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Googleの一部になってしまって良いのだろうか?

2015年06月16日
必読の週刊誌があります。2015年6月13日号の「週刊東洋経済」の特集「Google 創造者か、破壊者か」はウェブで集客をすることを仕事にしている人にはお勧めです。未だ購入していない方はアマゾンKindleストア
https://www.amazon.co.jp/2015-6-13-ebook/dp/B00YX6R72G/
ですぐにダウンロードしてお読み頂けます。

いくつかの発見、あるいは知識の再確認が出来る一冊です。

今回はその特集の中の「渦巻く欧州の不満:強まる巨人包囲網」についての感想をお伝えしたいです。

その記事によると英国の価格比較サイトが突然Googleのアルゴリズム変更により「価格比較」と英語で検索しても出てこなくなり死活問題になり、他の同じような目にあった企業一緒にGoogleを欧州委員会に告発したそうです。

かつてのマイクロソフト社のブラウザ抱き合わせ販売をきっかけにした独占禁止法訴訟を思い起こすデジャブーです。

これは人ごとではありません。

先月5月初旬にGoogleがクオリティーアップデートを実施して日本のGoogleの検索結果もがらっと変わりました。

順位が落ちたサイトと上がったサイトを比較分析したところ、順位が落ちたサイトタイプの1つに比較サイトがありました。

比較サイトは本質的に他社のサイトに書かれている文字コンテンツの多くをコピーしているものがたくさんあります。

そうしたところの順位がクオリティーアップデート実施以降に落ちてきています。

しかし、価格コムのような業界トップのサイトは健在です。

順位が大幅に落ちたのは知名度があまり高くないサイトです。

価格コムにはたくさんのトラフィックがありますし、口コミという形で膨大な数の書き込みがあります。

トラフィックもあり、オリジナルコンテンツもたくさんある場合は、いくらGoogleでもユーザーが見たがるサイトを消すわけにはいきません。

逆に言えば、自社のサイトを消されないようにするための方法は、トラフィックを増やし、オリジナルコンテンツを増やすことになります。

話を元に戻します。

ヨーロッパではたくさんの企業がGoogleを告発しています。
政府もそうした動きを見せるようになっており課税も強化することを検討しています。

しかし、それは根本的な問題の解決にはなりません。

何故ならその記事によると「グーグルが欧州における検索ビジネス市場に実に9割を握っている」というようにヨーロッパの消費者はGoogleばかりを使っているからです。

この告発をした企業の人達はどこの検索エンジンを使っているのでしょうか?Googleを使っていなかったらどの検索エンジンを使っているのでしょうか?Gmailは使っていないのでしょうか?

このGoogleの独占に抵抗するための本質的解決策はGoogleを使わない事です。

スマートフォンはアップルかマイクロソフトのOSの物を使い、地図はGoogleマップ以外を使う。動画もYouTubeではなく、フランスのDailymotionを使う・・・
不可能ではありませんが、最初は苦痛を伴うでしょう。

しかし、私達日本人も考えなくてはなりません。Googleの製品ばかりを使っていて良いのかということを。

幸いにして日本にはヤフージャパンがあります。

しかし非常に残念なことに2010年にGoogleの検索エンジンを使う契約をGoogleとしてしまいました。
その時から、今のヤフージャパンで検索してもGoogleの検索結果に単にヤフージャパンが追加したい情報を少し追加しただけですので実質Googleと同じ検索結果しか見ることが出来ません。ヤフージャパンは、ヤフーグルジャパンになってしまいましたのです。

こうした理由から今のところヤフージャパンには検索エンジンとしては期待が出来ません。

残るはマイクロソフトのBingですがシェアが伸びているという話は一向に聞くことが出来ず、最近は名前を思い出すのに数秒かかることもあるくらいです。かすかな希望は今度無料ダウンロードができるようになると発表されたWindows10ですが、Bingを目立たせるとまた周囲から叩かれるはずです。

このような状況ではGoogleに挑戦できるサービスを期待できる企業はほとんど見つかりません。

で、結局どうすれば良いのでしょうか?

現実的に今のところ私達に出来ることは一ユーザーとして、何かGoogleのサービスを使う時は「本当にGoogleのサービスを使って良いのだろうか?」と一瞬でも自分に疑問を投げかける事くらいでしょう。

しかし、このささやかな抵抗こそがGoogle以外の企業が成功するチャンスを与えることになり、かつGoogle一極支配をより強めないための対策なのではないでしょうか?

いつもいつも疑問を持って下さい。本当にGoogleのサービスばかりを使って良いのかということを。

この事をやめた時こそ私達のサイトはもとより私達の個人情報も何もかもデジタル化が可能なものはGoogleという巨体の一部になってしまうはずです。

今はせめて、たまにはBingを使いましょう。URLはこちらです。
https://www.bing.com

追伸:
ただ、Bingばかりを使ってしまいBingが人気が出てしまうとBingを運営するマイクロソフトもきっと今のGoogleのように振る舞う恐れがあります。いつもいつもネットユーザーとしてリスク分散のためにもサービスの提供元は分散しましょう。

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