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Googleが11月17日に今年3回目のコアアップデートである「November 2021 Core Update」を実施!

2021年11月25日

2021年11月17日にGoogleは今年3回目のコアアップデートである「November 2021 Core Update」を実施しました。
コアアップデートの実施は今年の6月と7月以来のものです。

通常コアアップデートによる影響は実施から4,5日で確認されますが現時点ではこれまでコアアップデート対策を実施してきたサイトには大きな影響はありません。しかし、コアアップデート対策を実施していなかったサイトの順位は下がってきています。

通常、コアアップデートによる順位変動の影響は実施後数週間にわたりますので今後も順位の変動が予想されます。

今回のコアアップデートに対するGoogleからの公式のアドバイスを見てみましょう。


【出典】 Google SearchLiaison

今回のコアアップデートに対する対策は過去にGoogleが発表した内容を参照するようにとだけ発表されています。その公式なアドバイスの内容とは:

1、Expect widely noticeable effects, such as spikes or drops in search rankings.
『検索ランキングの急上昇や低下など、広く顕著な影響が予想されます。』

2、Core updates are “broad” in the sense that they don’t target anything specific. Rather, they’re designed to improve Google’s systems overall.
『コアアップデートは、特定のものを対象としないという意味で「幅広い」ものです。むしろ、Googleのシステム全体を改善するように設計されています。』

3、Pages that drop in rankings aren’t being penalized; they’re being reassessed against other web content that has been published since the last update.
『ランキングが下がったページはペナルティーを受けたわけではありません。前回の更新以降に公開された他のWebコンテンツに対して再評価がされたということです。』

4、Focusing on providing the best possible content is the top recommended way to deal with the impact of a core algorithm update.
『可能な限り最高のコンテンツを提供することに焦点を当てることは、コアアルゴリズムの更新の影響に対処するための最も推奨される方法です。』

5、Broad core updates happen every few months. Sites might not recover from one update until the next one rolls out.
『幅広いコアアップデートは数か月ごとに行われます。サイトは1つの更新から次の更新が公開されるまで、検索順位が回復しない場合があります。』

6、Improvements do not guarantee recovery. However, choosing not to implement any improvements will virtually guarantee no recovery.
『改善は回復を保証するものではありません。ただし、改善をしないままだと、実質的に順位の回復は無いでしょう。』

これら6つの公式アドバイスの中で特に重要なのは次の3つのアドバイスです:

3、Pages that drop in rankings aren’t being penalized; they’re being reassessed against other web content that has been published since the last update.
『ランキングが下がったページはペナルティーを受けたわけではありません。前回の更新以降に公開された他のWebコンテンツに対して再評価がされたということです。』

→ ここには2つの意味があるので注意深く読み取る必要があります。
1つは、コアアップデートは特定のページの品質に対してペナルティーを与えるものではないということです。

理由は、コアアップデートはクエリ(=検索キーワード)との関連性が高いページの順位が上がり、低いページの順位が下げられるものだからです。

例えば、「腰痛 原因」というクエリで上位表示するページは腰痛の原因のことだけを書いている傾向があり、順位が下がるページは腰痛の原因だけでなく、他の病気の原因など他のことを書いたページです。

つまりユーザーが望むコンテンツ(=検索意図)は腰痛の原因について解説しているページであり、他の病気の原因はその時点では知りたいとは思っていないということです。

コアアップデート対策の第一歩はユーザーが望むコンテンツだけを書いたページを作ることです。他のことはそのページには書かないで別のページを作りそこで書かなくてはなりません。

こうした理由のため、腰痛の原因だけを書かずに他の病気の原因も書いているページは悪いことをしてペナルティーを受けるというのではなく、単にユーザーが望むコンテンツだけが書かれていないという理由で順位が落ちるのです。

2つ目の意味、それは隠れた意味なのですが、特定のページの品質が高くても、そのページが置かれているサイトにある他のページの品質が低いとサイト全体としての品質が低いと判断されてしまい、いくら特定のページの品質が高くてもそのページは上位表示できなくなります。

Googleはここで『ランキングが下がったページはペナルティーを受けたわけではありません。』というように「ページ」という言葉を使っています。ページはペナルティーを受けていませんが、そのページが置かれているサイトがペナルティーを受けているため順位が落ちるという現象が実際に起きています。

私のクライアントのサイトのうちいくつものサイトがサイト内にある他のページの品質を一つ一つ点検して改善を施した結果、順位が下がっていた特定のページの順位が回復したという事例がたくさんあります。

