課題
今回ご紹介するのは、川崎市を拠点とする法律事務所様が、企業法務に特化した専門サイトを新たに立ち上げ、中小企業や経営者から継続的に法律相談を獲得できるようになった成功事例です。
この法律事務所様は、以前から企業法務を数多く取り扱っており、契約書の作成・チェック、労務問題、債権回収、取引先とのトラブル、顧問契約など、企業経営に関する幅広い法律問題に対応していました。地元企業との顧問契約も多く、実務経験は豊富でしたが、その強みがWebサイト上では十分に伝わっていませんでした。
ご相談いただいたきっかけは、「企業法務」という分野で検索してくる企業経営者からの問い合わせをもっと増やしたいというものでした。それまでの公式サイトにも企業法務のページはありましたが、交通事故や相続、離婚など個人向けサービスと同じサイト内に掲載されていたため、企業法務だけを探している経営者にとっては、自分向けのサイトであるという印象を持ちにくい状態でした。
企業法務を探している人は、一般消費者とは検索行動が大きく異なります。例えば、
・顧問弁護士を探している
・契約書のチェックを依頼したい
・従業員との労務問題で困っている
・取引先とのトラブルを相談したい
・会社設立後の法務体制を整えたい
など、非常に具体的な目的を持って検索しています。しかし当時のサイトでは、それぞれの検索意図に対応したページが十分に用意されていませんでした。
また、企業法務という言葉自体が非常に幅広い概念であるにもかかわらず、サービス案内ページではすべてを一つのページで説明していました。そのため検索エンジンから見ても、「企業法務に詳しいサイト」というより、「法律事務所全般を紹介するサイト」として評価されやすい状態になっていたのです。
さらに、企業経営者が最も重視する「実績」が十分に伝わっていませんでした。企業法務では、単に法律知識があるだけでは依頼につながりません。自分と似た会社の相談経験があるのか。同じようなトラブルを解決した実績があるのか。継続的に企業を支援しているのか。こうした情報が安心感につながります。しかし、サイトには企業法務の解決事例や相談事例がほとんど掲載されておらず、実績を十分に証明できていませんでした。
また、ブログ記事についても課題がありました。法律の一般論を説明する記事はありましたが、経営者が実際に困っているテーマに沿った記事は少なく、検索意図との一致度が十分ではありませんでした。その結果、
「企業法務 川崎」
「顧問弁護士 川崎」
「契約書チェック 弁護士」
といった重要なキーワードで十分な評価を得られていませんでした。
そこで、企業法務だけを専門的に扱うサイトを新たに立ち上げ、検索エンジンから継続的に見込み客を獲得できる仕組みを構築したいということで、SEOプロジェクトがスタートしました。
実施内容
まず最初に取り組んだのは、企業法務専用サイトとしての設計でした。
一般向けサービスとは完全に切り分け、企業経営者だけを対象とする専門サイトを新たに構築しました。サイト全体の構成も、企業経営者の検索行動に合わせて設計しました。
トップページでは、「企業がどのような法律問題で困っているのか」を最初に示し、その悩みごとにサービス案内ページへ進める構成に変更しました。例えば、
・契約書の問題
・労務問題
・顧問契約
・債権回収
・企業間トラブル
など、課題別メニューをトップページの目立つ位置へ配置し、経営者が自分に関係するページへ最短で進める導線を設計しました。
次に取り組んだのが、サービス案内ページ(LP)の全面的な見直しです。従来は企業法務全般を一つのページで説明していましたが、それぞれのサービスごとに独立したページを制作しました。それぞれのページでは、
・どのような会社が対象なのか。
・どのような問題を解決できるのか。
・相談するとどのような流れになるのか。
・費用はどの程度なのか。
までを詳しく説明しました。
また、検索順位を上げるためだけではなく、企業経営者が安心して相談できるよう、実際によくある相談内容も掲載しました。さらに力を入れたのが、無料のお役立ちコンテンツです。企業法務では、
・法律改正
・労務問題
・契約書作成
・人材採用
・ハラスメント
・情報漏えい
など、経営者が日常的に疑問を持つテーマが数多く存在します。
そこで、それらをテーマにした3000〜5000文字程度のお役立ちコラムを継続的に制作しました。単なる法律解説ではなく、
「会社経営では実際に何が起きるのか」
「どのような企業が失敗しやすいのか」
という実務目線の内容を加えることで、検索意図との一致度を高めました。
成果
こうした改善を継続した結果、企業法務専門サイトには検索エンジンから継続的に見込み客が集まるようになりました。
以前は企業法務に関する問い合わせの多くが紹介や既存顧客からの相談でしたが、サイト公開後は検索エンジン経由で相談する企業経営者が大きく増加しました。特に成果が大きかったのは、検索して訪れるユーザーの質が大きく変化したことです。
