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様々な検索エンジンを使って集客を最大化する

執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
作成:2022年4月8日

検索エンジンでは、特有のアルゴリズムから、ユーザーが打ち込んだキーワードに適合する情報を検索結果上位に表示する仕組みになっています。

検索エンジンからの集客を考える上では、このような仕組みを理解し、幅広いキーワードで検索上位に表示されることが重要です。そして、多くのユーザーの目に留まれば、集客につながるでしょう。

ただ、ユーザーが閲覧したいページはWebページだけとは限りません。画像や地図、ニュースなどWebページ以外のコンテンツを検索できる方法がGoogleには備わっています。

SEOによる集客を考える上では、多様な検索方法に対応したコンテンツ作成が必要だといえるでしょう。

検索エンジンの機能分類

では、検索エンジンにおける検索方法とはどのようなものがあるのでしょうか。

検索エンジンの機能を分類して説明します。

米国のSEOでは、検索には2つの側面があると考えられており、それがホーリゾンタルサーチとバーティカルサーチです。

ホーリゾンタルサーチ

ホーリゾンタルサーチとは、Web上に点在する幅広いWebサイト全部を水平に広く薄く検索するといった機能です。水平検索とも呼ばれています。

具体的にはGoogleやYahoo!、Microsoft Bing、DuckDuckGoのように、ワールドワイドウェブ全体の中から、広く薄く水平に検索するような検索サイトを指します。

バーティカルサーチ

一方で、バーティカルサーチとは1つのサイトの中を深く垂直に検索するという概念です。

例えば、食べログやゼクシィ、楽天トラベルのようなポータルサイトでの検索機能を指します。

ポータルサイトで検索すると、非常に深く細かくいろんな情報を検索することができるでしょう。

食べログであれば、「渋谷駅」と入力して渋谷駅の中の焼肉で予約するなら、何月何日何時に何名といったように、予約可能日時や人数まで検索することができます。

楽天トラベルであれば、どの宿泊施設で何日から何日まで空いているかということまで検索できるようになっています。

また、ポータルサイト以外にバーティカルサーチに含まれるものが、ショッピングモールです。

ショッピングモールも、価格やサイズなど具体的な希望条件を指定して、サイトの中を深く縦に検索することができます。

このように、バーティカルサーチの発想とは、希望の条件を細かく指定し、検索ボタンを押すことで、深い情報があるサイトを垂直に検索ができるというものなのです。

Webページ検索の限界

ホーリゾンタルサーチとバーティカルサーチは、Webページを検索する方法です。

ただ、ユーザーが見たい情報はWebページだけとは限りません。

Webページは確かに便利です。ただ、文字が多く、集中して読まないと理解できなかったり、広告や関連のないページへのリンクがあったりするなどの欠点もあります。

そのため、Webページは必ずしもユーザーが見たい情報アイテムであるとは限らないといえるでしょう。

多様化するニーズに対応するため、Googleが始めたのが、ユニバーサルサーチという概念です。

ユニバーサルサーチとは?

ユニバーサルサーチとは、従来のWebページだけでなく画像・動画・地図・ニュース・ショッピング情報・アプリ・書籍など多様な形態のコンテンツを検索可能にするものです。

例えば、「スマホケース」と検索すると、このように検索結果の上部にタブが表示されています。ショッピング、画像、地図、ニュースとなっている部分です。

これがユニバーサルサーチです。スマホケースを画像で確認したいというユーザーには画像検索がよいでしょう。

「画像」というところをクリックすると、このようにスマホケースの画像ばかりが表示されます。

また、ユーザーの中には、今すぐ使いたいとか、手に取って現物を確認したいというニーズもあるはずです。そういったユーザーのためには、「地図」を押すとユーザーがいる位置から近い店舗が表示されるようになっています。

ショッピング情報だけがみたいというユーザーには、「ショッピング」を押すと、価格や商品写真が表示されるようになっています。Googleショッピングというユニバーサルサーチですが、左側のメニューから「800円以下」と価格を絞り込めるようになっており、非常に便利な検索機能です。

Googleショッピングは、ショッピングモールから基本的なデータを抜き出して、あたかもショッピングモールであるかのように表示されるようになっています。

もし、Googleショッピングがなければ、ユーザーは色んなサイトに行って、サイトごとのインターフェイスや操作性を学びながら、自分の欲しがっている情報を探さなければなりません。

しかし、このユニバーサル検索内であれば、同じフォーマットで提供されているので、短時間で購入の決定ができるのです。

このように、ユニバーサルサーチは非常に優れた利便性を提供しているといえます。

ユニバ―サールサーチを意識した集客方法とは?

