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レンタルサーバーの業界構造と注目されるクラウドサービス

執筆:一般社団法人全日本SEO協会代表理事 鈴木将司
作成:2022年4月7日

レンタルサーバーとは

レンタルサーバーとは、レンタル会社がサーバーを管理や運用しサーバーを貸すことで利用者がサーバーを借りることができ、誰でも気軽にサーバーを利用することを可能にするサービスです。

個人や企業が独自でサーバーを一から運用や管理をすることは難しく、資金力と専門的な知識、定期的なメンテナンスをする技術力が必要になります。

サーバーとはインターネット上の土地の様なもので、その土地にWebサイトを設置したり、アプリを作ることを可能にするものです。

これはどういうことかと言うと、次の図をご覧ください。

これはワールドワイドウェブ(WWW)と言われている通信ネットワークです。いわゆるインターネットの概念図です。

WWWというのは文字通り世界規模に張り巡らされたネットワークのことです。
Webというのは蜘蛛の巣のことです。

ワールドワイドウェブ(WWW)とは本来の意味から忠実に言うと、「世界規模で張り巡らされた蜘蛛の巣」のことです。この蜘蛛の巣の線の部分を現在ではWi-Fiの電波・ケーブルが作っています。

WWWの概念図ですが、どんなイメージかと言うと山手線などの環状線のようなものです。環状線の良い所は、都内の色々な主要なターミナル駅に乗り継ぐことができ、私鉄などが輪の外に伸びています。そのため基本的に環状線に乗れば色々な私鉄にアクセスでき、好きなところに行くことができます。

WWWというのは元々、アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアなどの大学や学術機関、研究機関などが使っていたものです。

昔は、色々な発明やアイデアを研究者達が閃いた時に、手紙などの郵送物や電話などの連絡手段を使わないと他の研究者とその情報を共有することが出来ませんでした。

ですが、WWWが国や大学の研究機関に広まったことにより研究者たちは自分のアイデアをシェアすることができるようになりました。WWWに向けてメールなり掲示板に質問すれば他の国や大学の研究所が答えてくれ、即時に行動に起こすことができるようになり、今のような技術開発の加速が始まりました。

レンタルサーバーの種類

レンタルサーバーには以下の4つの種類があります。

  • 共用サーバー
  • 専用サーバー
  • VPS(仮想専用サーバー)
  • クラウドサーバー
  • ここでは、サーバーについて分かりやすく解説します。

    共用サーバー

    一般的なレンタルサーバーとして、幅広く利用されているのが「共用サーバー」です。 共用サーバーは、1台のサーバーを複数のユーザーで共有して使うサービスです。 「共用サーバー」の良い所は、サーバーの管理費を一台のサーバーで共有している複数のユーザで割って負担するので、比較的安価にサーバーを借りることができることです。 また、サーバーの管理・運営はレンタルサーバーが行ってくれるので、サーバー運営の技術的な知識が無い方でも使いやすくなっています。 しかし、サーバーの基本的な設定をユーザーは変えられない為、サーバーを使うユーザの自由度が低くなります。

    「共用サーバー」より自由度が高くなり、大規模なシステム開発や、アクセスが多いサイト運営に向いているのが「専用サーバー」です。 「専用サーバー」は、1台のサーバーを専有して利用することができるサービスです。 1台のサーバーを利用できるので、「共用サーバー」と違い他のユーザの影響を受けることなく、安定した独自のサーバーを運用することができます。 しかし、サーバー設定などの専門的知識が必要とし、サーバー維持のコストが高くなってしまいます。専用サーバーを使うと独自の高度なシステムを作る事は自由ですが、その代わり「全責任は自分で負う」必要があるのが専門サーバーです。

    VPS(仮想専用サーバー)

    「VPS(仮想専用サーバー」は「共用サーバー」と「専門サーバー」の良いとこ取りのサーバーになっています。

    「VPS(仮想専用サーバー)」では、1台のサーバーを仮想化して複数のユーザーがそれぞれ「専用サーバー」のように利用できます。
    「共用サーバー」のコストパフォーマンスと、「専門サーバー」の拡張性を兼ね備えています。

    これはかなりサーバーに慣れた人にオススメです。「専用サーバー」と同じく自分でサーバーを管理しなくてはいけないので初心者にはオススメできません。
    初心者の方は「共用サーバー」の利用がおすすめです。

    クラウドサーバー

    今までの3つの種類のサーバーはハードウェアを購入・借りるか、ソフトを購入してパソコンにインストールしないとサーバーを利用できませんし、これらの方法では費用がかかります。

    しかし「クラウドサーバー」はクラウド上にある仮想のサーバーの事を指し、インターネット回線があればどこでもアクセスが可能なため物理的な機材などが不要なため、素早く導入することができます。
    複数のユーザーがそれぞれ「専用サーバー」のように利用できるものです。
    「クラウドサーバー」はこれらのほかに、ディスク容量やCPU・メモリなどのスペックを柔軟に変更できるのが良い所です。

    そしてもう一つのメリットは自社が利用しているクラウドにアップロードしたデータが壊れたとしても、他の遠いところにバックアップしていたデータを復旧すれば問題なくサービスを継続することが出来ます。

    企業にとって大事なことは自社のWebサイトの情報やインターネット関連のサービスを災害が起きたとしても、常時提供することです。これが出来ることもあり、近年クラウドサーバーの需要が高まっています。

    クラウドサービスとは

    共用サーバーや専門サーバーでは、自分が使えるディスクスペース、つまりデータ領域は限定的になります。

    例えば200ギガまでだとか1テラバイトまでというように、事前に利用できるディスク容量は決まってしまっています。そして、決められた容量以上を使おうとすると多額の追加料金が掛かり、かつスペックをグレードアップするのに一定の時間待たさせることになります。

    しかし、クラウドサービスを使えば世界中にある無数のサーバーを断片的に利用することにより無限に使うことが出来ます。

    例えば自社が、あるサービスを始めるのに2テラバイトの領域が必要だとします。最初の500ギガバイトぐらいは東京にあるサーバーに置かれて、残りのものはフィリピンやアメリカや、イギリスなどのサーバーに自動的に取り分けられるのです。

    そしてもう1つは大きな災害が自分の国に起きても、他の国のクラウド上に今まで蓄積してきたデータがあるので、ほぼ不滅な状態を保つことができます。

    注目されているクラウドサービス

    近年ではクラウドサービスに注目が集まっています。クラウドサービスはサービス提供会社が管理しているソフトウェアをネットワーク経由で利用するため、自社でわざわざソフトウェアを購入し、インストールして、メンテナンスをする必要が無くなりました。

    クラウドサービスを利用している会社も多く、「バックオフィス」、「勤怠管理アプリ」、「メール配信システム」、「オンライン学習(e-learning)」、「ECサイト運営」などといった他にもたくさんの業務に関係するクラウドサービスが開発されており使い勝手が良いため急速に普及しつつあります。

    まとめ

    WWWが世界的に広まったおかげで情報技術が急速に普及しました。情報技術の活用は国や大学の研究所だけにとどまりません。私たちのような一般人でもネット環境と小額の費用があればWWWに参加し情報を収集・発信できるようになりました。この技術を上手く活用して、明るい未来を切り開いて下さい。

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