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Googleマイビジネスの有料化をGoogleが検討中か?

2019年05月05日

米国SEOニュースサイトのSearch Engine LandによるとGoogleはGoogleマイビジネスへの掲載を将来有料化する可能性があるということです。
"Google may decide to charge for Google My Business listings
Google is sending out surveys to some local businesses to see if they would pay for some features they are currently getting for free from the search engine company. Google My Business is a free service from Google that gives businesses the ability to update their information and in exchange Google provides searchers with local search results that are accurate and relevant. But Google may decide to start charging a monthly fee to the current free service they offer."(2019年4月29日 Barry Schwart)

『GoogleがGoogleマイビジネスの掲載を有料化する可能性:
Googleが複数のローカルビジネスオーナーにアンケートを送信し、現在無料で利用中のGoogleマイビジネスのサービス利用が有料化されてもお金を払って利用し続けるかという質問をしている。GoogleマイビジネスはGoogleが提供している無料サービスで、事業者に無料で自社情報をアップデートする機能を提供しているが、それに対して対価を求める可能性が出てきた。』




このニュースによるとGoogleは:

1、利用料金として毎月・・・
(1)50ドル
(2)60ドル
(3)30ドル
(4)25ドル
のうちどれならば払ってもよいか?

2、有料化した時に利用できる機能として:
(1)ビジネスプロフィールの動画
(2)身元調査
(3)オファー提供機能
(4)Google社による取引の保証
(5)カスタマーサポート
(6)競合企業を知る機能
(7)レビュー投稿への自動応答機能
(8)即時見積機能
(9)レビューの確認機能
(10)特定のレビューを強調して表示させる機能
(11)自社情報ページ内における広告の非表示機能
(12)予約ボタンの露出強化機能
のうちどれを望むか?

という質問をアンケートという形でビジネスオーナーに聞いているということです。

【実際のアンケートをスクリーンショット画像】



これらの機能はほとんどは全く新しい機能です。

特に:

(2)身元調査
(4)Google社による取引の保証


などは、検索ユーザーとビジネスオーナーの仲介人としてGoogleが意欲的に振る舞おうとしていることが覗えます。

Googleの事業開発の流れはほとんどの場合、次のステップで実施されます。

1、無料でサービスを提供し、世の中に急速に広める
(例:Web検索、YouTube、Googleマップ等)

2、サービスが世の中に普及したら情報の質を高めるために低品質な情報をカットして質を高める
(例:スパムをしているWebサイトの排除、偽情報や低俗なYouTube動画の排除等)

3、サービスが世の中に普及しなかったらサービスを停止する
(例:Google+等)

4、2の後にサービスが業界で不動の地位を築いたら有料オプションを提供する
(例:Adwards広告、Adsense広告、YouTube有料サービス、Googleマップ内の広告表示等)

この、無料 → 一部有料化 というモデルはGoogleだけでなく、他のGAFA企業であるアップル、Facebook、Amazonも実践しているアメリカ式経営となっています。

今回のニュースはあくまでも一部の海外のGoogleマイビジネスを利用している事業者へのアンケートでしかありません。

必ずGoogleマイビジネスが有料化されると言っているものではありませんし、全面的に有料化される可能性があるとも言ってはいません。

しかし、全部、または一部有料化の可能性がGoogleマイビジネスに出てきたということは事実です。

ここで我々サイト運営者はどうすべきか、どう考えるべきかですが:

(1)Googleマイビジネスの管理は、他にもSNSの管理の手間があるなかで面倒ではありますが、Googleが有料化を考えるほど消費者に対して影響力を持つようになってきた

(2)そのように影響力のあるGoogleマイビジネスを全く活用しないだとか、いやいや活用するというのではあまりにもWeb集客に対して消極的過ぎる

(3)Googleが消費者への保証サービスや、Googleマイビジネスのアカウントをもっている企業に対して信用調査を行おうと考えているということは、これまで以上にGoogleが企業に対して干渉を強めようとしている

(4)これからもGoogleは最後の金のなる木であるGoogleマップに表示されるGoogleマイビジネスの改善、進化を追求する

ということが言えるのではないでしょうか?