ということはこのGoogleからのアドバイスは引っ掛け問題のようなものです。ページはペナルティーを与えられていませんとGoogleは言っていますが、そのページがあるサイトに存在する他のページの品質が低いとサイト全体にペナルティーが与えられるということになります。

皆さんの中でコアアップデートの実施の度に順位が落ちて、元の順位に戻らないという方は、そのページ以外の他のページの品質を改善しましょう。



5、Broad core updates happen every few months. Sites might not recover from one update until the next one rolls out.
『幅広いコアアップデートは数か月ごとに行われます。サイトは1つの更新から次の更新が公開されるまで、検索順位が回復しない場合があります。』

→ 今回のコアアップデートが実施されて順位が落ちたサイトは順位回復のために対策をしても、その改善が評価されるのは来年の2月か3月頃になる可能性があるということです。ただし、改善したサイトの中にはそれ以前に評価されて順位が回復することがあり得るということです。

6、Improvements do not guarantee recovery. However, choosing not to implement any improvements will virtually guarantee no recovery.
『改善は回復を保証するものではありません。ただし、改善をしないままだと、実質的に順位の回復は無いでしょう。』

→ コアアップデートで順位が落ちたサイトが順位を回復するための対策を実施しないと、ずっと順位は改善されない可能性があるとGoogleがここではっきりといっています。対策は実施しなくてはなりません。

以上が過去に実施されたコアアップデートに対するGoogleからの公式のアドバイスの検証です。深く読み解かないと重要ポイントを見逃してしまうとてもあっさりした文章なので注意しなくてはなりません。

ぜひこれらの6つの点を参考にして少しでも早く対策を実施して下さい。


Googleが2021年8月と9月に「ページタイトルアップデート」を連続実施!その影響は?

2021年09月29日

Googleは2021年8月24日に「ページタイトルアップデート」を実施しました。
このアップデートは、GoogleがWebページ検索結果のタイトル生成方法を変更するものです。

この日以来、Webページのタイトルタグ内に記述した文言がそのままGoogleの検索結果に表示されないケースが多数発生するようになりました。
さらに、 9月17日にはユーザーからのフィードバックを受けて再度「ページタイトルアップデート」を実施しました。

一例をあげるとGoogleで「SEOコンサルタント」というクエリで検索すると私が作った「認定SEOコンサルタント養成スクール募集案内」というページが7位に表示されています。



ここには「認定SEOコンサルタント養成スクール募集案内」というテキストリンクが表示されていますが、これがGoogleが決めたこのページのページタイトルです。

Googleの検索結果ページには上から順番に:

(1)ページURL
(2)ページタイトル(サイトへのリンクを含む)
(3)ページ紹介文


という3つの項目が表示されます。

今回のアップデートが実施されるまではほとんどの場合、
(2)ページタイトル(サイトへのリンクを含む)
には、そのページのタイトルタグで囲われた文言がそのまま表示されていました。

このページのタイトルタグは:

「認定SEOコンサルタント養成スクール 【ダウンロード学習コース】 | 鈴木将司のSEO対策セミナー」

となっていますが、今回のアップデートが実施される前まではGoogleの検索結果ページには:

「認定SEOコンサルタント養成スクール 【ダウンロード学習コース】 | 鈴木将司の・・・」

という文言が表示されていたのです。

Googleがこのように検索結果上に表示されるこのWebページのタイトルを変更したことにより、検索結果上にはとても文字数が少なく地味な文言が表示されてしまうようになりました。

米国のSEOニュースのSearch Engine Journalのニュースによると著名なSEOプロフェッショナルであるLily Ray氏が今回のアップデートの一週間前と比べてページのクリック率が0.6%も低下してアクセス数が減少したということです。



こうしたアクセス数の減少を訴える人たちは多数いるためかなりの打撃を受けているサイトが多いと思われます。

今回のアップデートに関するGoogleの公式発表を読むとこのアップデートを実施した理由とその影響に対する対策が述べられています。

《第1回発表:ウェブページのタイトルの生成方法に関する最新情報(2021年8月24日)》
https://developers.google.com/search/blog/2021/08/update-to-generating-page-titles



《第2回発表:Google によるウェブページ検索結果のタイトル生成方法の詳細(2021年9月17日)》 
https://developers.google.com/search/blog/2021/09/more-info-about-titles



