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2016年09月02日

確実にGoogleからの不正リンクペナルティーを解除するための手順

2016年09月02日
先日、リンクのペナルティーをGoogleから受けたために長期間検索順位が40位以上落ちていたサイトを2サイト同時に順位復旧したクライアントがいました。

Googleからリンクのペナルティーを受ける理由はSEO目的のためだけに作られたサイトからのリンクを増やした場合です。

Googleが存在を認めるサイトはユーザーのために作られたサイトです。本来、ユーザーのためにサイトを作るというのは常識ですが、SEOのためだけにサイトを作る人達もいるのが現実です。そうした人達はドメインを買いサイトを作り適当なコンテンツを載せます。そして検索順位を上げたい目標サイトの順位を上げるためにリンクを張ります。

こうしたSEO目的のためだけに作られたサイトからリンクが張られているかを知るには自社サイトにこれまで集めた被リンク元の一覧を見て1つ1つの被リンク元のサイトをブラウザで見て確認することです。

自社サイトがこれまで集めた被リンク元の一覧はサーチコンソールに自社サイトを登録すると見ることが出来ます。

被リンク元の一覧はサーチコンソールにログインをして:

検索トラフィック → サイトへのリンク

を選択します。そして表示されたページの「リンク数の最も多いリンク元」 という箇所の「詳細 »」というリンクをクリックします。



そして画面右上にある「最新のリンクをダウンロードする」というボタンをクリックしてCSVファイルをダウンロードします。



そのCSVファイルには下図のようにリンクを張っている被リンク元ページのURLとそのリンクをGoogleがいつ発見したかの日付が表示されています。



この表にはすでにリンクがされていない昔の被リンク元のURLも含まれていますが、最も古いものから新しいものまでのほとんどすべての被リンク元が表示されています。

この表を見ればユーザーに何の利益も与えないSEOのためだけに作られたサイトからのリンクを張られているかどうかが分かります。

万一、そうした不正なサイトからリンクが自社サイトに張られていることが分かったら連絡先が分かるようなら必ずリンクの削除依頼をするようにして下さい。

しかし現実には不正リンクを張っているサイトの運営者の連絡先を調べようとしても連絡先が書いていなかったり、書いてあり連絡をしたとしても返事が来ないことがほとんどです。

そうした場合は不正リンクを否認する必要があります。

不正リンクを張っているサイトへの連絡先が見つからない場合は不正リンクを削除してもらうことは困難になります。その場合はサーチコンソールにログインしてそこに書かれている手順に基づいて「リンクの否認」という作業を実施して下さい。



否認方法は頻繁に変更されることがあります。Google公式サイト内の
https://support.google.com/webmasters/answer/2648487?hl=ja
を参照して下さい。

しかし実際にはリンクの否認が上手くいくのには何ヶ月もかかることがあります。その理由は本来連絡先があり連絡可能なサイトからリンクをされているのに安易に否認をするからです。

否認をするリンクはあくまでも連絡先が全く書かれていないため連絡が取れないか、メールやフォームでリンクの削除依頼をしても返事が来ないサイトに関してのみです。

連絡をするという手を抜いて不正リンク全てをやみくもに否認するとGoogleの担当スタッフにはかなり多くの情報やノウハウが蓄積されているようでバレてしまいます。

否認という一見合理的で最も簡単そうな解決策は実は簡単ではないのです。

ではどうすればよいのでしょうか?それは私のクライアントさんや会員の皆さんが100%近くの確率で成功した方法を取ることです。

それは「ドメインを捨てて引越をする」という最終手段です。

実はこれが最も成功率が高い方法なのですが、このことを私が人が言うと最初とても驚かれます。これまでやっと育ててきたサイトが使っているドメインを捨てるのは誰でも躊躇するに決まっています。気持ちは分かります。

しかし、そのドメインのサイトが不正リンクで処罰を受けているのです。だからこそ最も単純で分かりやすい対策をするべきなのです。

「リンクの否認」の手続きをして2ヶ月から3ヶ月たっても一向に順位が回復しない場合は、最終手段としてペナルティーを受けたドメインを廃止して、新しくドメインを取得してそこに全てのページを引越をするのです。

ただし、これまで使ってきたドメインのWebページをブックマークに入れているユーザーや、他のサイトのリンクをクリックして来た人達がリンク切れのためサイトに来れなくなることがあります。

それを避けるために古いURLにアクセスしたら自動的に新しいURLにユーザーが転送されるように301リダイレクトという手法で自動転送をするようにして下さい。

こうして不正リンクでペナルティーを受けたドメインを捨てて新しいドメインでサイトを開くようにすると不正リンクのペナルティーは通常その時点から3ヶ月以内に順位を回復することが検証されています。

ただし、少しでも古いドメインのあるサーバーにファイルが残っていると順位の復旧は出来なくなります。古いドメインがあるサーバーに残すファイルは301リダイレクトをするための.htaccessというファイルだけにしてそれ以外のファイルは必ず削除するようにして下さい。

また、古いドメインのあるサーバーは最低1年間は解約しないようにして下さい。

そしてその一年の間に古いドメインのサイトに不正では無い正規のリンクを張ってくれているサイトの運営者の連絡先がわかっている場合は速やかに連絡を取り、リンク先URLを新しいドメインの方に変更してらもらうように依頼をして下さい。

Googleはドメインをこのように変更することにより、不正リンクの情報はリセットしてこれまでのサイトの良い実績だけを新しいドメインに移管してくれます。そして検索順位はこのやり方によって復旧することが確認されています。

不正リンクによりペナルティーを受けてしまいそれらを削除出来なくて困ったらこの最終手段であるドメインの変更と1年間の自動転送という最終手段を実行することをお勧めします。

以上が確実に不正リンクのペナルティーから復旧して順位を回復させる方法についてです。

復旧した後はどうすれば良いのでしょうか?一番悲しいのはまた不正リンクを増やしてペナルティーを受けることです。

これを絶対に防止するために「リンク対策ポリシーの策定」をすることをおすすめします。

企業の経営活動に大きな打撃を与えることを避けるためにも企業はリンク対策のポリシーは必要です。

そしてそこでは少なくとも次のようなポリシーを掲げるべきです。

(1)SEO目的だけのために作られたサイトからのリンクは決して獲得しない

(2)クリックされる可能性があるリンクを獲得するようにする

不正リンクは絶対に許されない時代になりました。

現在、ペナルティーを受けている方はこのやり方で復旧させて、その後は絶対にこうした事態に二度と陥らないように今後のポリシーを決めて下さい。

上手く行くことを祈っています。
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一般社団法人 全日本SEO協会 代表理事

鈴木将司
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