Googleはこれまで消費者を守るために数々のアルゴリズムアップデートを実施して、Webサイトの品質向上に努めてきました。

しかし、今後はそれを超えてネット上のあらゆる企業情報の品質向上を目指し始めているようです。

そうした中、サイト運営をする企業、あるいはいかなる形でWebを使って集客しようとする企業はGoogleや消費者を欺くための努力をするのではなく、消費者に対して誠実な行動をとることによって「信用」という最高の財産を積み上げる努力をしなくてはならないはずです。

検索順位が徐々に落ちてきたページをアップデートすると検索順位が上がる!?

2019年04月29日

最近のGoogle検索の傾向として、「古いページの順位が下る」というものがあります。私のサイトや私のクライアントのサイトにあるページで、それまで検索順位が比較的高かったものが一定の期間を過ぎると順位が徐々に下がるという現象があります。

特に顕著なのは2015年から2016年頃に作ったページが下がりやすい傾向にあります。今日は2019年4月29日ですが、ページを作ってから3年以上経つとその傾向は強まるようです。

Googleがこのような情報の鮮度に重点を置くのはすべてのクエリ(検索キーワード)ではなく、一部のジャンルのクエリに特に情報の鮮度を重視することがわかっています。

例えばGoogleで「家具 通販」という物販系のクエリで検索すると下図のように1位から10位までのスニペット(検索結果ページに表示されるWebページの要約文)には日付は表示されません。

【PC版Googleで「家具 通販」で検索した検索結果ページ】



一方、いつの情報なのかが重視されるニュース性の高いクエリで検索するとスニペット部分に日付が表示されるケースが増えます。

【PC版Googleで「Googleアルゴリズム」で検索した検索結果ページ】



【PC版Googleで「金 買取相場」で検索した検索結果ページ】



また、日付が表示されるのにもいくつかのパターンがあります。あるサイトは「3日前」と表示されたり、「2019/01/15 - 」というようにページの作成日またはGoogleがインデックスした日だったり、Webページ上の日付が表示されている部分をそのまま拾ったりと一貫性がありません。

よくセミナー中に受講者の方から「サイトを更新すると検索順位は上がるのでしょうか?」という質問をいただきます。更新しないよりも更新したほうが上がりやすそうですが、確かな法則性がこれまでわかりませんでした。そのため「更新したほうが更新しないより上がりやすい」とだけ受講者の方に言う他無い状態でした。

しかし、最近のGoogleは検索ユーザーが情報の鮮度をどれだけ気にしているかを予め予想し、それが重要なジャンルのクエリに答える検索結果は情報の鮮度を重視していると思われます。

皆さんの中で情報の鮮度が重要なクエリで上位表示を目指している方は特に鮮度に気を配るべきです。

私や私のクライアントは最近、無理して新しいページを作るのではなく、これまで作ったページの鮮度を高めることに注力するようにしています。

例えば私のブログの記事で「Google 口コミ ばれる」というクエリで検索順位が落ちてきたのでページに対して2019年4月5日に若干の更新をしたところ下図のサーチコンソール内の検索パフォーマンスの検索順位を示すグラフでもわかるように検索順位が2つ上昇して現在でも安定するようになっています。

【PC版Googleで「Google 口コミ ばれる」で検索した検索結果ページ】



他にも法律に関するページや、情報の鮮度が重要なクエリで順位が下がってきたページを更新したら検索順位が上昇して安定するようになるということがわかりました。

ではどのような更新をしたことによって順位が上がったのかと言うと:

1、ページ冒頭に「最終更新日XXXX年XX月XX日」というようにページを更新した日付を追加した

2、2,3枚のオリジナル画像を追加した

3、画像の前後に新しい文章を2、3行追加した

4、そのブログ記事を書いた後に投稿したブログ記事の中で関連性が高いページを見つけて2,3ページに「関連情報」という見出しつきでサイト内リンクを張った

5、上位表示を目指す目標キーワードでGoogleして他社のサイトを複数見て、読者に役立つと思われる信頼性の高いサイトを見つけて「参考情報」という見出しつきで外部リンクを張った

の5つだけです。かかった時間は1記事あたり30分前後だったと記憶しています。

ただし、更新をしても順位が上がらないページも複数ありました。順位が上がったページと上がらなかったページを比較してわかったのは追加する必要性が特にないのに形だけ更新をするために無理やり画像を増やしたり、外部リンクを張ったページは順位が上がらないということです。

一方、これは読者にとってあったほうが無いよりも確実にプラスだと思えるような更新をした記事ページは検索順位が上がりました。

今回のことでわかった法則性は:

(1)読者が情報の鮮度を気にするジャンルの場合、古くなってきたページを更新することが順位アップに貢献する

(2)読者の利便性を高めるための更新だけが評価される

という2つです。以上ですが、検索順位が時間とともに少しずつ下がっている方の参考になれば幸いです。

【速報】Googleがミスをしたため一部のサイトの順位が圏外に!原因は不具合と判明

2019年04月09日

4月6日ころより一部のサイト運営者から「自社サイトのGoogle検索での順位が圏外になった」という報告が相次ぎました。

それらのサイトの主要なページを確認しても何も問題は見当たりませんでした。そうした中、海外SEOニュースサイトの Search Engine Roundtableが:

"Google Is Dropping Pages Out Of The Search Index; A Bug?"(米国時間2019年4月5日)
『Googleが一部のサイトをインデックスから削除。バグか?』
という記事を発表しました。


その記事によると:
"Something weird is going on with the Google search index. I am seeing wide spread reports of SEOs and webmasters complaining that their URLs and web pages are being removed from the Google Index."
『Google検索のインデックスに奇妙なことが起きている模様。広範囲のWebサイト管理者から彼らのWebページがGoogleのインデックスから削除されているという報告が入ってきている』
ということです。

その3日後の週明けにGoogleの広報がその公式Twitterアカウントで:
"We're aware of indexing issues that impacted some sites beginning on Friday. We believe the issues are mostly resolved and don't require any special efforts on the part of site owners. We'll provide another update when the issues are considered fully resolved."(2019年4月8日)
『当社ではインデックスの問題がいくつかのWebサイトに先週の金曜日から発生して検索に影響が及ぼされていることを認識している。我々はこの問題のほとんどはすでに解決されていると認識しており、サイト管理者がしなくてはならないことは何も無い。今後この問題が解決されたら再度この場で報告をする予定である』
といように今回の不具合を公式に認めました。


【情報元】
Google SearchLiaison(Google検索広報)

この公式発表によるとインデックスから削除されたサイトのページのほとんどは再びGoogle検索にかかるようになっているということです。

試しに先週末から私のところに報告をしてくれたクライアント企業のサイトの検索順位を調べたらそのほとんどの順位が回復していることがわかりました。

読者のみなさんで先週の金曜日ころから急にサイトが圏外になってしまい困っていた方は再度Googleで検索してみてください。順位が完全に回復しているか、ほとんど復旧しているか、以前とは別のページが検索の比較的上位にかかっているはずです。

今回驚いたのはGoogleも検索においてミスをする、つまり不具合を起こすことがあるということです。

私はこれまでSEOの仕事をしていてこのような単純な不具合を見たことがありません。

問題は何故こうした不具合が起きたかです。

単純な人為的なミスなら良いのですが、そうではない可能性があります。

それはGoogleがこれまでの順位決定方式を超えるアルゴリズムをテストしているか、あるいは先月の3月12日に実施したコアアップデートに関連したものである可能性があります。