Googleが適切ではないと判断するタイトルタグ内の文言は:

(1)Webページのタイトルタグに囲われた文言の中に同じキーワードの数が多すぎる

(2)単語をたくさんタイトルタグ内に含めても上位表示はしなくなってきている

(3)タイトルタグをつけわすれている。あるいはタイトルタグ内に同じような決り文句が繰り返し書かれている

という3つのパターンがあることが明らかになりました。

これらの点に気をつけてサイト内の各ページの品質を高めなくてはなりません。

今回Googleが実施したページタイトルアップデートは単に検索結果ページに表示するページタイトルを変えたという話だけでは無いはずです。

この問題の本質は、私達サイト運営者がサイト上で好き勝手な表現をすることを許さなくなってきたということです。

サイトを訪問するユーザーにとって適切なコンテンツを適切な形で提供しなければGoogleからの集客は出来なくなるということが本質です。

サイト運営者が発信する情報の質がこれまで以上に問われる時代が来たのです。

【会報誌のお知らせ】
MONTHLY SEO REPORT 2021年 9月号
「Googleがウェブページ検索結果のタイトル生成方法を変更!その影響と対策」
特集では「ページタイトルアップデート」についてのGoogleの発表をさらに読み解き改善策を提案しています。会報誌の詳細はこちらをご覧ください。

【公式情報】Googleがリンクスパムアップデートの実施完了を発表

2021年08月31日

Googleは2021年7月26日から実施を開始したリンクスパムアップデートの実施完了を8月24日に発表しました。


リンクスパムアップデートとは、Googleの検索順位を上げるために不正な方法で自社サイトにリンクを張ってもらう対策を無力化するアルゴリズムアップデートです。

これまでもGoogleは2012年から実施を始めたペンギンアップデートによりそうした不正リンクの効果を無力化してきました。

しかし、それでも未だGoogleを欺く不正リンクの全てを認識することはできていませんでした。今回実施されたリンクスパムアップデートによりこれまで見逃されてきた不正リンクの多くの効果が失われるようになったはずです。

このリンクスパムアップデートが実施されたことにより・・・

1、属性指定しないサイトの順位が下がる

2、お金で購入したリンクによって検索順位が上がっていたサイトの順位が下がる

という2つの影響が出てくることが予想されます。

1、属性指定しないサイトの順位が下がる
→ Googleはその公式サイト上にアップした『リンクの関係性を伝える重要性とリンクスパムに関する最新情報』で次のように述べています:

『Google は、アフィリエイト プログラムに参加しているサイトに対し、リンクの作成が手動か動的にかかわらず、rel="sponsored" でリンクの関係性を伝えることをお願いしています。』

『商品に関連した検索におけるランキングを上げ、高品質のコンテンツに高い評価を与えるための継続的な取り組みの一環として、適切にリンクの関係性を伝えていないアフィリエイト リンクを発見した場合、手動による対策を講じて Google 検索に影響を与えないようにしたり、システムでアルゴリズムによる対策を講じたりする場合があります。』



これはどういうことかというと、アフィリエイトのようにお金をもらうために他のサイトにリンクを張るときはリンクを張るときに使うリンクタグの中に、rel="sponsored" というようにスポンサーに対してリンクを張っているということを明示しなくはならないということです。

万一このことを怠った場合は、Googleがそうしたリンクを張ったアフィリエイトサイトやそこからリンクを張ってもらっているスポンサーのサイトがペナルティーを受けるか、それらのリンクのSEO効果が無効になるということです。

2、お金で購入したリンクによって検索順位が上がっていたサイトの順位が下がる
→ アフィリエイト以外にもバナー広告やテキスト広告のリンクも rel="sponsored" という属性情報をリンクタグの中に含めなければペナルティーを受けるか、リンクのSEO効果が無効になるということです。

お金で購入したリンクには広告以外にも、SEO業者にお金を払って順位を上げてもらうためにSEO業者のサイトやSEO業者が選定したサイトからリンクを張ってもらうというものもあります。これに対しても同じ処置が取られるということになります。

ここまでGoogleが不正リンクに対して厳しい対策を取るためのアルゴリズムを開発した理由は、今でもGoogleで上位表示をするためには被リンクを獲得することが重要だということを意味します。

もしSEOで成功するために被リンク獲得が重要でなければここまでGoogleが手間をかけて最新のアルゴリズムを開発したり、それを大々的にアナウンスする必要は無いはずです。

お金を払って安易な方法で手に入れた被リンクの効果が完全に無くなる日が近づいています。

その日が来る前に:

1、広告という形ではない方法で他人のサイトからリンクを張ってもらう
2、自社サイトに他人がリンクを張って紹介したいと思わせる情報を継続的に発信すること
3、SEO業者にお金を払って順位を上げてもらうことを避ける


この3つを実践しなくてはなりません。

2021年7月のコアアップデート対策は?