従来は、「弁護士とは何をしてくれるのか。」「顧問弁護士は必要なのか。」という情報収集段階の人も少なくありませんでした。しかし、専門サイトへ改善した後は、「契約書を至急確認してほしい。」「従業員とのトラブルについて相談したい。」「顧問契約を検討している。」というように、すぐに相談したい企業からのアクセスが大きく増えました。検索意図ごとにサービス案内ページを細分化したことで、検索ユーザーが探していた情報にそのまま到達できるようになったのです。
また、サイト全体の回遊率にも大きな変化が現れました。以前は一つのページだけを読んで離脱するケースが多く見られましたが、
サービス案内ページ
↓
相談事例
↓
Q&A
↓
代表弁護士紹介
↓
お問い合わせ
という流れで自然に複数ページを閲覧する利用者が増えました。サイト内リンクを徹底的に見直したことにより、企業経営者が知りたい情報を順番に読める構造になったためです。その結果、サイト滞在時間も伸び、検索エンジンからの評価も向上しました。
さらに成果が大きかったのは、無料のお役立ち記事でした。企業法務に関する記事を継続的に追加したことによって、
・契約書
・労務問題
・顧問契約
・人材採用
・ハラスメント
・企業間トラブル
など、多数の関連キーワードからアクセスが集まるようになりました。それまで企業法務という大きなキーワードだけに依存していた集客構造が、多数の検索キーワードから見込み客が流入する構造へ変化したのです。
また、相談事例ページを充実させたことも問い合わせ率向上に大きく貢献しました。実際に企業経営者が最も知りたいのは、「自分と同じような会社の相談実績があるのか。」
ということです。相談前の状況。弁護士がどのような助言をしたのか。最終的にどう解決したのか。これらを分かりやすく紹介したことにより、「この法律事務所なら相談できそうだ」という安心感が生まれました。
Q&Aページも非常に効果を発揮しました。企業法務では同じような質問が何度も繰り返されます。例えば、「顧問契約は途中で解約できますか。」「契約書はどのタイミングで弁護士に見せればよいですか。」「従業員とのトラブルは裁判になる前でも相談できますか。」など、実際によくある質問を数多く掲載しました。これによって検索意図との一致度がさらに高まり、AI検索時代においても回答コンテンツとして評価されやすいサイトへ成長していきました。
さらに、企業法務専門サイトではYouTubeも積極的に活用しました。契約書チェックのポイント。顧問弁護士の役割。企業経営者が注意すべき法律改正。ハラスメント対策。こうしたテーマを5〜8分程度の動画で継続的に解説し、それぞれの記事へ埋め込んでいきました。文字だけでは伝わりにくい内容も動画で補足できるようになったため、ユーザーエンゲージメントも大きく改善しました。
また、検索順位だけでなく、企業経営者からの信頼も大きく高まりました。動画を見て相談する企業が増えたことで、「ホームページを見て先生の考え方に共感しました。」
「動画を見て安心して相談できると思いました。」という問い合わせが来るようになったとお聞きしました。
その結果、問い合わせ件数だけではなく、受任率も向上し、企業法務分野の売上も継続的に増加していきました。専門サイトは単なる会社案内ではなく、24時間365日働き続ける営業担当として機能するようになったのです。
まとめ
今回の事例で改めて感じたのは、企業法務のSEOでは「企業法務」という大きなキーワードだけを狙っていても十分な成果は得られないということです。
企業経営者は、自社が抱える具体的な課題を解決したいと思って検索しています。そのため、
・契約書。
・労務問題。
・顧問契約。
・人材採用。
・取引先トラブル。
など、それぞれの検索意図に合わせたサービス案内ページを用意することが重要になります。
さらに、そのサービスページを支える無料のお役立ち記事、相談事例、Q&Aを充実させることで、サイト全体の専門性が高まり、多くの関連キーワードで上位表示できるようになります。
また、近年はAI検索の普及によって、単なる法律知識だけでは差別化できなくなっています。
・実際の相談事例。
・弁護士自身の経験。
・企業法務に対する独自の考え方。
・YouTubeによる情報発信。
こうした「その法律事務所にしかない情報」を継続的に発信することが、検索エンジンだけでなくAI検索でも評価される重要な要素になっています。
今回の法律事務所様も、企業法務専門サイトとしてサービス案内ページを検索意図に合わせて作り込み、無料のお役立ち記事を継続的に追加し、相談事例やQ&Aを充実させ、さらにYouTube動画まで組み合わせたことで、検索順位だけではなく問い合わせ数、受任率、ブランド力のすべてを向上させることができました。
SEOは単なる順位を競う技術ではありません。見込み客が抱えている課題を理解し、その課題を最も分かりやすく解決できる情報を提供し続けることです。そして、その積み重ねこそが、検索エンジンからの評価だけでなく、AI検索時代においても選ばれ続ける法律事務所を作る最も重要な要素であることを、この事例は改めて教えてくれました。