これまで全く別のアルゴリズムアップデートを実施したという情報は海外のSEOニュースサイトにもありません。
さすがのGoogleでも立て続けに内容が異なった大規模なアルゴリズムアップデートを実施したことはこれまでありません。

残る可能性は3月12日にGoogleが実施したコアアップデートがさらにより多くのWebページに適用された可能性です。

その証拠に、私のところには3月12日に飛躍的に順位が上昇しアクセス数が増加したサイト運営者からは順位が圏外になったという報告は全く来ていません。
反対に、3月12日になっても順位が上昇しなかったサイトや逆に順位が落ちたサイトの運営者から今回の不具合の後に順位が圏外になったという報告が来ています。

もしそうならば3月12日にGoogleが実施したコアアップデートに対応したSEOを早急にしなくてはなりません。

それは以前のブログ記事に書いたように:

「ユーザーの検索意図に沿ったページに改造する」 = 「検索キーワードに関連性が高いページに改造する」

という対策です。

未読の方はこの記事を参考にして、検索意図に沿ったページに改造するようにしてください。

今後もこの「検索意図に沿ったページが順位が上がり、そうでないページの順位が下る」という傾向は強まることが予想されます。

少しでも早い順位の回復を祈ります。

Googleのリスティング広告を買うと検索順位は上がるのか?広告とSEOの関係

2019年04月04日

先日、私のSEOセミナー受講者の方から「Googleのリスティング広告を買うと検索順位は上がるのではないか」という趣旨のご質問をお寄せいただきました。

『こんにちは、以前鈴木先生のセミナーを受講したものです(かなり前になり、海外での仕事が多くなったので、その後は受講できていませんが)
Googleの検索順位には、矛盾が発生しているのではないかと最近思います。Googleは検索結果を適正にすれば、「それが色々なビジネスに繋がり、将来への期待値」として株価を上げている。
その一方で、今現在のGoogleの売上は、アドワーズ広告が主体です。試しにアドワーズ広告を停止したところ、検索順位も落ちました。
おそらくGoogleの価値観でいえば、「広告費用を出してまで宣伝する必要性がないサイト」というGoogle主体の捉え方をして、検索順位を落としたかと思います。
このようなSEOの見方は、正しいでしょうか?』


私はこれまでセミナー中の質疑応答の中で少なくとも40名近くの方から、この方と同じように「Googleのリスティング広告を買っている間は検索順位が上がるが、広告を停止すると順位が下るのでは?」という質問や報告をいただいています。

Googleは公式に何度もリスティング広告を購入することが自然検索順位の上昇につながることは無いと発表しています。
【参考情報】
"Do AdWords customers get special treatment in organic search results?"
アドワーズ広告の顧客は自然検索の順位で特別扱いされるのか?

Googleの公式見解をそのまま鵜呑みにするのは良くないと思いますが、それでもこの発表は事実だと思います。
もしGoogleが意図的にそうしたことをしているとすると米国などを中心にスキャンダルになりGoogleという会社の存亡に関わる大事件になるからです。

先日も海外のSEOニュースサイトで気になるニュースがありました:
【参考情報】
"Google Assistant is Not Disclosing That Some Search Results are Ads"
GoogleはGoogle音声アシスタントが紹介するビジネスが広告の場合そのことを通知していない

"Google has a legal obligation to disclose when its surfacing advertisements in search results. That applies to web search as well as voice search.
When displaying search results on a screen it’s easy to disclose paid listings with a “sponsored” or “ad” label.
How should Google disclose paid results when delivering voice answers? There hasn’t been a need to solve that problem until now.

(米国内でGoogleは検索結果ページに表示させる広告情報は広告であるということを明記する法的な義務を負っている。このことはWeb検索だけでなく音声検索でも適用される。Web検索では「広告」と表示されることは容易だが、音声検索の場合は困難だ。)

というニュースです。

このように米国においてGoogleは、Web検索の検索結果ページに表示されるビジネスが広告の場合は広告であることを明記する義務があり、それが少しでも曖昧になると弁護士や各方面から非難、追求されるという立場にいます。

こうした立場にいるGoogleがフェアであるかどうかに神経を尖らせる人たちから厳しく監視されているのに、広告主を自然検索の順位を決める際に優遇することは考えられません。

では何故、それでも事実としてGoogleの広告を買っている期間は自然検索順位が上がりやすい傾向にあるのでしょうか?