2021年07月31日

Googleは、予告通り7月1日に新しいコアアップデートを実施しました。
7月1日のコアアップデートは6月2日のコアアップデートに比べて格段に大きな影響をたくさんのサイトに及ぼしました。


下の図は私のクライアントで7月1日のコアアップデートが実施される前日と比べてGoogle自然検索からの流入が数倍以上に増えたサイトのアクセスデータ(サーチコンソールの検索パフォーマンス)です。ご覧のように7月1日のコアアップデートが実施されるまでと比べてアクセス数がほとんど垂直に上昇しました。


この他にもコアアップデート対策をコツコツ実施してきたクライアントのサイトの順位が上昇しましたが、実施から約1ヶ月経過しどのようなサイトの順位が上がり下がったのか一定の傾向がわかってきました。

それはサイト全体を時間をかけて改善したサイトの順位が上がったということです。どのように改善したのかと言うと内容が薄いページにオリジナル文章を追加し、画像が少ないページには関連性が高い画像や、独自性が高いオリジナルの画像をなるべくたくさん追加するという改善策です。

ここで重要な点は、ただ単にページに文章や画像を追加するというのではなく、「関連性が高い」文章と画像を追加するという点です。

Googleのコアアップデートの最大の特徴は「クエリとの関連性が高い」ページの順位を上げ、そうでないページの順位を下げるという点です。

このことはGoogleの公式サイト上で2019年11月から「検索に対する Google の方針」というページから読み取ることができます。この公式サイトでGoogleは・・・
「関連性と信頼性が最も高い情報を提供する」
「Google は自動化されたシステムを使用して、関連性と信頼性が最も高い情報をユーザーの皆様に提供しています」
「Google では、ユーザーの皆様に関連性と信頼性の高い情報を提供し続けることができているかを計測するために、厳正なプロセスを整備しています」

というように「関連性と信頼性」が高いページを上位表示するということを3回も述べています。
2019年11月といえば、その前年の2018年から実施が開始されたコアアップデートの初期バージョンが実施された後ですので、この発表はコアアップデート対策のヒントとしてGoogleが私達サイト運営者のために発表したのだと推測できます。

このような根拠に基づいて私のクライアント企業が自社のサイト内にある1つ1つのページを点検して、文字数が少ないページにはクエリとの関連性が高いオリジナル文章を追加し、画像が少ないページにはクエリとの関連性が高い画像を追加していきました。

実はGoogleはサイトの質を高めるためのアドバイス集を公式サイト上で今から9年前の2011年に発表しています。そのアドバイス集の名前は「質の高いサイトの作成方法についてのガイダンス」というものです。このガイダンスにはさらに踏み込んだことが書かれています。

それは・・・
「ウェブサイトが質の低いコンテンツを含む場合、サイト全体のランキングに影響が及ぶ可能性があります。質の低いページを削除したり、コンテンツの内容が薄いページを有用なページに統合あるいは改善したり、質の低いページを別のドメインに移動したりすることによって、高品質なコンテンツの掲載順位が上がる可能性があることを Google の他の個別のガイダンスで説明しています。」

という一節です。

そこでGoogleは「ウェブサイトが質の低いコンテンツを含む場合、サイト全体のランキングに影響が及ぶ可能性があります」と述べています。
つまり、いくら私達が上位表示を目指すページを改善しても、そのページが属するサイトの中にある他のページの質が低いとサイト内にある全てのページの順位が上がらなくなると言っているのです。

