課題
今回ご紹介するのは、大阪市内でWeb制作事業を展開しているWeb制作会社様の事例です。
この会社様は長年にわたり多くの企業のWebサイトを制作しており、クライアント数も順調に増えていました。しかし、ある時期から大きな悩みを抱えるようになりました。
それは、「Webサイトは作ったけれど集客につながらない」という問題です。
お客様からも、
・検索順位が下がった
・アクセス数が減った
・問い合わせが減った
といった相談が増えていました。
中には、それまで検索順位1位だったキーワードが突然80位台まで下落してしまったWebサイトもありました。
最初は個別のWebサイトの問題だと思われていました。しかし調査を進めると、リフォーム会社、美容室、飲食店、士業、製造業など、さまざまな業種のクライアントで同じような現象が起きていることが分かりました。
制作会社の担当者の方も、「何が原因なのか分からない」という状態になっており、SEOについて根本的に見直したいということでご相談をいただきました。実際にクライアントのWebサイトを詳しく分析してみると、問題は個別のSEOテクニックではありませんでした。最大の原因は、Webサイト全体の設計やSEOに対する考え方にありました。
多くのWebサイトでは、
・キーワードを増やせば順位が上がる
・たくさんページを作れば評価される
・リンクを増やせば上位表示できる
という昔ながらのSEOの考え方が残っていました。
その結果、
・フッターに同じキーワードを大量に掲載する
・画像のALTにキーワードを詰め込む
・タイトルタグに同じ単語を何度も入れる
といった状態になっていたのです。
さらに、
・複数サイトで似たような内容を掲載している
・1ページに複数のテーマが混在している
・サービス内容が整理されていない
といった問題も見つかりました。
つまり、Googleから見てもユーザーから見ても、Webサイトの内容が理解しにくい状態になっていたのです。
実施内容
コンサルティング開始後、まず取り組んだのはWebサイト全体の問題点を整理することでした。SEOというと何かを追加するイメージを持つ方が多いのですが、今回のケースでは逆でした。
最初に行ったのは、「やり過ぎている部分を減らすこと」です。これまで多くのWebサイトではキーワードを増やすことばかりが重視されていました。しかし実際には、同じ単語を使い過ぎていることが順位低下の原因になっていたのです。
そのため、
・タイトルタグ
・見出し
・本文
・フッター
・画像のALT
などを一つひとつ確認し、不自然な部分を整理していきました。すると、GoogleがWebサイトの内容を正しく理解しやすくなり、順位も少しずつ安定し始めました。
次に取り組んだのがサイト構造の見直しです。それまでのWebサイトは、できるだけ多くの情報を1ページに詰め込む構成になっていました。しかし現在のGoogleはページ単位で内容を評価する傾向が強くなっています。
そこで、
・サービスごと
・悩みごとごと
・利用目的ごと
にページを分け、それぞれのページが一つのテーマだけを扱うように再設計しました。
例えばリフォーム会社であれば、
・マンションリフォーム
・戸建てリフォーム
・水回りリフォーム
・外壁リフォーム
というようにテーマを細分化し、それぞれを独立したページとして構成しました。その結果、ユーザーの検索意図により正確に応えられるようになり、多くの関連キーワードで上位表示されるようになっていきました。
さらに、コンテンツの作り方も大きく見直しました。以前は会社側が伝えたい内容を中心に情報発信していました。しかし、ユーザーが本当に知りたい情報とは必ずしも一致していませんでした。
そこで、
・費用はどれくらいかかるのか
・失敗しないためには何に注意すべきか
・どんな会社を選べばよいのか
・よくあるトラブルには何があるのか
といった、実際にお客様が抱える疑問や不安に答えるページを増やしていきました。その結果、単なる会社案内のWebサイトではなく、情報収集をしている見込み客にとっても役立つWebサイトへと変わっていきました。
また、被リンク対策についても考え方を見直しました。以前はリンク数を増やすことが重視されていましたが、その方針をやめ、
・ポータルサイトへの掲載
・ブログによる情報発信
・SNSでの発信
など、実際のユーザーとの接点を増やす活動を重視するようにしました。こうした改善を一社だけで終わらせるのではなく、この制作会社様が担当しているクライアントのWebサイト全体へ横展開していきました。
成果
こうした取り組みを継続した結果、多くのクライアントのWebサイトで検索順位が改善していきました。一度大きく順位を落としていたWebサイトも、
・サイト構造の見直し
・キーワードの整理
・コンテンツの改善
によって順位を回復しました。
また、以前は特定のキーワードだけに依存していたWebサイトも、多くの関連キーワードからアクセスを集められるようになりました。その結果、検索順位の変動に左右されにくい安定した集客が実現できるようになりました。
私が特に素晴らしいと感じたのは、再現性のある成功パターンが確立されたことです。今回の改善方法は特定の業種だけで成果が出たわけではありません。
・リフォーム会社
・美容室
・飲食店
・製造業
・士業
など、さまざまな業種で同じ考え方が成果につながりました。その結果、クライアントからの評価も高まり、継続契約が増加しました。さらに成果を実感したお客様からの紹介も増え、新規案件の獲得にもつながっていきました。
最終的には数百社規模のSEO支援体制が構築され、社員数100名を超える企業へと成長されました。単なるWeb制作会社ではなく、「成果を出せるWeb制作会社」として市場で高い評価を得るようになったのです。
まとめ
この事例を通じて改めて感じたのは、SEOはテクニック競争ではないということです。検索順位が下がると、多くの企業は新しいSEOテクニックを探そうとします。しかし実際には、原因はもっと基本的なところにあるケースが少なくありません。
特に最近は、
・キーワードを詰め込み過ぎる
・情報を詰め込み過ぎる
・ページの役割を増やし過ぎる
といった「やり過ぎ」が原因になっているWebサイトを多く見かけます。
SEOで成果を出すために重要なのは、小手先のテクニックではなく、Webサイト全体を分かりやすく整理することです。今回のWeb制作会社様も、サイト構造やコンテンツの考え方を見直したことで、大きな成果につなげることができました。
検索エンジンが理解しやすく、ユーザーにとっても分かりやすいWebサイトを作る。この基本を徹底することが、長期的に成果を出し続けるための近道です。今回の成功事例は、そのことを改めて証明してくれた好例だと思います。
