対象に入らなければならない。。。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という諺を思い出させられます。

ある意味インターネットというのは空恐ろしいシステムでもあります。

次回はからはシミラーウェブ無料版の機能の1つ1つの解説とそれらの数値を改善して検索順位を上がるために何をすべきかを提案させていただきます。
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