ということは特定のページの順位を上げたければ、そのページだけでなく、そのページがおかれているサイトにある他の全てのページの質を高める必要があるということです。

まさに、これこそが今回の7月のコアアップデートで問われた課題だと言えます。

サイト内にある1つ1つのページを点検して・・・
1、「質の低いページを削除」

2、「コンテンツの内容が薄いページを有用なページに統合」
→ 内容が薄いページ同士を1つのページにまとめる

3、「改善」
→ 文字数が少ないページにはクエリとの関連性が高いオリジナル文章を追加し、画像が少ないページにはクエリとの関連性が高い画像を追加する

4、「質の低いページを別のドメインに移動」
→ 1から3が困難なページは思い切って、自社が運営している他のドメイン名のサイトに移動する

という4つのオプションからどれでも1つ選ぶことが7月のコアアップデート対策で最も効果が期待できます。

Googleが6月2日にコアアップデートを実施!7月にも再度の実施を予告

2021年06月07日

Googleは、2021年6月2日に広範なコアアルゴリズムである「コアアップデート」を実施しました。


さらに、翌月の7月にも別のコアアップデートが実施されるということを予告しました。
同社は「Googleは当初、今日のアップデートにさらに多くを詰め込むつもりでしたが、すべてを時間内に準備することはできませんでした。これが、2 つのコアアップデートを1か月ごとにリリースする理由です。」
というように2ヶ月連続で最新のコアアップデートを実施する理由も説明しています。

コアアップデートとはコアアルゴリズムアップデートの略で2018年8月にはじめて実施され、翌年2019年3月、6月、9月と続けざまに実施されれ、その後も2020年12月に実施されたアップデートです。

Googleの公式発表によるとコアアップデートというのはサイトの何を評価するアルゴリズムなのかというと主に「Core updates are designed to increase the overall relevancy of our search results. 」
『コアアップデートは、検索結果の全体的な関連性を高めるように設計されています。』



というようにGoogleを使う検索ユーザーが検索したキーワード(=クエリ)とウェブページのコンテンツの関連性に関するアップデートです。

これはつまり、検索ユーザーがクエリとページにあるコンテンツに関連性が高いと検索順位が上がり、関連性が低いと下がるというものです。

ある意味これは検索エンジン会社にとっては当たり前の仕事です。何故なら検索ユーザーがGoogleで検索をする目的は、自分が入力したクエリ(=問い=検索キーワード)に対して最も的確な答えを提供するページを見つけることだからです。

ただし、関連性(=relevancy)以外にもう一つの重要なポイントがあります。
それはGoogleが2019年11月にその公式サイトで発表した「検索に対するGoogleの方針」という文書に書かれているもので、
「関連性と信頼性が最も高い情報を提供する」
「Google は自動化されたシステムを使用して、関連性と信頼性が最も高い情報をユーザーの皆様に提供しています」
「Google では、ユーザーの皆様に関連性と信頼性の高い情報を提供し続けることができているかを計測するために、厳正なプロセスを整備しています。」

という部分です。



これら3つの部分には「関連性」の他にそれに並列して「信頼性」という言葉が書かれています。

これはどういうことかといと、いくら検索ユーザーが求めるコンテンツがウェブページに載っていたとしても、そのコンテンツを作った著者が信頼出来ない人物だったり、そのサイトを運営している企業または団体が信頼できない場合は、そのコンテンツを検索の上位に表示させることは出来ないということです。

コアアップデート対策をするには現在はっきりしている対策はこれら「関連性」と「信頼性」を高めるということに尽きます。
この2つにフォーカスしてSEOを実施すれば大きな成果が得られます。

私のクライアントの中で今回の6月2日以降に検索順位が上がり、Googleの自然検索からの流入(=アクセス数)が大きく増加したサイトのデータです。

《クライアントA社のサイトのサーチコンソールにある検索パフォーマンスの例》



《クライアントB社のサイトのサーチコンソールにある検索パフォーマンスの例》


ご覧のように6月2日を境に一気にアクセス数が増加しています。これはコアアップデート対策を過去1年以上実施してきた成果が出たことを意味しています。

以上が、これまで実施されてきたコアアップデートにより順位が下がらないようにするための対策、順位を上げるための対策の本質です。

しかし、今回の発表の気になる部分は「今日のアップデートにさらに多くを詰め込むつもりでしたが、すべてを時間内に準備することはできませんでした」という点です。

これはGoogleが「関連性」と「信頼性」という2つの大きな基準以外にさらに別の基準を造り、実施する可能性を示しています。あるいは、これまでの「関連性」と「信頼性」に関してさらに細かい基準を追加することを意味しているのかもしれません。

もしそうでなければわざわざ「さらに多くを詰め込むつもりでしたが、すべてを時間内に準備することはできませんでした」とは言わないはずです。

今後Googleはどのような大きな基準を追加するのか?あるいは、これまでの基準をどのようにチューンアップするのか?その動向から目を離すことは出来ません。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

 鈴木将司

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