ユニバーサルサーチは、Webページ検索だけではなく、画像・動画・地図・ニュース・ショッピングアプリ・書籍と様々な形態のコンテンツを検索できる利便性の高い検索機能です。

タブに表示される様々な形態は、やみくもに表示されているわけではなく、Googleが検索ワードごとのニーズに応じて、提供する情報の形態を表示しています。

例えば、「スマホケースが欲しい」というユーザーはショッピングをする可能性が高いので、一番目に留まりやすい左側に、ショッピングというタブを載せているのです。

次に、スマホケースを選ぶ人の気持ちとしては、スペックとか値段というテキスト情報よりも、見た目を重視していると考えられます。そのため、見た目を検索するための画像というタブが左側に出てきているのです。

さらに、画像よりも地図を見たいユーザーは少ないとGoogleが判断したので、その右横に地図というタブがあります。ニュースを見たいユーザーは少ないだろうということでニュースが一番右側に出てきています。

つまり、タブの順番が左であればあるほどユーザーのニーズが高いというように、Googleのアルゴリズムから算出し、表示しているのです。

では、そのほかの検索例も確認してみましょう。

「物理学」と検索した場合

「物理学」と検索した場合、ニュースのタブが一番左側に表示されています。物理学の世界は日進月歩で進化しているでしょうから、ニュースのニーズが高いだろうと判断しているということです。

次に、動画のタブが表示されています。なぜ動画なのでしょうか。

動画タブをクリックしてみると、「物理学入門」のような、初心者向けの動画が上位に表示されています。

物理学は、多くの人が詳しく知っているわけではないので、初心者向け動画のニーズが高いだろうというふうに、Googleが自動的に判断しているのです。

「Tシャツ」と検索した場合

もう一つ、ファッション系のキーワードで検索してみましょう。

Tシャツで検索すると、ショッピング、画像、ニュース、地図と表示されています。

ショッピングや画像は、通販サイトでの購入や見た目を確認したいというニーズがあるため、左に表示されているのでしょう。

そして、3番目にニュースが表示されているのは、新作のTシャツをプレスリリースで出している企業が多いためでしょう。
また、地元のお店に行きたいというニーズも若干存在するかもしれないので、4番目には地図というタブが表示されています。

ニーズを見分けるための使い方

ニーズを見分けるために重要ことが、右側に表示されている「もっと見る」というタブです。 「もっと見る」というのは、最も関連性が低いものや、ニーズの低いものが表示されています。

Tシャツで検索した場合、「もっと見る」をクリックすると、動画、書籍、フライト、ファイナンスが出てきました。これらのタブはニーズが低いといえるのです。

動画に関しては、Tシャツに動きがあるとどのようなデザインか分かりにくいため、ニーズが少ないのかもしれません。
また、Tシャツで検索する時に株価や金利を知りたい人はほとんどいないと考えられるため、ファイナンスが最後に表示されているのでしょう。

つまり、タブを見るだけで、Webサイト管理者がどのような情報アイテムで表現するべきかを判断することができるといえます。
具体的には、情報の表現はテキストなのか画像なのかといった点や、ニュースであればプレスリリースを出すべきなのかといったことが分かるのです。

モバイル版とPC版でのタブの違い

ユニバーサルサーチでは、PC版Googleとモバイル版Googleでタブの表示に違いがみられることがあります。キーワードを検索する際、PCとスマートフォンとでは、利用環境や気持ちに違いがあるからです。

デスクトップのPCで検索する人の環境は、夏だったらクーラーがついているような、比較的快適な環境下であることが多いと考えられます。

対して、スマートフォンを使っている人たちの環境は、人ごみのような騒々しい環境の中で使っているかもしれないし、暑かったり、雨が降っていたりするかもしれません。

また、スマートフォンを使って検索している場合は、今すぐ何かしたいから検索していることが多いでしょう。
例えば、面接先の企業に向かう途中、道に迷ってしまい、スマートフォンで面接先の企業名を検索したとします。すると、地図が出てきて、その会社までの経路案内が出てくるということが実現されています。
使用しているデバイスを考慮して、Googleは表示するタブの内容を変化させているのです。

まとめ

  • 検索機能を分類すると、ホーリゾンタルサーチ(水平検索)とバーティカルサーチ(垂直検索)に分けられる。
  • Webページは便利であるが、文字が多かったり、関連のない情報や広告が表示されていたりすることで見にくい場合もある。そのため、Webページ以外を見たいというニーズが存在する。
  • Webページ以外の多様な形態のコンテンツを検索できる方法が、ユニバーサルサーチであり、Googleが提供している。
  • ユニバーサルサーチのタブは、ニーズが高い順に表示されており、ニーズをうかがい知ることができる。同じキーワードでもニーズのある形態で表現することが重要。
  • PC版Googleとモバイル版Googleでは、タブ表示順が異なる場合があるので注意する。

集客を考える上では、自分たちがしたいことや提供したいことだけをしていては、成功は難しいでしょう。相手のお客様たちが欲しいものを優先して提供できるような企業や個人が成功するのです。

ユニバーサルサーチはお客様のニーズを掴む絶好のチャンスであるといえます。ぜひ、チャンスを見逃さずに、GoogleやYahoo!を活用した集客に取り組んでいきましょう。

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