私の意見では、恐らく、アドワーズ(現:Google広告)を購入すると、Googleの検索結果ページからリンクされているサイトへの流入が増えるからです。
そのことをGoogleは多くの検索ユーザーのブラウザに仕込んだクッキーファイルや、Googleが何故か無料で提供しているChromeブラウザなどに流入のデータに記録します。
そしてGoogleはそれを定期的に収集してサービス改善のために利用していると公表しているくらいですので、サイトの評価をする上で参考にしていると考えられます。

そもそもGoogleの検索順位決定要因でも重要な要因の中に:

1、Googleの自然検索結果からの流入が多いか?
2、直接訪問者数が多いか?


という2つがあります。

下の図はSEMRush社が2017年に発表したGoogleの検索順位決定要因です。



ご覧のように検索順位決定の要因の1番が直接訪問者数(Direct Website Visit)になっています。

直接訪問者数はアクセス解析サイトのGoogleアナリティクスの左サイドメニューの:

集客 → すべてのトラフィック → チャンネル

を押すと表示されます。

【Googleアナリティクスの流入元内訳のデータ】



Google検索で上位表示しているサイトは検索エンジンや通常のWebサイト、あるいはSNSなどのメディアからくる訪問者ではなく、ブラウザから直接来るユーザーが多い傾向が実際にあります。

ブラウザから直接来るユーザーとは、ブラウザのブックマークやお気に入りから来る人達や、ブラウザがURLを覚えているのでamazon.co.jpなどの場合は ama とブラウザに入れるだけでその後の zon.co.jp が自動的に補完され表示されたURLをブラウザ上でクリックする人たちのことです。


直接訪問が多いサイトはユーザーに認知度が高いサイトで有名なサイトです。有名なサイト、人気が高いサイトを上位表示させようとするGoogleは直接訪問者が多いサイトを高く評価していると考えられます。

下の図は国内トップレベルの銀行のサイトのアクセス状況を推測したシミラーウェブのデータです。このソフトを使うと85%近くの正確性のあるサイトのアクセス状況の推測データが見れます。



ご覧のように直接流入を示す「Direct」がもっとも大きな流入メディアになっています。

さらにアマゾンのアクセス状況推測データを見ても:



というようにDirectからの流入が自然検索(organic)やSNS(Social)などと比べると最も多いことがわかります。

このように人気サイトは知名度が高いので、ブラウザから直接訪問するユーザーが大多数を占める傾向があります。

もう一つの「1、Googleの自然検索結果からの流入が多いか?」のほうですが、Googleの広告を購入しているとサイトの存在を知る人達が増え、彼らが再度サイトを見ようとするときは広告のリンクを踏んで来るのではなく、Googleで社名や店名を入れて検索してそのサイトを訪問する可能性が増します。



そのためGoogleの広告を買っている期間はGoogleでの指名検索が増えてGoogleの検索結果ページからの流入が増えるはずです。

こうした理由により、Googleの広告を購入している期間は自然検索での検索順位が高くなる傾向があるのだと思われます。

このことをGoogleは知っているのか知っていないのかはわかりません。あるいは黙認しているのかどうかもわかりません。

しかし、このメカニズムを指摘されて修正を迫られない限り、Googleの広告を購入すると自然検索の順位が上がるという問題を解消する動機は生まれないはずです。

ということでこのメカニズムが存在するとしたら、それはGoogleが意図的に行っていることではなく、結果的に広告を買うと上位表示しやすくなり、やめると下がりやすくなるという現象なのだと思います。

重要なことはGoogleの広告を買うことにより多少自然検索の順位が左右されるかどうかを気にするよりも、むしろ広告などに1円も使わなくても自然検索で上位表示する対策をやり抜くことだと思います。

そうすれば広告などに左右されずにサイトからの売上が安定、成長するのではないでしょうか。

カテゴリの数が多すぎるサイトは上位表示出来ない。カテゴリの作り過ぎに注意を!

