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Google はどのようにして医療関連キーワードの検索順位を決めているのか?

2017年12月30日


2017年12月6日にGoogleが発表した「医療や健康に関連する検索結果の改善について」についての続報です。
その日Googleはその公式サイトで:

● 今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートした

● この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなる

● このアップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響する

● 医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行く

ということを発表しましました。

それ以来その発表のとおりに医療機関、医療団体以外のサイトの検索順位が落とされました。それまで検索結果1ページ目の前半にランクインしていたものが何十位、何百位も落ちるようになったのです。

ここで疑問に思うのは「Google はどのようにして医療関連キーワードの検索順位を決めているのか?」という点です。

次の2つの順位決定方式が考えられます:

【仮説1】ホワイトリスト方式(URLフィルタリング)

【仮説2】被リンク元による評価

の2つです。

【仮説1】ホワイトリスト方式(URLフィルタリング)
1つの目ぼ仮説は「ホワイトリスト方式」です。ホワイトリストというのは「対象を選別して受け入れたり拒絶したりする仕組みの一つで、受け入れる対象を列挙した目録を作り、そこに載っていないものは拒絶する方式。また、そのような目録のこと。対義語は「ブラックリスト」(black list)で、目録に載っているものだけを拒絶し、それ以外は受け入れる方式である。」(IT用語事典 e-Wordsより)というようにいわゆるブラックリストの反対の概念で対象を選別して受け入れる方式です。

つまり、Googleが今回順位が急に上がってきた病院、製薬会社、医療機器メーカー、大学、大手マスメディアのサイトのドメインネームを優先リストである「ホワイトリスト」に入れて、そこに登録されているドメインネームのサイトだけに事前に高得点を与えておくという方式です。

何故「ホワイトリスト」方式なのかというと内容的に怪しいサイトは無限に存在する可能性がありますが、内容的に信頼できる医療機関、医療団体のサイトはそんなに急速には増えないはずなのでGoogleのスタッフが手作業、肉眼で識別することは人数と予算があれば可能だからです。

「ブラックリスト」方式では新しく生まれる危険な内容のサイトをその都度登録するのにどうしても一定の時間がかかってしまいその間、危険なサイトがGoogleで上位表示してしまうという弊害が生じるはずです。

元々ITの世界にはURLフィルタリングという概念があり、一定のドメインネームのURLを閲覧させたり、閲覧させなかったりするという処理をする知恵があります。Googleも同じIT企業ですのでこうしたURLフィルタリングをしている可能性が考えられます。

【仮説2】被リンク元による評価
2つ目の仮説はどのようなサイトがリンクを張っているかという「被リンク元による評価」です。

これはGoogleが最も得意とする所です。何故ならGoogleは創業以来、今日でもPageRankなどのアルゴリズムを駆使してサイトを評価する時に信頼性の高いサイトからどの程度リンクされているかという被リンク元のデータを活用しているからです。

私のクライアント企業に以前より多い業種の1つが歯科医院で、過去10年以上歯科医院サイトの被リンク元を調査してきました。昔はGoogleでlink:で調べるとそのサイトの被リンク元がたくさん表示されていましたが、最近では被リンク元調査会社のマジェスティックという有料のソフトやそのデータを使っているSEOスコープを使っています。

歯科医院の業界も今回の変動で病院、製薬会社、医療機器メーカー、大学、大手マスメディアのサイト以外のほとんどのサイトの検索順位が何十位以上も落ちました。

しかし、その中でも2つの企業のサイトだけが大きく順位を落とさずに生き残っていることがわかりました。調査したキーワードは「ホワイトニング 東京」、「インプラント 大阪」等のキーワードです。

それらのサイトは:

(1)歯科医院を探すポータルサイト
(2)歯科医院のオンライン予約サイト


の2つです。

(1)歯科医院を探すポータルサイト
のサイトを歯科医院は被リンク元調査会社のデータを見るとその会社が運営している他の診療科目の人気ポータルサイト複数からリンクが張られています。

これらの歯科医院を探すことが出来る複数の診療科目の人気ポータルサイトの被リンク元を調べると歯科医院複数からリンクを張ってもらっていることがわかります。

(2)歯科医院のオンライン予約サイト
のサイトは、オンラインで患者さんが歯医者さんの予約をすることが出来るサービスを提供しているサイトで膨大な数の歯科医院サイトからリンクを張ってもらっています。

リンクをどのような形で張ってもらっているかというと:

《兵庫県の歯科医院サイトのトップページに張られている画像リンク》



《東京の歯科医院サイトのトップページに張られている画像リンク》



というような画像でリンクを張ってもらっているのです。

下の図は被リンク元調査会社のマジェスティックで調べたこの歯科医院のオンライン予約サイトの被リンク元データの一部です:



ご覧のように歯科医院のサイトからこうしたオンライン予約の画像でリンクされていることがわかります。
その横にある数値はマジェスティックが算定公表しているトラストフロー(TF)というGoogleのPageRankに類似したサイトの信頼度の数値です。

100が最大数値ですが41点、48点などというように非常に高い数値です。通常トラストフローが40点台の場合GoogleのPageRankでは4前後に匹敵します。かなり信頼性が高い被リンク元ばかりからリンクされていることがわかります。

以上が:

【仮説1】ホワイトリスト方式(URLフィルタリング)

【仮説2】被リンク元による評価

についてですが真実はこのどちらか1つではなく、両方かも知れませんし、当然他にも基準があるのかもしれません。

ただ1つ言えることはGoogle上位表示には最終的に「信頼性」が最重要であるという点です。

コンテンツが見た目上面白そうだとか、大衆受けするキャッチフレーズやライティングというだけでは全く「信頼性」には繋がらないです。

真の信頼性というのはそうした主観的なことではなく、客観的、つまり社会的な位置関係で決まるのです。

コンテンツを面白くするという点以外で差がつく時代が来ました。

歯科医院のオンライン予約サイトのように勝ち抜くためには、業界の信頼性の高いサイトがリンクを張らなくてはならない仕組みを考えることが有効です。

自社サイトにリンクを張ると得する仕組みを考案するのが生き残りへの近道です。

医療機関、医療団体以外のサイトを運営している方はこの近道を考えて欲しいです。

そしてそれ以外の分野のサイト運営者の方も、自分の業界における信頼性の高いサイトがリンクを張りたくなる仕組みを考えて将来の変動に備えて下さい。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

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