2019年03月23日

SEOコンサルティングをする中で度々目にするのが、カテゴリの造り過ぎのせいで上位表示出来なくなっているサイトが多いというものがあります。

一番よくあるのが、地域毎にお店や企業を紹介するポータルサイトがこの理由のせいで上位表示できなくなっているというのがあります。

カテゴリというのは地域ポータルサイトの場合は:

東京都
神奈川県
埼玉県
千葉県


などという都道府県別のページのことです。

東京都というカテゴリをクリックすると東京都内にあるお店や企業の一覧が出てくるものです。

そして1つ目のお店の詳細リンクをクリックするとそのお店の詳細ページが見れます。

HOT PEPPERや、ぐるなび、Suumoなどほとんどのポータルサイトがこうした地域カテゴリのページがあります。

こうしたメジャーなポータルサイトなら持ち前の営業力を駆使して各地域カテゴリにたくさんの店舗情報が載っているので問題はありません。

しかし、出来たばかりのポータルサイトや、情報収集がうまく行っていないポータルサイトでは各カテゴリページへのリンクをクリックしてもメジャーなポータルサイトと比べると圧倒的に情報量が不足しています。

東京都のような大きなエリアならたくさんの掲載数はあるようですが、青森県だとか、山口県など人口の少ない県名をクリックすると1、2件しか店舗情報が掲載されていないことはよくありますし、ひどい場合は0件と表示されてがっかりすることがあります。

こうしたページにはコンテンツが不足しているため低品質ページだとGoogleが判断し、サイト全体の評価が下がってしまい上位表示しにくくなることがわかっています。

ポータルサイト以外にも、ブログやWordPressで作ったサイトにも情報量が不足しているカテゴリがよく見受けられます。

ブログやWordPressのサイトを作った時はやる気が最もピークに達しているため、たくさんのカテゴリを設定することがあります。

例えば、料理のブログならカテゴリは和食、洋食、中華くらいなら良いのですが、お寿司、天ぷら、煮物などと細かいカテゴリを設定すると将来的によっぽど各カテゴリに登録する情報をバランスよく充実させようと意識しないと情報量が少ないカテゴリが生まれるものです。

何度も言いますが、情報量が少ないカテゴリページは情報がスカスカなため低品質ページとGoogleが判断し、トップページやその他主要なページが上位表示出来ない原因になることがあります。

ぜひご自分のサイトのカテゴリ分けが細か過ぎはしないか、各カテゴリに登録されているページは何ページあるのか、十分あるのかを点検してみてください。

そして少しでも登録がゼロや、1、2件程度しかないようなユーザーががっかりしてGoogleの検索結果ページに直帰してしまうようなカテゴリを見つけたらそれらを削除して他のカテゴリと統合してみてください。

例えば東北地方の青森県、秋田県などの県のカテゴリに1,2件しか登録がないのなら思い切って東北地方という大きなカテゴリを作り、そこに東北地方にある店舗は全て集約するのです。

もちろん県毎にカテゴリがあったほうが見栄えも良いですし、ユーザーにとっても良いはずですが、肝心の登録店舗数がほとんど無い場合はユーザーはがっかりしてしまいます。中身の無いお茶の缶を開けた時のようながっかりな気分、残念な気分にさせるのは避けなくてはなりません。

ユーザーをがっかりさせればサイトの信用を失うことになりますし、直帰率が高まり検索順位ダウンを引き起こすことになります。

このようにユーザー視点に立って内容が薄いページを減らせば、低品質ページが減り、Googleによるサイトの評価が高まり上位表示に貢献するはずです。
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